2020年最強コスパWi-Fiルーター Redmi路由器 AC2100 (後編)

Xiaomi Redmi ルーター AC2100

前編は、Wi-Fi5(IEEE 802.11ac)の超高速(最大2100bps)ルーターが3500円だったので買ってしまったという話。
中国から届いたXiaomiのRedmi路由器 AC2100を開梱して「技適未取得機器を用いた実験等の特例制度」の届け出を行って電源をオンにする準備まで行った。
今回は電源をオンにして、日本で使用することが許されない5.8GHz帯をオフにし、代わりに5.2GHz帯をオンにする。また、ルーターモードではなくAPモードに変更する。

電波暗室など電波を完全に遮断できる部屋で設定する場合

AC2100の下面に書かれている「2.4G Wi-Fi」(2.4GHzのSSID)を確認する。PKI(パスワード)は無い。
AC2100の電源をオンにする。
スマートフォンやノートPCのWi-Fi設定で新しい接続先として「2.4G Wi-Fi」にか書かれていたSSIDが表示されることを確認し、そのSSIDを選択して接続する。
5GHz(5.2,5.3,5.6,5.8GHz)のSSIDはこの時点では表示されない筈。(5.8GHz対応端末を使用している場合を除く)
ブラウザを起動し、URL欄にmiwifi.comまたは192.168.31.1を入力する。

AC2100をアルミホイルなどで電波的に密封して有線LANで設定する場合

PCとAC2100を有線LANで接続する。(L2SW経由でもOK)
PCのネットワーク設定で、IPアドレスを192.168.31.x (xは2以上254以下)、サブネットマスク255.255.255.0、デフォルトゲートウェイ192.168.31.1、DNSはテキトーまたは無しに設定する。
ブラウザを起動し、URL欄に192.168.31.1を入力する。

画像が無いが、初起動時は2つ質問される。(以下)
先ず、Wi-Fiルーターのネットワーク設定。とりあえず最初に表示されている自動割当てのDHCPで良いので下の「下一歩」ボタンを押す。
次に、AC2100のSSIDとパスワード(PKI)を入力する画面が表示される筈。わかりやすいSSIDとパスワードを決めて入力する。下の「下一歩」ボタンを押す。確認画面が表示されるので表示されるSSIDとパスワードをメモる。2.4GHz用SSIDは入力した値、5GHz用は入力した値+「_5G」になる。パスワードは2.4GHz,5GHz共に入力した値。
ここで指定することで、次回以降の接続ではSSIDがAC2100下面の「2.4G Wi-Fi」「5G Wi-Fi」の値ではなくなるので忘れないこと。文字化けによるトラブルが報告されているのでアルファベットと数字と半角記号以外は入力しない方が良いらしい。また、Wi-Fiルーターのリプレースの場合、これまで利用していたWi-Fiルーターと同じSSIDとパスワードを指定すると接続する子機側の再設定は不要なので個人的にはオススメ。

接続が切れるので新しいSSIDとパスワードで再接続する。

Redmi AC2100の設定 1
ブラウザを起動し、URL欄にmiwifi.comまたは192.168.31.1を入力する。
管理画面に入るためのパスワード入力欄。初期値はたしか「無し」の筈なので[Enter]キーを押すか右向き矢印ボタンを押す。

Redmi AC2100の設定 2
ルーターの状態表示画面が表示される。

Redmi AC2100の設定 3
一番上の「常用设置」を選択。アイコン付きの「Wi-Fi设置」を選択する。
先に設定したSSIDで2.4GHzと5GHzの設定が表示されている筈。そのままでも良いが、2.4GHzと5GHzで同じSSID名を使いたい場合は「Wi-Fi双頻合一」のスイッチをOnにする。
2.4GHzのチャネル設定は自動で構わないが、5GHzは初期値が5.8GHzを使用するようになっているので必ず変更。
36〜48の間でどれかを選ぶ。保存を忘れずに。

所謂5GHzのチャネル
5.2GHz帯: 36, 40, 44, 48 (AC2100対応)
5.3GHz帯: 52, 56, 60, 64
5.6GHz帯: 100, 104, 108, 112, 116, 120, 124, 128, 132. 136, 140
5.8GHz帯: 149, 153, 157, 161, 165 (AC2100対応、日本では絶対使用禁止)

これで初期値の5.8GHzから5.2GHzに切り替わった
また、日本の5GHz対応機器にAC2100のSSID(5GHz)が表示されるようになる筈。あくまで仮定だけど5.8GHzを出してると日本の機器は非対応なのでSSIDは表示されないし接続もできない。
日本のWi-Fi機器にAC2100の5.2GHzのSSIDが表示されるのを確認してようやく安心できる。

Redmi AC2100の設定 4
一番上の「高級设置」(高度な設定)を選択。この高度な設定は、ルーターモードでは設定できるがAP(ブリッジ)モードでは設定自体表示されず機能もしない。今回はAPモードに切り替えて使うので存在の紹介だけ。

Redmi AC2100の設定 5
一番上の「常用设置」を選択。アイコン付きの「上网设置」(インターネット設定)を選択。
初期値はおそらくDHCP設定あたりの筈。上部に現在の設定が表示されている。
上から2番めの項目の「上网设置」でインターネット(WAN側)と接続する方式を選択。初期値はDHCPなので必要に応じてPPPoEや静的IP設定に変更する。AP(ブリッジ)モードで使用するならおそらくLAN内のDHCPサーバを使う筈なのでそのままDHCPで良いかと。LAN内にDHCPが無いということであれば静的IPで設定。
モード切り替えは下から3番めの項目の「工作模式切换」。今回はルーターとしてではなくAP(アクセスポイント)として使うので変更する。「切换」ボタンを押す。(次へ)

Redmi AC2100の設定 6
上から「普通のルーター」モード(初期値)、「無線中継」モード、「有線中継」モード(ブリッジのことみたい)。今回はAP(ブリッジ)モードにするので3つ目を選択。「下一歩」ボタンを押す。

Redmi AC2100の設定 7
確認や案内が表示されるので全て青塗りのボタンを押す。

Redmi AC2100の設定 8
「確定」で変更完了になる。
1つ気付いたことがあるが、普通はDHCPモードになっていればDHCPサーバ側で割当IPアドレス変更後に再起動するなどで次回からは(変更後の)割り当てられたIPアドレスを使うことになる筈だが、Redmi AC2100はどうもこの画面で表示されたIPアドレスを後生大事に使い続けるみたい。別のIPアドレスを使って欲しいということになった場合は、モード変更で一度ルーターモードに戻してWAN側の設定をし直して再度AP(ブリッジ)モードに変更しないと割当変更が効かないみたい。Wi-Fi AP機器のIPアドレス割当ての変更はそうそう行うものではないとは思うが、ちょっとヘンね。

Redmi AC2100の設定 9
管理画面右上に表示されているのがこの機器の名称(ホスト名のようなもの)。その横の「」がメニューになっている。上から、「修改路由器名称」(この機器の名称の変更)、「系统升级」(ファームウエア更新)、「下载客户端」(スマホアプリのDLリンク)、「重启」(この機器の再起動)、「注销」(ログアウト)
難しいのは無い。

Redmi AC2100の設定 10
Xiaomiのスマホ Redmi Note 9SをAC2100に接続してみた。接続中のSSIDの表示を見ると何故かXiaomiのロゴが表示されている。手持ちの他の機種ではXiaomiのロゴは表示されなかった。これが何か意味があるのかは知らない。Xiaomiの機器同士なら表示されるのかな。

こんな感じで、Redmi AC2100は基本性能が高い割にすごく簡単。設定項目は日本ブランドの製品でいえばエントリーモデル並だと思う。中国だと購入して使う人が多いと思われるのでそれを考えるとアホみたいに意味の解らない機能とか設定は無くして当然ということか?ブリッジとして使うと、さらにできることは少なくなる。これは日本ブランドを含め他の製品も基本的には似たようなもの。基本的には電源とNWケーブルつないでチョイチョイと選択したら、もう壊れるまでそのまま。そんな使い方を想定しているのでしょう。
ただし、製品の想定外の使い方(今回でいえば中国向けの製品を日本で使う)をする際は少しだけ普通は行わないようなことをしなくてはならない。あと、中国向け専用品とはいえ、せめて英語表示に切り替えられるようにはして欲しいかな。

最強コスパという点では今年すでにWi-Fi6(IEEE 802.11ax)のルーターRedmi路由器 AX5が本体価格約4000円になっていて、少しだけ悩んでみたけど、手持ちにWi-Fi6対応機器が無いのとMIMOでの最大速度(の論理値)がAC2100の方が(AX5の最大1800Mbpsより)上だったということで最強コスパとしてはAC2100を選んだ。2021年はもしかしたらRedmi AX5の後継機がコスパ最強とか言って買ってるかも。

2021年4月17日追記:
「技適未取得機器を用いた実験等の特例制度」では「短期間の実験等」を半年以内で行うということになっていて、一度届け出を行ったら半年以内に廃止届け出を行う必要がある。もちろん、廃止届け出を行ったらその機器は電波を出す(つまり使用する)ことはできない。なお、違う実験を行うとして改めて届け出することは可能。
それで、今回は廃止届け出を行った後に改めて届け出するということは行わなかった。
何故かというと、LAN内のDNSサーバのクエリーログを見ると、AC2100から7秒毎にapi.miwifi.comのAレコードとAAAAレコードを引いてたのが気になったから。7秒毎となると劇的に多いとまでは言わないけどちょっと嫌な頻度の高さ。ほとんどはapi.miwifi.comだけどbroker.miwifi.comというのも時々ある。名前解決後にどんな通信を行っているのかまで確認しなかったのを「しまったぁ」と思ってるけど、まぁ何か勝手に中国のサーバに送ってるのかと思うと気味悪い。
もしかするとファームウエアの更新版の有無を確認してるだけとかいうことかもしれないが、それなら頻度が高すぎるとしか。