
ArchLabs Linuxを触ってみた。
ArchLabs LinuxはArch Linuxがベースで、見た目はBunsenLabsにインスパイアされたと公式に書いてある。だからなのかArchLabs LinuxのロゴはArch Linuxの三角形っぽいのの内側にBunsenLabsのバーナーの炎の組み合わせになっている。
ArchLabs Linuxの最小構成はx86-64なCPU、512MBのメモリ、10GBのストレージ、推奨構成は1.4GHzのx86-64なCPU、1GBのメモリ、15GBのストレージということになっている。64ビット対応CPUが必須ということで、これも極端に古いPCで動かそうというものではなさそう。
DVDイメージファイルをダウンロードしたらDVD-Rなどに焼いてインストールするPCにセットして起動。起動メニューは基本的にライブモード(ライブセッション)のみ。インストールはライブモードを起動してから実行。
ArchLabs Linuxのインストール
昔のLinuxのインストーラーの面影が強い面倒なタイプのインストーラー。
起動するとデスクトップ左上にロケットアイコンのランチャーがある、これをクリックするとアプリケーションリストが表示される。
しかし、騙されたらダメでデスクトップがOpenboxなのでデスクトップ上の右クリックもランチャー。インストーラーはこの右クリック側に存在する。一番上のWelcomeの下にあるInstallerがそれ。
Network Check
Open Connection Dialog? に<Yes>
NetworkManager TUI で Activate a connectionを選択
有線LANあるいは無線LANのSSIDを選択 無線LANの場合はPSKを入力 接続したらBack (ここが普通と感覚が違うかも)
NetworkManager TUIで[Tab]キーで<OK>に合わせて[Enter]
黒いCLI風画面でInstallerの更新が始まる。
Select Languageで言語選択。日本語という選択肢はないので 1 Englishを選ぶ。
Main Menu
1 prepare Systemを選択
1 Keyboard Layoutを選択 日本語キーボードはjp106を選択。次の画面でjpを選択。
3 Partition Driveを選択 おそらく/dev/sdaなどが表示されるので<OK>
Partitioning ToolでAutomatic Partitioningを選択して<OK>
6 Mount Partitionsを選択 少なくともROOT(/)を指定する。
Choose Filesystemはext4かbtrfsか他に好みがあればそれで。
Format /dev/sdxx as ext4? ←上で選択したFilesystem名 を<Yes>
Filesystemのオプションを尋ねられたら例えばext4であればnoatimeに[Space]でチェックするなど。
Do you want to use swapは通常はSwapfile ****Mを選択するのが良さげ。大容量のメモリを積んでて且つ安物のSSDを使ってるなどでスワップファイルをどうしても使いたくないのであればSkip/Noneを選択。
スワップ利用を選択した場合は次の画面でスワップファイルのサイズ変更も可能だが、最初から適正量が提示されている筈なので通常の使用であれば変更は不要かと。
パーティション設定の確認が行われて<OK>でインストールが始まる。
Select Device for Bootloaderはインストールしたハードディスク(普通は/dev/sda)を選択して<OK>
Configure Install
1 System Host name 初期値はarchlabs 任意で変更
2 Language and Timezone 日本語ならja_JP.UTF-8を選択 Time zoneは大量のAsia -のどれかを選ぶ次にTokyoを選択 Set Time Zone as: Asia/Tokyo?に<Yes>
3 Root Password 管理者用パスワードを2回入力
4 Create New User 通常ユーザー名とそのパスワードを2回(これが自分のアカウント)
5 Back 普通は使わない
上の4が終わるとInstalltion Finishedになるので<Yes>でOSリブート。
初起動で表示されたデスクトップの中央にある窓で幾つか質問されるので特に希望がなければ[Enter]を何度か押すことになる。それで初期セットアップ完了で自動的に再起動する。
それ以外は触らないのがポイント。
日本語の表示と入力
日本語表示
おそらく日本語が表示されるはずの部分が全て文字化けしていて全く使い物にならない状態になっている筈。
左上隅にあるロケットアイコンを左クリック、上から3つめのTerminalを開く。
日本語フォントをインストールする。(以下)
foobar@archlabs ~ % sudo -s root@archlabs /home/foobar # pacman -S otf-ipafont 中略 なんか文字化け [Y/n] y 中略 root@archlabs /home/foobar # exit
もちろん、sudo -sでrootになるのではなくsudo pacman -S otf-ipafontがLinux流。
左上のロケット→Exit→Reboot
これで再起動後から日本語が表示される。
日本語入力
foobar@archlabs ~ % sudo -s root@archlabs /home/foobar # pacman -S fcitx-mozc fcitx-configtool root@archlabs /home/foobar # exit foobar@archlabs ~ % vim .xprofile追加3行
1 2 3 | export GTK_IM_MODULE=fcitx
export QT_IM_MODULE=fcitx
export XMODIFIERS="@im=fcitx"
|
終わったらシステムを再起動する。
左上のロケット→「その他」→「Fcitx設定」を選択。
Mozcの設定項目がメニューに登場せず、文字入力中にMozcのステータスも表示されないので入力モードが不明というのもあるが、Mozcの設定ができないのも困る。
foobar@archlabs ~ % /usr/lib/mozc/mozc_tool --mode=config_dialog
これでMozcの設定窓が表示される。ただし、これは一時的なものなので上のコマンドを実行するショートカットアイコンを用意するとか、デスクトップにMozcのステータスアイコンが表示できるようにするとか。
テキストエディタはGvimなど幾つか入っている。上の画像はメモ帳に近い簡易テキストエディタGeany。例によってフォントを大きくして表示している。
Archらしいといえばらしいのだが好みの状態にするまでおそろしく手間のかかる子。
手のかかる子ほどかわいいって言うけど、ライトユーザーだと使い物になる状態にするまでに投げ出しそうな感じ。
そして、意外と速くない。
少し期待ハズレだったかも。