WordPress速度向上結果

がとらぼのここ幾つかのWordPress高速化の記事では結果の数字を出してないので本当に速くなってるの?ってことで計測してみた。
今回はIntel Pentium G630T (2.30GHz)というかなり遅い石を積んだFreeBSDサーバでNginx1.11.3, PHP7(php-fpm), OPCache(PHP), MySQL5.6, WordPress4.6, Twenty Thirteen(テーマ)という組み合わせ。

計測にはWeb Benchmark1.5を使用。これは指定したURLのページ本体のみ(または指定したファイル)を繰り返し取得するもの。ページURLを指定した場合、ページ内の画像やCSS,Javascriptなどは取得しないのとページを取るだけでレンダリング(表示処理)などは行わない。キャッシュの有用性を調べるには都合が良いが普通の閲覧者がブラウザでページを表示する速度とは大きな乖離があるので念のため。

ノーマル

同時接続1
Speed=1,866 頁/分, 367,850 bytes/秒
基準比 1.0倍(これを基準とする)

同時接続4
Speed=3,402 頁/分, 670,647 bytes/秒
基準比 1.8倍

YASAKANI Cache ログ有効(All request url)

同時接続1
Speed=40,656 頁/分, 6,291,537 bytes/秒
基準比 21.8倍

同時接続4
Speed=67,466 頁/分, 8,066,325 bytes/秒
基準比 36.2倍

YASAKANI Cache ログ無効

同時接続1
Speed=63,528 頁/分, 7,876,952 bytes/秒
基準比 34.0倍

同時接続4
Speed=170,860 頁/分, 13,629,633 bytes/秒
基準比 91.6倍

APCu

同時接続1
Speed=124,948 頁/分, 11,905,993 bytes/秒
基準比 67.0倍

同時接続4
Speed=279,500 頁/分, 21,500,948 bytes/秒
基準比 149.8倍

なお、全計測でオペコードキャッシュであるPHPのOPcacheが有効。

YASAKANI Cacheはデータを個別ファイルにキャッシュするのではなくSQLiteデータベースに保存するがSQLiteは高速なので同時接続1で基準比21.8倍(677.6頁/秒)とかなり健闘している。
APCuはキャッシュデータをメモリに入れてるので同時接続1で基準比67倍(2082.5頁/秒)とチートかよってほど速い。
ただし、実際にブラウザで観るとインターネット経由による遅延やページの部品集め(Javascript,CSS,画像,フォントなど)、ページ描画が大きな時間を取るので上のような数十~150倍というような性能向上にはならない。少し良くなる程度。
でも、速度向上はたとえ僅かでも重要。

WordPressを動かしているサーバでAPCuを使えるならAPCuが第一候補、APCuが使えなくてSQLiteモジュールが使えるならYASAKANI Cacheが第二候補、APCuもSQLiteも使えないけどmod_rewriteは使えるならその他のファイルキャッシュプラグインってところかな。

関連記事: