
これまで車内の静音化として、ドア、リアハッチ、タイヤハウス、フロアの施工を行ってきました。その結果、走行中の騒音はかなり抑えられましたが、雨が降るとルーフに当たる雨音がカンカンと響き、せっかくの静音化が台無しになります。また、ノーマル状態のルーフだと車内が夏は非常に暑く、冬は冷えやすいという欠点もあります。そこで今回(と次回)は、ルーフの静音・断熱施工を行います。

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アルミシート面には塗装と凹凸模様が施されており、圧着状態を視覚的に確認しやすくなっています。制振効果を最大限に引き出すには、鉄板にしっかり密着させる必要があり、模様が潰れる程度まで強く圧着します。ただし、その分施工後の見た目はあまり良くありません。美観を重視する場合は、表面が平滑なタイプの制振材を選ぶのも一案でしょう。 ブチルゴム面は粘着層になっており、剥離紙を剥がして鉄板に直接貼り付けます。剥離紙は破れやすく、手がゴム成分で汚れることがあるため注意が必要です。また、アルミ層は薄く硬いため、切り出し作業では軍手などを着用して手を保護した方が安全です。
ルーフクリップ外し

車種によって場所や数が異なりますが、うちの車ではリアハッチ内側の上部に3つのルーフクリップがあります。ルーフライナーと同系色のため目立ちません。天井全体に多数のクリップが使われている車種もあるようです。

クリップを抜くには内張り剥がしを使用しますが、ルーフライナーは柔らかく傷みやすい素材です。内張り剥がしの支点を直接ライナーに当てると、簡単に跡が付いたり破損したりします。そこで、写真のように硬めのシートや樹脂板などを挟み、力を分散させながら梃子をきかせて引き抜きます。

ルーフライナーを固定するクリップは、ピンにひだが付いたような形状ですが、うちの車は年式が非常に古いため、樹脂が劣化してボロボロになっていました。その結果、ひだ部分が崩れており、保持力も若干低下しているようです。しかし、交換用の新しいクリップは購入していないので施工後には再びこの劣化したクリップを使います。
後席シートベルト外し

後席のシートベルトはCピラー上部に固定されています。Cピラーの内張りパネルを剥がすためには、このシートベルト固定部を先に取り外す必要があります。固定部には樹脂製のカバーが付いているので、手前から上方向に捲るように外します。

カバーの爪(突起)は縁ではなく内側にあります。引っ掛ける爪ではなく、摩擦で固定する構造です。カバーを外すと内部に14mmのボルトが現れるので、これを緩めて抜き取ります。

ボルトは長めですが、締め付けトルクはそれほど強くなく、比較的簡単に外せました。

抜いたボルトには金属製のスペーサーが付いています。これはボルトを下に向けると簡単に抜け落ちます。スペーサーを付けたまま、シートベルトを床付近に垂らしておきます。
これでCピラーからラゲッジスペース側壁上部の内張りパネルを取り外せる状態になります。
アシストグリップの取り外し

前後左右のドア上部には、それぞれ1つずつアシストグリップが付いています。このアシストグリップはバネにより、通常は天井に沿うように折りたたまれています。アシストグリップを引き下ろすと、根本部分にカバーが現れます。(次)

根本カバーの側面には小さな凹みがあり、そこにマイナスドライバーなどを差し込んで下方向に引きます。カバーは薄い樹脂製のため、多少の変形は起こりますが問題ありません。隙間ができたら内張り剥がしを差し込み、徐々に広げていきます。カバーは下方向へスライドする構造です。

カバーの内側には固定用の突起があり、その突起には返しが付いています。このため、外す際にやや抵抗がありますが、カバーを摘んで力を入れて引き抜きます。

突起が嵌っていた位置には金属クリップがあるので、上側の金属部分を下に押し下げます。これでアシストグリップの固定が解除されるため、アシストグリップ全体を下方向に捲るように動かします。

アシストグリップを取り外すと、穴の中に金属クリップが残っているので指で摘みます。

金属クリップを摘んだまま、内側方向に力を加えて引き抜きます。金属クリップには返しが付いているのでひっかかって抜けにくいことがあります。

金属クリップを抜き取った後の穴の状態です。
Bピラーの引き下げ

Bピラー下半分の内張りはクリップ留めです。後席ドアのウェザーストリップ付近から指を掛け、内側方向に引くと外れます。今回は完全に外す必要はなく、Bピラー下半分の内張り上部が約10cm浮けば十分です。

Bピラー下半分の内張りパネルを浮かせると、上半分の内張りパネルを下方向へスライドさせることができます。約5cm下げれば、ルーフライナーを外すためのスペースとしては十分です。
サンバイザーの取り外し
運転席および助手席前方の天井にはサンバイザーが付いています。固定方法はメーカーや車種によって異なり、ネジ留めであれば比較的簡単に取り外せます。しかし、クリップ留めの場合は構造を理解していないと非常に難しくなります。残念ながら、うちの車は厄介なクリップ留め方式でした。素人DIYでは、ここで断念してしまう可能性もあるポイントです。

まず、バイザー受け側の留具を外します。これは90度捻ってから引き抜くだけで外れます。

抜き取った留具の根本部分です。返しが付いているため、折らないよう注意しながら外す必要があります。

次に、バイザー本体側の取付部です。ここにはC型の樹脂カバーがあり、赤丸部分の爪を内張り剥がしなどで外して浮かせます。このC型カバーには内側に大きな突起があるため、捻ることはできません。また、薄い樹脂製なので無理な力をかけると簡単に破損します。この部品がサンバイザー固定の要となるため、破損すると交換が必要になります。

C型カバーの楕円形の細い側を片方浮かせると、閂(かんぬき)のようにバイザー留め金具を押さえている突起が見えます。バイザー本体を調整しながら、できるだけC型カバーを押し下げます。反対側も、少なくとも1cmほど浮く程度まで押し下げます。

片側の閂が外れるとロック金具が解除され、バイザーがぐらつく状態になります。そのまま揺らしながら浮いている側をさらに捲るように動かすと、バイザー本体を取り外すことができます。
写真では、片方のロック金具が天井側に残り、もう片方がバイザー側に残っています。このロック金具は1つで3方向を固定する構造で、外すには楕円の細い側を内側方向へ動かす必要があります。

天井側の穴の中に残った金具を外します。左右を摘み、中央の穴が広い部分へスライドさせると外れます。金具自体にも返しがあるため、指だけでは外しにくい場合があります。

バイザー本体の留め金具が、どこにどのように引っかかっているかを理解しておくと作業が楽になります。構造を把握していないと、取り外しはかなり困難です。
室内ライトの取り外し

続いて、前席上部のマップランプを外します。まずランプカバーを外しましたが、ユニット内にネジやレバーは見当たりませんでした。そのため、内張り剥がしをユニット外周の隙間に差し込み、少しずつ浮かせてました。

マップランプユニットは、天井フレームに4つのバネ金具で固定されているだけでした。ユニットを浮かせた状態で金具を押し、ルーフライナーの穴を通すことで簡単に外せます。金具はユニット側に固定されていて、無理に外す必要はありません。

マップランプのコネクタは、中央フロント側から接続されていました。コネクタのロックを押し下げて、そのまま引き抜きます。

コネクタを外すと、マップランプユニットは完全に取り外せます。

次に、天井中央のルームランプを外します。こちらは先にランプカバーを外す必要があります。カバーはスイッチのない側の隅にある凸部で引っかかっているだけなので、内張り剥がしを差し込んで外します。写真上段左右の赤丸部分です。

ルームランプユニット内部にはロック解除用のレバーがあります。写真の赤矢印部分と、対角上にもう1つ同様のレバーが付いています。(次)

両方のレバーを押してロックを解除しながら、ユニット全体を引いて浮かせます。

ルームランプのコネクタは少し特殊な形状で、簡単に外せそうになかったため、ルーフライナーの穴からユニットごと天井裏へ押し上げました。
ルーフライナー剥がし

ルーフライナーはAピラー上端で固定されているため、Aピラー内張りを内側に浮かすか、必要に応じて外します。カーテンエアバッグ非搭載車では比較的簡単ですが、搭載車では防爆ベルトにより数cmしか動かせません。この場合、防爆ベルトを外す必要がありますが、切断してはいけません。フロントドア上のウェザーストリップを外すと作業は楽になりますが、捲るだけでもルーフライナーエッジを下ろすことは可能です。

ウェザーストリップを外す、または捲って、ルーフライナーのエッジを下方向に引き下げます。

ルーフライナー裏にケーブル類がテープなどで固定されているのを外す必要があります。
ルーフライナーのエッジを降ろした部分から手を入れてケーブルを固定しているテープを剥がします。

後席ドア上部には、ルーフライナー裏(上側)に取り付けられた樹脂製の支持具があります。これはルーフ端の金属突起(アシストグリップ取付部)に引っ掛ける構造です。後席ドア上部のウェザーストリップを外すか捲り、ルーフライナーのエッジを下ろしてできた隙間から手を入れ、写真の白い樹脂部品の爪を金具から外します。これでルーフライナーを完全に取り外すことができます。
この左右後席ドア上のひっかけがあるおかげでルーフライナーの取り外し・取り付けが一人でも楽に行える作業になっています。
ルーフライナーを車外に出すまでの準備が結構手間でした。ここまでパーツの構造を調べながらで2時間ほどかかりました。取り付けにはサンバイザーを除いてあまり時間はかからないと思われます。
後編では、いよいよ天井の制振・断熱・吸音施工を行います。
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