DDPAI Z50のWi-Fi接続
DDPAI Z50は、同社や他社の高機能ドラレコと同様にWi-Fiでスマートフォンと接続し、専用のスマートフォンアプリを通じて操作する仕組みとなっています。フロントカメラ本体にもボタンと小さなスクリーンが搭載されており、基本的な操作や設定はその場で行えます。しかし、詳細な設定や高度な機能の利用にはスマートフォンアプリが必要となります。直感的に操作できる点は便利ですが、すべての機能を使いこなすにはアプリを介しての設定が欠かせません。
Wi-Fi接続に関しては、DDPAI Z50が自身でホットスポットを提供し、そのアクセスポイント(AP)にスマートフォンを接続する形式です。最近のスマートフォンやタブレットは、Wi-Fiネットワークがインターネットに接続できない場合、自動的に「良くないネットワーク」と判断することが多く、別のAPに切り替えようとする動作がよく見られます。DDPAI Z50のAPもインターネットには接続できないため、この自動切り替えの影響で接続が不安定になることが頻繁に起こります。このような問題があると、アプリでの操作がスムーズに進まない場合が多いです。
DDPAIアプリと横画面
DDPAIアプリのAndroid版はiPhone版と異なり、さまざまなデバイスで使用されることが想定されているはずですが、残念ながら縦長スマートフォンでの利用だけを考えて作られているようです。特に、車載用のAndroidナビのような横長画面では、アプリが正常に表示されない問題があります。
横長画面のAndroidナビやタブレットでは、アプリの「デバイス設定」に入るためのアイコンが画面に表示されないため、設定変更ができなくなります。一応、画面分割機能を使って無理やり縦長画面を再現し、デバイス設定を行うことができます。しかし、この方法でもアプリの全機能にアクセスできるわけではなく、スクロールができないため、一部の機能は使用できません。
DDPAIアプリでリアルタイムプレビュー
DDPAIアプリではWi-Fiを通じてリアルタイムでカメラ映像のプレビューが可能とされていますが、実際のところ2.4GHz帯のWi-Fi接続が非常に遅く、安定性に欠けるため映像に大きな遅延が発生します。特にAndroidナビではスマートフォンよりも処理能力が劣るため、プレビュー映像の遅延はさらにひどく、5秒以上の遅れが生じると映像が破綻し始めます。加えて、Wi-Fi接続の不安定さからDDPAIデバイスとの通信が途切れ、リアルタイムプレビューが強制終了することもしばしばです。最悪の場合、アプリ自体が異常終了してしまうこともあります。
DDPAIアプリで録画映像の視聴とダウンロード
Wi-Fi接続の不安定さや、DDPAIアプリのバグの影響で、DDPAI Z50で録画した映像をDDPAIアプリ上で視聴することは困難です。録画した映像をダウンロードしようとする際に、ダウンロードの進行が途中で停止してダウンロードに失敗することが頻繁に発生します。さらに、ダウンロードにかかる時間が異常に長いため、スムーズに録画データを取得することが難しくなっています。 (DDPAIアプリ V7.0以降では、この問題が改善されたようです)
このような状況では、せっかくドライブの重要な瞬間を映像に残しても、簡単にそれを見返すことができません。特に旅行や長距離運転中に映像をすぐに確認したい場合、これが大きな不便となります。Wi-Fi経由での録画ファイルの取得は、このような問題を抱えているため、より確実な方法として、microSDカードを取り出してPCに直接接続し、ファイルをコピーすることが推奨されます。PCでのファイル転送は非常に高速で、途中で中断されることもなく、信頼性も高いです。重要な映像を迅速に確認したい場合や、大容量の録画ファイルを扱う際には、この方法が最も効率的です。しかし、常にPCを車内に準備しておくことは現実的ではないかもしれません。
DDPAIのAR ADAS機能
ADAS (先進運転支援システム)は、ドライバーが安全に運転できるようにサポートする機能で、車線逸脱警告や前方車両との距離警告など、さまざまな情報を提供します。AR ADASは、通常のADAS機能に加えて、リアルタイムの映像にAR技術を利用して情報を重ねて表示し、視覚的にドライバーに伝える技術です。例えば、走行中の車線や前方車両の位置などを映像上にオーバーレイすることで、より直感的に注意すべき点を理解できる仕組みです。
DDPAI Z50の特徴の一つであるAR ADAS機能も、車線や他の車両との距離などの情報を表示しますが、残念ながらリアルタイムでの情報提供はできません。録画された映像をDDPAIアプリでスマートフォンにダウンロードし、その後にスマートフォンの処理能力を使ってAR ADASの情報を追加するという後処理形式です。これにより、映像にARで情報を追加することはできますが、リアルタイムでの支援が行われないため、ADASとしての有効性は低いと言わざるを得ません。安全運転のために非常に有用なはずのこの機能が、リアルタイムではないというのは非常に大きな欠点であり、DDPAIのAR ADASは実際には運転支援には役に立たないというのが現状です。
AR ADASは、今では手軽な価格で手に入る技術となっています。例えば、2,3千円程度から購入できるAndroid用のDVR(ドライブレコーダー)にさえ搭載されており、そのやすさにも関わらず機能はリアルタイムで期待通りに動作します。それほど安価な機器ですら、一定の水準をクリアしているのに対し、DDPAI Z50のような製品は、その価格が4倍から5倍にもなるにもかかわらず、まったく使えない機能しか提供できないのは非常に残念です。ユーザーとしては、高額なデバイスにはより高度で有益な技術が搭載されていることを期待しますが、その期待を裏切られるのは受け入れがたい問題です。
参照: 中華13.1インチAndroidナビにつなげる安物DVR/ADASカメラ
実は、「がとらぼ」の人のスマートフォンがバッテリー劣化で起動しなくなってしまい、スマートフォンでの操作感をほとんど確認できていません。今後、新しいスマートフォンで改めてDDPAIアプリの動作を確認したいと思っています。
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