FreeBSDでPlex Media Server

1つ前の記事でPlex Media Serverに触れたのでついでに。

メディアサーバを建てようとしたときにFreeBSDだと選択肢が多くない上にJava(JDK)を必要とするものが多くて困る。依存するports/pkgも多くて、てんこ盛りに入れられるし。
そんな中、Plex Media ServerはJDKが要らないだけじゃなく他に依存するports/pkgも無い。(FreeBSD9,FreeBSD10の互換ライブラリだけ必要。)だから気軽に始められるし止められる。気に入らないのは商魂たくましいPlexというところだけかな?
2017年12月現在、ports/pkgでは普通版の multimedia/plexmediaserver とプレミアム(有料)版の multimedia/plexmediaserver-plexpass が存在するようだけど、この記事では普通版のmultimedia/plexmediaserverを使うことにする。

インストール

# cd /usr/ports/multimedia/plexmediaserver
# make install clean

おそらくあっという間に終る筈。

/etc/rc.conf (追記)
plexmediaserver_enable="YES"

起動

# service plexmediaserver start
または
# /usr/local/etc/rc.d/plexmediaserver start

これだけ。凄い簡単。
LAN内のファイアウォールがガチガチならLANからPlex Media Serverを稼働させたホストに対するポート32400を開ける。

使ってみる。

操作はブラウザで行う。
URLは http://[PlexMediaServerのIPアドレスorホスト名]:32400/
追記: http://[PlexMediaServerのIPアドレスorホスト名]:32400/web に変わったみたい。
以下はブラウザの表示の切り抜き。

Plex Media Server 1
ログイン画面が出てくる。Google, Facebook, その他メールアドレスで登録できる。または既にPlexで何らかの登録をしているならそのアカウントを使う。その場合は一番下(上の画像の赤枠)の[sign in]を押す。新規アカウントを作るならメールアドレスが無難かなと思うのでメールアドレスとパスワードを入れて[CREATE AN ACCOUNT]を押す。

Plex Media Server 2
Plexの仕組みというページが表示される。解っても解らなくても[わかりました!]を押す。

Plex Media Server 3
有料サービスのPlex Passの案内が出るが騙されて誘導されずにポップ風の右上の[☓]を押す。

Plex Media Server 4
Plex Media Serverの名前を付ける。これはホスト名ということではなく、メディアサーバの認識用の名称なのでわかり易いものをつける。
出先(LAN外)からメディアサーバを利用する予定があるなら[Allow me to access my media outside my home]にチェックを付ける。チェック無しの方が無難かな。
[次へ]を押す。

Plex Media Server 5
メディアサーバで提供する音楽や動画のデータ置き場を指定する。
[ライブラリに追加]を押す。

Plex Media Server 6
追加するライブラリの種類を指定する。今回は「音楽」とする。

Plex Media Server 7
音楽ファイルの置き場所のPathを入力する。上の画像だと/music (これはファイルシステムのルート直下のmusicディレクトリ)
このように直入力して[ライブラリに追加]を押す。なお、追加するディレクトリのパーミッションに注意。

Plex Media Server 8
必要なだけライブラリを登録したら[次へ]を押す。

Plex Media Server 9
[完了]を押す。

Plex Media Server 10
画面上部の工具アイコンを押す。設定画面へ。
タブから[サーバー]を選択して左列の[一般]を押す。
メディアサーバの名前(初期設定で付けた名前)を変更したいときはここ。
上の画像では新しいバージョンがあると表示されているが、ports/pkgで入れた場合はあまり迂闊に手動更新しない方が良いかも。
ports/pkgのmultimedia/plexmediaserverは放置されていなくて一応メンテナンスされてるので少し遅れて更新が来る。

Plex Media Server 11
[デバイス]タブを押す。
過去にPlexを利用したことがあるならそのときに利用したデバイス名が表示される。なので、上の画像では新しく建てたメディアサーバと設定用に使っているChromeブラウザが11分前にログインしたことと、AndroidのPlexアプリが6年前にログインしたことを表示している。

Plex Media Server 12
[サーバ]タブに戻り、左列から[Remote Access]を選択。
初期設定でLAN外からのアクセスの可否を決めたのを変更したくなったらここ。
使用するポート32400が不都合なら変更することも可能。

Plex Media Server 13
左列で[ネットワーク]を選択。IPv6を有効化することが出来る。(初期値は無効)
よほどファイアウォールの設定に自信がある場合を除いて、ご家庭のIPv6のネットワークはガバガバの素通しになっていることが多いので、有効化しない方が良いかも。

Plex Media Server 14
左上の(家のアイコン)を押してメイン画面を表示。
Plexは何故かアルバム等を横一列に表示するのが好きらしく、上の画像でもアルバムが横一列並びになっている。(これはPlexのメディアプレーヤーなども同じ)
左右の移動ボタンでスライドさせる。

Plex Media Server 15
左列で[音楽]を選択し、上部のタブで表示をアルバムやアーティストに切り替える。
上の画像はアーティスト表示。

Plex Media Server 16
Plexのデータベース?からアーティスト情報が取り込まれている。
ただし、ジャンルによって情報収集の力の入れ方が違うみたい。
Nat King Coleだと説明はほぼ1行。えっ、そんだけ?

Plex Media Server 17
クラシック関係は情報が全然無い。ジョルジュ・シフラでさえ説明ゼロ。

Plex Media Server 18
かと思うとどうでも良い人?は凄い量だったり。基準がわからない。
日本の昔の大物歌手は説明ゼロが多くてオタク受けする人の説明は多いのかしら。

Plex Media Server 19
1つ忘れ物で追記。
メディアサーバ側にアルバムやファイルを追加した時はデータベースを更新してやらないとメディアプレーヤー側にそれが表示されないし再生もできない。
メイン画面の左列の「 音楽」にカーソルを合わせると右に (点3つ)が表示されるのでそれをクリック。
ファイルの増減だけなら[Scan Library Files]を押して少し待つ。メタデータ全部作り直すなら[Refresh All Metadata]、こっちはあまり使ったこと無い。

と、いうことで、Plex Media Serverはメディアサーバーとしては建てるのが超簡単なのと軽いのが良い。完成度も高い、というか十分枯れてる。
Plex公式のメディアプレーヤーが有料(無料と称して有料への誘導が酷い)アプリなのが困るけど、無料なのもあることはある。
RaspberryPi向けにはRasPlexとか。←これ凄い完成度高いけどI2S出力はできないのでHDMI出力がオススメ。

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