日本未上陸のCeleron J6412搭載のマザーボードが届いた

パソコンを組み立てている人
©いらすとや.

自宅DCのサーバの中でも長期間動いてる非力群を「なるはや」で全台リプレースしたい。2022年夏現在に現役で販売されてる省電力で底々そこそこなものをということでIntelのElkhartLake Celeron J6412 (4コア/4スレッド, 2.0-2.60GHz, 10nm, TDP10W)に白羽の矢を立てた。Passmarkベンチマークで4000足らずなので一般の人のデスクトップPCとしては非力すぎかもだけど実は「がとらぼ」の中の人が常用してるPCの3倍のスコア。画面はCUIで文字しか出さないのでGPUはほぼどうでも良いし。

で、Celeron J6412はJ64xxやx64xx系では比較的多く出回っていて、特に超小型PCに採用されてるのを新製品情報で見かける。日本では完成品PCやベアボーンでは売られているようだがCPU直付けマザーボード単品では販売されているのを見かけない。そこで海外(欧米)のサイトを探したのだが、組み込み用はいろいろあったがお値段が4万円以上とか意味わからない高額で困った。マザボメーカーとして日本でも馴染みのあるAsrockがNUC-J6412を始めN62xx, N64xx搭載マザーボードを発表しているので日本でも販売して欲しいところだが自作系の人たちはあまり手を出したがらない低性能品なので日本ではどこも個人向けに販売してない?パソコンハウス東映が閉店しなければ取扱いがあったんじゃないかという気もするが。
欧米と日本では買えなかったので今回はAlibabaで購入することに。Celeron J6412搭載マザボは数種類ある。その中でメモリ最大容量8GBというのは足りないので外す。それと組み込み用でマザーボード裏面にCPUとヒートシンクがあるものも外す。それら以外に絞っても選択肢があって、メモリ最大32GB(ElkhartLakeの最大対応容量)でNICにIntel i210 x2などの魅力的なのもあったけれど後に複数枚買う予定があることを考えて安さ優先でZO-EHLT-6C2Lという製品を選択した。これはCPU直付けオンボードのマザーボードで価格が100枚以内で1枚US$80。ほんの1年前なら1万円以内で買えたけど今回注文時点では1ドル140円だったので約11,200円。それに送料が$35(FedEx)+後払いの手数料と税金が2000円。AlibabaなのでBtoBが基本なんだろうけど今回はサンプル購入という形で1枚だけ。そのサンプルが調子が良ければ非力サーバ群のリプレースと予備で最大10枚まで購入予定。(向こうからすると10枚ごときは小売りみたいなもんだろうけど)
なお、Alibabaでと書いたけど、実際には諸事情でAlibaba外取引になった。

ZO-EHLT-6C2L その1
FedExで届いた荷物。今回は潰れは僅かだった。

ZO-EHLT-6C2L その2
箱の中身は赤いプチプチに包まれたマザボ本体のみ。紙ペラ1枚もケーブル1本も付属しない。この製品はネットに情報が全く無いので自作慣れしてないと戸惑うかも。コネクタ周りのシールド板(バックパネル)も付属無しなので自分で作れないと困るかも。ブランクのシールド板が売られてるのでそれに穴あけをするのが一番カンタン。インチキでよければ100均で売られてるシリコン製のリモコンカバーからシールドサイズ+αに切り取ってハサミでテキトーに穴開けて4隅をネオジム磁石で留めるというのもある。内側に貼れば意外と見た目は悪くない。穴を小さめに空けるとシリコンシートの方が埃の侵入は防げる。ただしノイズは素通り。

ZO-EHLT-6C2L その3
背面側。左からDC 12V In、HDMI端子, D-sub 15ピン(VGA), USB 2ポート, RJ45 2ポート, オーディオOut(緑), オーディオIn(ピンク)
マザーボード中央にある黒いのはオンボードのCPUを冷却するヒートシンク。ファンレスの運用は不可ではないだろうけどこのサイズのヒートシンクだと心もとないので8cm程度の冷却ファンをヒートシンク上面にネジ留めするかケースの冷却ファンからの風がこのヒートシンクに当たるようにする。大きめのATX用ケースだと難しい場合もあるけどMini-ITX用のケースだとマザーボードに風を吹きかけるためのファンが付いているか取り付け可能になっていることが多いと思う。19インチラック用ケースなら導風板を調整してやればケース内を通り抜ける風でヒートシンクを冷やせる筈。ヒートシンクのフィンが横向けなので画像の右から左に風を流すのが良さそう。マザーボード上の部品にホコリが付かないよう保護板も調整。

ZO-EHLT-6C2L その4
背面は特に何もない。ヒートシンクを留めるネジが4本見えている。Mini-ITXサイズなの170 x 170mm。まぁまぁ小型。

ZO-EHLT-6C2L その5
マザーボードの型番は既に書いたがZO-EHLT-6C2Lでバージョンは1.0、リビジョンは記載なし。そのマザーボードにCeleron J6412が搭載(直付け)されているということを示すためか白いシールでZO-J6412T-6C2Lというバーコード付きシールが貼ってある。

ZO-EHLT-6C2L その6
メモリスロット(1枚挿し)のところに幾つかのジャンパ/コネクタピンアサインが書かれている。画像部分は一般的にはケースから生えてるケーブルとの接続になるリセットボタン, 電源ボタン, HDD LED, Power LEDの接続が書かれている。(次へ)

ZO-EHLT-6C2L その7
これらのピンヘッダは隅にあるF_PANEL1になる。1本ピンが生えてないところを目印にピンアサイン通りに接続する。LEDは極性があるので逆に挿すと光らない。光らなければ逆向きに挿し直す。

ZO-EHLT-6C2L その8
JPWR_LVDS1はLVDSの何か。写真の向きで下から1-2, 3-4, 5-6なので一番下にジャンパピンがあるので3.3Vになっている。
LCTL1は不明。なお、写真の右上隅に写っているのクリーム色の4ピンはATX電源によく付いている12V Inの4ピンみたい。

ZO-EHLT-6C2L その9
左のマイクジャックの下にある9ピン(左下から2番目のピンが無いの)がケースから生えてるオーディオケーブルと接続するもの。ケースのUSB端子と繋がるケーブルは同じく9ピンだが、これば左上の隅のピンが無い。このピンが無い部分はケースから生えてる側のケーブルの対応する部分は穴が塞がっていてオーディオケーブルとUSBケーブルの挿し間違いを防ぐようになっている。左下はスピーカー用4ピンだが、マザボ上にスピーカーが付いている場合は繋がないことが多いかも。この製品も小さなスピーカーがオンボードになっている。SATAコネクタは1つだけ。その右側に電源アウトがあるのでSATAの電源に出来そう。コネクタのサイズは未確認だがFDD用のコネクタが挿さるのかしら?それと普通サイズの4ピンの変換ケーブルと4ピン-SATA用電源ケーブルをつなぐ感じ?
M.2タイプのSSDが取り付け可能。このM.2の端子の反対側(写真の右の写っていない部分)はWi-Fi用などのPCI-Expressになっている。
あと、製品紹介ページには書かれていなかったがSIMが2枚取り付け可能っぽい。まぁ日本では使えないのでどうでも良い。(携帯の電波利用機器は技適の特例申請対象外)

ZO-EHLT-6C2L その10
D-sub15ピンとUSBポートの間に小さなタクトスイッチがある。CMOSクリア用なのでリセットボタンと間違えないよう注意。

ZO-EHLT-6C2L その11
NICは2つあり、それぞれにReakTek RTL8111Gが使われている。25〜10年前だと「Realtekかぁ」とがっかりするところだが、最近はそこまで毛嫌いするほどでもないかも。ライバル製品がintel i200系を搭載してるので少し羨ましいというのは正直な感想。

ZO-EHLT-6C2L その12
赤のAT SEL1 は何かのオートセレクト?またはAT/ATX電源のスイッチオン/オフ挙動(通電)の切り替え?
JME1というのは何か不明。リカバリ用ジャンパ?
青いのはCOM1/COM2関係。COM1, COM2,共に1-2がジャンパなのでDCD (不明)。

ZO-EHLT-6C2L その13
青枠のCOM2-SETL2とCOM3-SETL1は不明。シリアルポート関係の何か。
赤枠のJRS1/2も不明。こちらはジャンパピンが挿さってない。

ZO-EHLT-6C2L その14
マザーボードに描かれたピンアサインとピンヘッダの対応は判るが内容が判らない。

基本接続はマザーボードに描かれたピンアサインで判るが基本接続以外は不明。おそらく触る必要はないんだろうけど気になる。メーカーに内容を教えて貰う必要がありそう。

と、いうことで、ついにCeleron J6412搭載マザーボードが届いたけど、まだ動かしてはいない。
なのでCeleron J6412搭載が本当なのかをを含めて後日動作試験を行う予定。電源をどうするか迷うなぁ。ACアダプタで試してみようかしら。

今回の購入元: Shenzhen ZEROONE Technology Co., LTD