家庭LANの幹線を光ファイバーにしてみた

家庭LANの幹線を光ファイバーにしてみた
Google ImageFXで作成したイメージです

実家のネットワークは、車宿に設置したルーターなどのネットワーク機器から、別棟の寝殿に向けて敷設したLANケーブル(屋外用)を通じてWi-Fiアクセスポイントへ接続しています。このLANケーブルは10年以上前に設置したもので、長さは約40mあります。
最近になって、Wi-Fi接続中のスマートフォンやPCがインターネットとの通信を頻繁に失うという不具合が発生し始めました。接続が切れた際にWi-Fiアクセスポイントの管理画面にはアクセスすることが可能で、WAN側(インターネット)との接続が失われていることが示されます。つまり、アクセスポイント自体は正常に機能しており、問題はLANケーブルにあると考えられます。

40mのLANケーブルを交換する場合、最低でも3,000〜5,000円の費用がかかります。そこで今回は、思い切って光ファイバーに置き換えることにしました。1芯のSCタイプ光ファイバーケーブルとメディアコンバータを一通り揃えて、安価なものであれば4,000円程度から手に入ります。 ただし、今回は個人的な好みもあり、SFPモジュールを使用するタイプのメディアコンバータを選んだため、追加で約2,000円ほど費用がかかりました。

商品リンクに掲載している価格は30mバリアントのものです。マルチモードファイバーケーブルは、シングルモードに比べて安価な傾向があるとされています。
今回使用したのは、DLC (二連LC)コネクタと2芯マルチモードOM4タイプの光ファイバーです。OM4ファイバーは、1Gbps通信なら最大550m、100Gbps通信でも最大150mまで対応しています。 これ以上の長距離通信を行う場合は、シングルモードファイバーとそれに対応したSFPモジュールを選択する必要があります。
SFPモジュール対応のメディアコンバータは、SFPモジュールとACアダプタ付きの2台セットで安価なもので4,000円前後です。10Gbps対応製品もありますが、価格が高めな上、発熱量も多く、冷却性能の高い製品を選ばないと不安があります。AliExpressでは冷却設計の詳細が不明な場合も多いので注意が必要です。
一方、最大1Gbps対応で1芯のSCケーブルを直接接続するタイプは、2台セットで1,000円前後という非常に安価な製品もあります。ただし、これらの多くはACアダプタやケースが別売となっている可能性があります。ケースとACアダプタ込みのフルセット製品は、2台セットで2,000〜3,000円の価格帯が目安です。

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AliExpressの混載便で製品が届きました。白色で、プチプチが一体化したビニール袋に入っていました。

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こちらが届いた30メートルのOM4ケーブルです。右端の単三電池はサイズ比較用です。

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ケーブルのコネクタはDLC(二連LC)タイプで、すでにケーブルに取り付けられています。二連タイプは通常、両端のメディアコンバータ間でRX(受信)とTX(送信)が交差して接続される必要があります(クロス接続)。
今回購入したケーブルは、根元の色分けが「A (黄色)」と「B (白)」で逆順になっており、すでにクロス接続の状態で仕上がっていました。そのため、コネクタの付け替えは不要で、そのまま使用できます。
一般的に二連LCコネクタ付きのケーブルはこのような構造になっていますが、購入時には念のため商品説明をよく確認しましょう。
なお、1芯のSCケーブルでRX/TXを共用するタイプのメディアコンバータを使用する場合は、こうした接続について配慮する必要はなく、ほぼコネクタの種類だけ正しく選べば良い筈です。

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メディアコンバータは、黒いプチプチ一体型封筒に収められて光ケーブルと混載便に入っていました。

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封筒の中には段ボール箱が入っていました。外箱はやや潰れていましたが、破損はなく問題ありません。

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箱を開けると、SFPモジュールのみが緩衝材で保護されており、その他の部品は特に養生されていませんでした。全体的に箱いっぱいに詰め込まれていました。

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中身一式です。上からメディアコンバータ本体、SFPモジュール入りの白い箱、ACアダプタが2セットずつ、そして英語のZ折り取扱説明書が1部入っていました。

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ACアダプタはUSプラグタイプを選びましたが、日本の一般的なコンセントにも対応する爪に穴の空いた形状です。入力はAC 100〜240V(50/60Hz)、出力は5V/2A仕様です。

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こちらがDLC端子の光SFPモジュール(光トランシーバ)です。端子部には保護用の黒いゴムキャップが付いています。光ファイバーケーブルを接続するまでは、このキャップは外さないようにしましょう。

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今回は写真撮影のためにゴムキャップを外してみました。

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SFPモジュールの内部、受光部(RX)と発光部(TX)が見えます。

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こちらはモジュールの奥側、スロットへ差し込むためのカードエッジコネクタ部です。

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メディアコンバータ本体の側面です。排熱用の通気口がありますが、冷却ファンは内蔵されていません。1Gbpsモデルなので本体の発熱は少ないものの、SFPモジュールは比較的熱を持ちます。

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メディアコンバータ正面の様子です。左側にSFPモジュール用ポート、中央にLEDインジケータ(6個)、右側にRJ45 LANポートがあります。

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メディアコンバータ筐体の背面および底面です。背面には5VのACアダプタ用ポートがあります。底面には製品名や仕様が記載されたシールが貼られています。ゴム脚などは付いていませんが、今回は19インチラックのサイドパネル内側に磁石で固定するため不要です。

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SFPモジュールを途中まで差し込んだ様子です。しっかりと奥までまっすぐ差し込む必要があります。

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このSFPモジュールには青いレバーが見えますが、これはロック機構を備えていないタイプのようです。
安全のため、SFPモジュールの抜き差し時はACアダプタを外しておくことをおすすめします。また、写真のようにSFPモジュールをメディアコンバータに先に取り付け、その後でケーブルを接続するのが基本です。レバーは通常、モジュールを抜き取るときだけ使用します(ロック方式に依存します)。

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SFPモジュールにLC二連コネクタを接続する様子です。レバーは閉じた状態か、軽く緩めた状態でコネクタを挿し込むのがコツです。コネクタ上部の爪がモジュールの穴にきちんと入って、カチッとロックされればOKです。
本来、SFPモジュールを筐体に取り付けてから光ファイバーを接続すべきですが、今回はロック機構が無く、また通電していなかったため順序にこだわる必要はありません。

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LCコネクタがロックされた状態です。ロックレバーは光ファイバーの着脱には特に必要ではありませんが、干渉することがあります。樹脂製爪の根元(写真の青いレバーのあたり)を押し下げると爪が沈み、ロックが外れてコネクタを抜くことができます。

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光ファイバーが接続されたSFPモジュールを挿し込んでいる様子です。
本来の手順とは逆ですが、このSFPモジュールはロック機構がないタイプなので順番にこだわる必要はありません。

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メディアコンバータは、19インチラックのサイドパネル内側に小型のネオジム磁石4個で固定しました。光ファイバーケーブルは曲げ半径10cm以上を保ち、余剰分はラック内側に緩くループさせて固定しています。これは光ファイバーの断線や劣化を防ぐために重要です。

家庭LANの幹線を光ファイバーにしてみた
画像はイメージです。
光ファイバーケーブルは家の軒下を通し、建物間はパイプを設置してその中を配線しました。築年数の古い日本家屋は隙間が多く、建物内部への配線は比較的容易でした。旧LANケーブルの経路は40m以上ありましたが、今回は別ルートを採用することで、全長を10mほど短縮することができました。寝殿内ではWi-Fiアクセスポイント1台では電波が届かない場所もあるため、今後はメッシュWi-Fiの導入も検討しています。

不安定だった通信が、今回の光ファイバー化により完全に安定しました。
現在の10Gbps対応モジュールは消費電力と発熱が大きく、今回は時期尚早と判断しましたが、次回の更改時には(省エネ化が進んでいれば)10Gbps対応製品の導入も視野に入れたいと考えています。

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