この「がとらぼ」があるintaa.netのルーターはPCとFreeBSDとmpd5のソフトウエアルーターでずっとやっています。所謂PCルーターです。PCルーターは安くて思い通りに弄れてるのでルーター専用機より個人的な好みに合います。ただし、ときどきのメンテナンスが必要でそれでも寿命が短めでです。これまでintaa.netのルーターとして使っていたPCも寿命のようで、特に電源がヤバくて今年も何度か電源が勝手に落ちる事象が発生しています。電源ユニット自体は交換済みなのでマザーボードの電源周りかもしれませんが、何にしてももうダメというわけです。2年ほど前はCeleron J6412あたりで総取替を予定していましたが、その後intelのN95,N100あたりが安価に出て気持ちが変わっていました。今回ルーターPCの交換もN100のNICが4〜6個程度あるルーター向けのミニPCを探したのですが、ちょうど1年前のRyzen 5 5500U搭載で3万円台半ばの格安ミニPC TRIGKEY Speed S5のときと同じく、コストパフォーマンスが更に高いRyzenの低グレードPCを購入することになってしまいました。Ryzen搭載でNICが3個以上の製品は見つけられなかったので、せめてintelのNICを搭載したPCをということでi226Vを2個搭載したものを選択することにしました。問題を抱えているNICであることは認識していますが、RealTekよりはFreeBSDのルーターPCで動かすには向いているので。
AliExpressで6月のChoice Dayのクーポン3200円を使用し計20,189円でした。Ryzen5-4500U, 8GBメモリ, 256GB NVMe, i226V x2を搭載したミニPCとしては安めです。というか、i226V x2搭載のミニPCが少なく高額な中では注目すべき価格です。
大きめの荷物ということもあり1週間かからずに届きました。外装の汚破損もありません。ただ、配送伝票のデータが上張りの際に間違ったのか、送り主が愛知県のTQ JAPANで商品名が「滑り止めマット」になっています。伝票番号からの追跡では中国発であることは間違いありません。TexHooの日本の代理店がTQ JAPAN?である可能性はあります。
グレーのビニール袋の中身はプチプチできっちり包まれていました。
TexHooの黒箱が現れました。上面のズラした「MINI-PC」の文字と側面のプログラムコードのようなデザインが目立ちます。
箱の下の面はバーコードと会社の所在地等が書かれています。箱の左下の部分にシワが寄っていますが、蓋に問題が無いので梱包前から存在するシワのようです。
玉手箱式の蓋を開けるとZ折りの取説が現れ、その下に白い袋に包まれたPC本体があります。
PC本体を抜き出すと中底がありその下に何か見えます。
箱の底にはACアダプタと電源ケーブル、モニタ裏にPCを固定するためのVESA穴に合う金具とネジが入っていました。ACアダプタは出力12V/5A (60W)のものです。
PC本体のフロントは赤い電源ボタン, イヤホン端子, Type-C, USB-A x3があります。
背面には、ACアダプタ用のコネクタ, CMOSリセット穴, DisplayPort, HDMI x2, LAN x2があり、下部には排気か吸気用のスロットと見えます。
底面は大きく空いていて、シロッコファンが見えます。モニタ背面への取り付け金具を固定するためのネジ穴もこの面にあります。
側面にはmicroSDカードスロットが1つと盗難防止のケンジントンロック(セキュリティーワイヤ)を取り付けるための穴(セキュリティスロット)があります。
PC起動時に表示されるロゴがメーカーロゴではなくAmerican Megatrends, Inc.だったのが意外でしたが、BIOSは当然AMIでした。
多くのMiniPCと同様にWindowsがインストール済みでしたが、言語選択からの要セットアップではなく日本語環境でデスクトップまで表示される状態でした。つまり面倒なセットアップが不要ということですが、これは気味が悪いです。
言語設定は日本語が第一言語、英語(米国)が第二言語になっていました。日本で使うユーザーにとっては適切です。
システムの情報は注文どおりRyzen5-4500U, 8GBメモリが搭載されていることが表示されています。Windowsは11 Proが入っているようです。
ストレージはNVMe SSDで、Intel nic i226Vが2つあることが表示されています。また、Wi-Fi6対応のRealtek 8852BEが存在します。これはおそらく技適が無いでしょうから日本では使えません。また、8852BEはFreeBSDではサポートされていないのでどのみち使えません。
Windows 11 Proはライセンス認証済みということになっています。
アカウントはADMINで登録されているようです。セットアップ済みなので仕方ないですが、気味が悪いですね。
Windows Updateの最終チェック日が2024/06/04と表示されているので出荷直前にOSのセットアップが行われたものと思われます。
中華PCでWindowsインストール済みは気持ち悪いものです。中でも完全セットアップ済みというのは初めてですが、他人のPCを触っていみたいでこれほど気味悪いものとは思っていませんでした。ただ、このミニPCはFreeBSDベースのルーター用OPNsenseで使うつもりで買ったので上のスクリーンショットを撮ってから5分でWindowsは消し去りました。
なお、OPNsenseはウェブベースで設定できて簡単そうだと思ったものの、いろいろ設定してみても思い通りにはならなくて、結局これまで同様に素のFreeBSDを入れ直してコマンドラインで設定しました。この方が遥かに簡単に思い通りに設定できますし。
ソフトウェアルータで、OSがLinuxの方が良ければウェブベースならOpenWRT、コマンドラインが好きならVyOSあたりが良いように聞いています。OpenWRTは家庭用ルーターとして過去何度か触っていて最近もSeeed Studio LinkStar-H28Kで作る超小型OpenWRTルーターで触って、今も問題なく使えています。VyOSは使ったことがありません。