ヘッドユニットTS20のTLINKをZLINK 6に更新してAndroid Autoで接続してみた

ヘッドユニットTS20のTLINKをZLINK 6に更新してAndroid Autoで接続してみた

以前、ヘッドユニットK4811でZLINK 6を使ってみた記事を公開しました。K4811ではZLINK 5がビルトインアプリとして搭載されており、ZLINK 6は公式にはサポートされていませんでした。しかし、ネットワーク上で共有されているZLINK 6の中には問題なく動作するバージョンも存在します。一方で、正常に動作しないバージョンもあるため注意が必要です。
この違いは、ZLINKというアプリが各ヘッドユニットごとに最適化された専用バージョンとして提供されていることに起因していると考えられます。そのため、異なる機種向けに作られたバージョンをインストールした場合、正常に動作しないケースがあるというわけです。

今回はK4811ではなくTopway TS20についてです。TS20にはビルトインアプリとしてTLINKが搭載されています。TLINKはZLINKと同じZjinnova Tech社が開発しているアプリで、名称は異なるものの実質的には同一のアプリとされています。
逆に、ヘッドユニットにTLINK/ZLINKで同じ名前のアプリがインストールされていたとしても、提供先であるヘッドユニットの基板メーカー、モデルによって利用できる機能に差があるようです。そのため、単なるアプリの名称の違い以上に「どの機能が有効化されているか」が重要なポイントになります。なお、各機能自体がハードコーティングされているのかライセンスによって開放/制限されているのかは不明です。
このような背景から、TLINKからZLINKの新しいバージョンへアップデートすることも可能です。さらに、Topwayのソフトウェアを担当しているDoFunが提供する「DoFun Play」では、TLINK 5からZLINK 6へ公式にアップデートする仕組みが用意されています。今回はその手順や挙動についても紹介します。

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TS20のアプリドロワーには、標準で「Tlink 5」というアイコンが用意されています。まずは、このアプリを起動してみます。(次)

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画面右上には「Tlink5」と表示されます。右下にあるアイコンをタップすると設定画面に入ります。

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設定画面から「私たちについて」を開きます。

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TLINKはZjinnova Tech(Beijing) Co., Ltd.が提供するアプリであることが確認できます。続いて、画面下部にある「設備情報」をタップします。

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ここではID、SN(シリアル番号)、KEYなどの端末固有情報を確認できます。
対応するディスプレイの最大解像度は1920x1087pxと表示されており、やや中途半端な値になっています。実際に使用しているTS20の13インチディスプレイは1920x1200pxのため、差分の113pxについては後述する表示仕様に関係していると考えられます。
FEATURESは、このTLINKバージョンで有効化されている機能一覧です。9項目が表示されていますが、それぞれの詳細な意味は公開されていません。一方で、最下部にはSupport Featuresとして12項目が記載されているため、3つの機能が未開放である可能性があります。
インストールされているバージョンはV5.4.101で、2025年3月31日付のビルド(または公開)であることが分かります。現時点ではやや古いバージョンです。

ZLINKの機能一覧についての情報が得られなかったため、生成AIのGeminiに機能一覧を推測させました。あくまでも推測である点にはご注意いただきたいですが、その推測は大きく外れていないのではないかと思われます。

  1. CPL (CarPlay Local) 有線Apple CarPlay
  2. CPW (CarPlay Wireless) ワイヤレスApple CarPlay
  3. AAL (Android Auto Local) 有線Android Auto
  4. AAW (Android Auto Wireless) ワイヤレスAndroid Auto
  5. HCL (HiCar Local) 有線Huawei HiCar (中国市場向け)
  6. HCW (HiCar Wireless) ワイヤレスHuawei HiCar (中国市場向け)
  7. QTL (QLink / QuickLink Local) 有線ミラーリング(Android用)
  8. QTW (QLink / QuickLink Wireless) 無線ミラーリング(Android用)
  9. AML (Android Mirroring Local) 有線Androidミラーリング
  10. AMW (Android Mirroring Wireless) 無線Androidミラーリング
  11. CLL (CarLife Local) 有線Baidu CarLife (中国市場向け)
  12. CLW (CarLife Wireless) 無線Baidu CarLife (中国市場向け)

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TLINKを終了し、アプリドロワーに戻って「DoFun Play」を開きます。

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画面上部のタブから「Class」をタップします。

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アプリ一覧をスクロールすると「Z-Link6」が見つかります。本来ZLINKは未インストールのはずですが、「更新します」というボタンが表示されています。このボタンをタップすると、アプリのダウンロードおよび更新が開始されます。

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更新完了後に再びアプリドロワーを開くと、これまでTlink5があった位置に「ZLINK」アイコンが表示されます。アイコン自体のデザインは同じですが、ラベルのみが変更されています。ZLINKアイコンをタップしてアプリを起動します。

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起動後のメイン画面はTLINKとは異なり、画面上にTLINKやZLINKといった名称表示はありません。右下のSETTINGから設定画面を開きます。

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設定画面を下にスクロールし、「私たちについて」を表示します。

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ここではアプリ名がZLINKに変更されていることが確認できます。開発元はTLINKと同じくZjinnova Techのままです(画像では会社名の一部が表示されていません)。また、バージョンはV6.0.47で、日付は2026年3月4日となっており、初期状態のTLINKと比較して約1年新しいバージョンに更新されています。

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続いて設備情報を確認します。
ID、SN、KEYはいずれもTLINK時の値と完全に一致しており、アプリの内部的な識別情報は共通であることが分かります。DISPLAYの最大解像度も1920x1087のままで変化はありません。さらに、利用可能な機能一覧も同一です。これらの点から、TLINKとZLINKは名称やUIこそ異なるものの、実質的には同一系統のアプリであると考えてよいでしょう。

ここからは、スマートフォンのAndroid Autoを使用して、ヘッドユニット側のZLINK 6へ接続してみます。

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まずスマートフォンでAndroid Autoを開きます。機種によって異なりますが、多くの場合はAndroidの設定内にある「その他の接続」などの項目からアクセスできます。
過去にAndroid Autoで別の車載デバイスと接続したことがある場合は、事前にその接続情報を削除しておくことを推奨します。「以前に接続した車両」をタップします。なお、初めて利用する場合はこの手順はスキップして構いません。

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画面右上の (縦三点メニュー/縦エリプシス)をタップします。
表示されたメニューから「すべての車両を削除」を選択します。

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続いて「車両を接続」をタップします。

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接続方法は、USBケーブルによる有線接続と、Bluetooth+Wi-Fiによるワイヤレス接続の2種類から選択できます。有線接続の場合はスマートフォンとヘッドユニットをUSBで接続します。ワイヤレス接続の場合は「ワイヤレスAndroid Autoを使用して接続する」を選択します。今回はワイヤレス接続で進めます。
なお、2026年3月時点のファームウェアリリース情報では、TS20とZLINKの組み合わせは今後ワイヤレス接続のみをサポートする可能性が示唆されています。おそらく、ZLINKの機能からCPLとAALが削除されると予想されます。ただし、一般的に接続トラブルが発生しやすいのは圧倒的にワイヤレス接続の方である点には注意が必要で、ワイヤレスのみになると接続できなくなる人が出てくると思われます。

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この時点でBluetoothがオフになっている場合は、「Bluetoothをオンにしますか?」というポップアップが表示されるため、「オンにする」をタップします。

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続いて「車両をペア設定する」をタップします。

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スマートフォンのBluetooth設定画面が開くので、Bluetoothがオンになっていることを確認します。
画像ではすでにペアリング済みの状態ですが、初めて接続する場合は「使用可能なデバイス」に表示されるヘッドユニットの識別名を選択してペアリングを行います。ペアリングの詳細手順についてはここでは省略します。
Bluetoothによるペアリングが完了すると、Android Auto用の接続情報が交換されます。ZLINKではBluetooth単体での通信も一部可能とされていますが、通常はBluetoothとWi-Fi Directを組み合わせた接続が必要です。Wi-Fi Directは基本的に自動で有効化されますが、この切り替え時に接続トラブルが発生するケースが多く見られます。

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今回は初回接続を想定しているため、ZLINKアプリを手動で起動し、メイン画面からAndroid Autoを選択します。

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「接続中です。しばらくお待ち下さい」と表示されます。この状態から進まない場合、多くはWi-Fi Directの接続に失敗しています。その場合はスマートフォン側とヘッドユニット側でそれぞれのWi-Fiを一度オフにしてから再度オンにするなどの操作を試してみるとよいでしょう。
Wi-Fi Direct接続中は通常のWi-Fi(インフラストラクチャモード)がオフになっている場合がありますが、これは正常な挙動です。接続不能の状況によってはWi-Fi Directの切り替えが正常に行われないことがあるため、(特にヘッドユニット側の)Wi-Fiのオン/オフ操作が有効な対処となる場合があります。なお、接続不能の原因がそこにない場合はこれでは解決しません。
また、スマートフォン側の問題としてAndroid Autoによる接続が開始されていない場合があります。通知エリアにAndroid Auto関連のメッセージが出ている場合、それを開くと接続開始を求める画面になることがあります。ボタンを押さなければ始まりません。(次)

Android Auto代替アプリZLINK 5とHeadunit Reloaded Emulator HUR 11
以前の記事の画像です。このような画面またはこれに類する画面が表示された場合は「続行」や「開始する」などのボタンをタップします。

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Android Autoの接続が正常に確立されると、このような画面が表示されます。

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こちらはAndroid Autoの接続に成功した状態です。従来使用していたK4811では完全なフルスクリーン表示でしたが、TS20では画面最下部にヘッドユニットのメニューバーが常時表示されます。
この仕様から、TLINK/ZLINKで表示される最大解像度の高さが1087pxとなっているのは、このメニューバー分の領域をあらかじめ差し引いている可能性が考えられます。
一方で、Android Auto使用中でもヘッドユニット側のメニューへ直接アクセスできるというメリットがあります。ナビや音楽再生などAndroid Autoの機能を利用しながら、同時に本体機能も操作できるため、実用性という点ではむしろ利便性が向上していると言えるでしょう。

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ここからは通常は利用できないAndroid Auto非対応アプリを動作させてみました。Android Autoは基本的には車の運転に支障とならない一部の限られたAndroidアプリしか動作させることができません。この制限を回避するために「がとらぼ」の人はFermata Autoを使用しています。このアプリはスマートフォン側にインストールします。車のAndroid Autoヘッドユニットサーバ側(ZLINK等)には何も手を加える必要はありません。Fermata Autoはインストールの難しさで定評がありますが、反面、スマートフォンのRoot化が不要で、新しいバージョンのAndroidでも動作します。なお「がとらぼ」の人のスマートフォンはAndroid 15なのでそれより新しいバージョンでは未確認です。
Fermata AutoをインストールしたスマートフォンとZLINKを接続すると、車のZLINK側のドロワーにFermata Autoのアイコンが2つ表示されます。そのうち1つはメディア関係で、もう一つがアプリ関係です。アプリ用アイコンで起動します。スマートフォン側でスマホアプリを選択して起動します。今回は、NAVITIMEのAiRCAMアプリです。その後は車のヘッドユニットの画面でAiRCAMアプリ(などの起動したアプリ)を操作できます。

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AiRCAMアプリが起動し、スマホのカメラ映像が表示されるようになりました。車に緑の枠が表示されるなどAR ADASが機能しています。音声はスマートフォンではなく車のスピーカーから出力されます。

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歩道橋に設置されている青い看板を青信号と誤認識していますが、信号認識も機能していることが判ります。先日まで使用していたヘッドユニットK4811のZLINKでもAndroid Auto非対応アプリの投影が正常に機能していましたが、TS20のZLINKでも正常に機能することが判りました。もっとも、Fermata Autoを使用する方法では車載デバイス側のAndroidヘッドユニットサーバアプリは選ばない筈なのでどれでも動くと思われます。
K4811のZLINKでは、(K4811のCPUが遅いこともあり)、ゲームの投影と車側での操作は厳しい印象でしたが、TS20はK4811の約2倍の処理力ということで、少し余裕があるようです。とはいえ、Android Autoの投影でゲームをするのは無謀といえます。

1年近く前に撮影したK4811+ZLINK6+AiRCAMを使ったAR ADAS+ナビの動画です。これと同じことがTS20でもできます。

以上の結果から、TLINKとZLINKは実質的に同一アプリであり、アップデートによってZLINKへ移行できることが確認できました。また、スマートフォンとTS20上のZLINK 6は、ワイヤレスでAndroid Auto接続が正常に行えることも確認できました。

一方で、接続がスムーズに行える場合は問題ありませんが、一度トラブルが発生すると解決が難しく、ワイヤレス接続は依然として不安定な側面があります。この傾向はAndroid AutoだけでなくCarPlayでも同様です。さらに、ZLINK 6が対応するHUAWEIのHiCarについても同様の挙動となる可能性が高いと考えられます。なお、ZLINK 6はHUAWEI端末のHiCarには対応していますが、現時点ではVIVOのJovi InCarには対応していないようです(中国ではAndroid Autoが公式に提供されていないため、その代替としてHiCarやJovi InCarといった独自規格が普及しています)。

この記事では、Android Autoの接続に失敗した場合の対処に触れましたが、逆に、一度接続が成功すると接続を終了してもスマホとヘッドユニットの双方でBluetoothがオンになっている限り勝手にAndroid Autoの接続が始まります。これは設定で自動接続させないようにしておかないと毎回自動接続を行うため厄介です。ヘッドユニット側でBluetoothを切断できるモデルは良いのですが、TS20は2026年4月現在ヘッドユニット側でBluetoothのスイッチが効かずオフにできません。スマートフォン側はAndroid AutoのタスクをキルしてすぐにBluetoothをオフにします。AAタスクが動いていると、Bluetoothをオフにしても自動的にオンに戻されるため再びAndroid Auto接続が始まってしまいます。強力なSoCを積んだAndroidヘッドユニットでは何か特別な事情がなければ通常はAndroid Autoを使用したいとは思わないでしょうからスマートフォンのAndroid Autoアプリで接続済みの情報を消しておくのが最も無難です。Bluetoothのペアリング情報は車内でのハンズフリー通話などで使用したいこともあるでしょうからそのまま残しておいても問題ないでしょう。

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UIS7870搭載のAndroidヘッドユニット TS20用のTPMSセンサーを使ってみた

UIS7870搭載のAndroidヘッドユニット TS20用のTPMSセンサーを使ってみた

「がとらぼ」ではこれまでに、バルブキャップ型のTPMSセンサーホイール内に設置するバルブ型TPMSセンサーを紹介してきました。
これら2製品はいずれも特定のヘッドユニットに依存しない、いわゆるサードパーティ製の「汎用品」です。汎用品の利点は、使用するヘッドユニットを選ばず、場合によってはスマートフォンでも利用できる点にあります。
しかしその一方で、Androidの仕様による制約も無視できません。たとえば、アプリ起動時に毎回センサー通信の許可確認が求められたり、バックグラウンド動作中にタスクが強制終了されて気付かないうちに動作が停止してしまうケースがあります。また、通知権限が未設定または気づかない内に無効化された場合、タイヤの異常を検知してもユーザーに通知されないといった問題も発生します。
そこで今回は、TS20ヘッドユニットのメーカー(正確にはソフトウェア部門)であるDoFun(兜風)製アプリと、それに対応した専用TPMSセンサーの組み合わせを試してみます。TPMS製品自体については前回で紹介済みです。
前回は、購入したセンサーがホイール内部に取り付けるバルブ型だったため、タイヤのビードを落として既存のセンサーと交換する必要があり、動作確認まで行えませんでした。先日、バルブ交換を行い購入したセンサーを装着したので今回その動作報告となります。今回は新しいヘッドユニットの購入に合わせて専用TPMSセットを導入しましたが、これまで使用していたセンサーの一部がすでに電池切れ、残りも近いうちに寿命を迎えるタイミングだったため、交換という意味合いも兼ねています。

(比較的安価な製品はあるとは知っているものの)「がとらぼ」の人はビードブレーカーを所有していないこと、さらに「がとらぼ」の人は強烈なビビリなので、ビードの脱着時に発生する大きな「ポン」という音に強い恐怖を感じるため、今回も2年前と同様に「たいやまいばら」さんに作業を依頼しました。(2年前のタイヤ交換とバルブ型センサー取り付けの様子)

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TPMSアプリは、ドロワーからアイコンをタップして起動します。D3D Viewアプリからも起動可能ですが、この方法では設定画面にアクセスできない制限があるため、初期設定時は必ずドロワーから直接起動します。
なお、ドロワーにTPMSアプリが見当たらない場合は、(ドロワーにある)「DoFun Play」アイコンからDoFun製アプリをインストールできます。

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TPMSアプリを起動すると、車両イラストと4本のタイヤそれぞれに対応した空気圧と温度が表示されます。初期状態ではセンサーのペアリングが行われていないため、空気圧は0、温度も0℃と表示されます。これがメイン画面です。右上にはアイコンがあり、ここから設定画面へ移動できます。
なお、D3D View経由で起動した場合はこの設定アイコンが表示されません。

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設定画面です。
まず、空気圧の単位を好みのものに変更し、警告のしきい値を設定します。適正空気圧を基準に±20〜30kPa程度で設定するのが目安です。特に下限値はメーカー指定の適正値に近い値を設定しておくと安心です。
温度の上限値については厳密である必要はありません。画像では75℃に設定されていますが、通常走行であれば50℃前後でも十分でしょう(夏場はやや高めに設定する方が良いかもしれません)。
「受信方法」はTPMSセットの種類を選択する項目です。2026年3月時点ではDoFunショップで扱われているのはUSBレシーバタイプのみのため、初期設定の「USB Tpms sensor」から変更する必要はありません。むしろ誤って変更すると正常に動作しなくなる可能性があります。
ここまで設定が完了したら、画面上部の「Sensor to Tire Pairing」をタップしてセンサーとのペアリングに進みます。(次)

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センサーとのペアリングは、ガレージ内ではなく、できるだけ開けた屋外で行うことを推奨します。屋内では電波の反射により通信が不安定になり、正常にペアリングできない場合があります。
今回使用するバルブ型センサーは、出荷時にレシーバとの紐付けが済んでいるため、バルブに貼られている「右前」「左前」「右後(右后)」「左後(左后)」のラベル通りにタイヤを装着していれば、そのまま正しく認識されます。
もしタイヤローテーションなどで位置が異なっている場合は、「Change tire position」から変更可能ですが、まずはペアリングを完了させる必要があります。
ただし、DoFun TPMSアプリのペアリング機能はやや使い勝手に難があります。各タイヤを個別に選択し、それぞれ約2分間待つ必要があり、4本すべてで最低8分程度かかります。さらに、成功しても即座に結果が反映されない場合があり、失敗と誤認して再試行してしまうこともあります。その度に2分かかります。
また、全センサーのペアリングが完了するまでは、すべてのタイヤが「空気漏れ」として認識され、特に「左前」タイヤの警告が繰り返し表示されます。これは、左前のタイヤがペアリング済みで正常であってもそうなります。この際、数分おきに大音量の警告音が鳴るため注意が必要です(設定で無効化可能)。
すべてのペアリングが完了すると警告は解除され、タイヤ表示が白または黒の通常表示に戻ります。その後は、実際に異常が発生したタイヤのみ正しく警告されるようになります。
ペアリング完了後は、画面左上または左下の戻るボタンでメイン画面に戻ります。

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ペアリング後のTPMSアプリのメイン画面です。4本すべてのタイヤが正常表示となり、空気圧と温度が確認できます。ただし、DoFunで販売しているセンサーとアプリの組み合わせでは、表示精度はそれほど高くない印象です。駐車時で±5kPa、走行時で±10kPaくらいの誤差が常に発生するようなのでこれまで使っていたセンサーより4倍以上も誤差が大きいように見えます。
画像では220〜230kPaとばらつきがあるように見えますが、実際にはすべて230kPaで揃っています。温度についても、ガレージ内で1日以上駐車している停止状態にもかかわらずばらついているように見えます。これは計測こそできていませんが画像のように大きくバラつくことはない筈です。この点は、これまで使用していたTPMS製品と比較するとやや劣る部分です。

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TPMSアプリでセンサーのペアリングと設定を行うと、D3D View上にも自動的に4本のタイヤの空気圧と温度が表示されるようになります。TPMSが正常に接続されていれば、この表示は常時維持されるため、走行中でも視認性が高く便利です。

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適正気圧の上限を260kPaに設定した状態で、左前タイヤの気圧がそれを超えたときのTPMSアプリの画像です。左前タイヤにHighTirePressureのオレンジ表示が付き、タイヤの絵にが表示されます。タイヤの温度は正常なため白文字で表示されています。これはわかりやすいと思います。

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D3D Viewアプリでも左前タイヤだけが赤くなり、赤文字でタイヤの気圧が表示されます。ただし、温度は正常であるにも関わらず気圧と共に赤文字で表示されます。これは、D3D Viewを前画面で表示されている場合だけでなく、ウィジェット(かミニオーバーレイ)表示でもこのように表示されます。したがって、ヘッドユニットのメイン画面が表示されていれば常にタイヤの異常を確認することができます。

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デフォルトテーマのD3D Viewウィジェット(オーバーレイ)でも、空気圧と温度が常時表示されます。ヘッドユニットのメイン画面で常に状態を確認できる点は大きなメリットです。ただし・・・(次)

車両始動時、ヘッドユニットの起動にあわせてTPMSアプリが立ち上がる際、約3回に1回という高い頻度でセンサー情報が表示されない問題が発生します。この場合、すべてのタイヤが未ペアリング状態として表示されてしまいます。
この状態では、TPMSレシーバの抜き差しやアプリの再起動では復旧せず、ヘッドユニット自体を再起動する必要があります。再起動後は何事もなかったかのように正常動作へ戻り、ペアリング情報も保持されています。
発生頻度が低ければ許容できる問題ですが、この頻度では実用上ストレスとなります。挙動から判断するとアプリ側の不具合の可能性が高く、今後のアップデートでの改善に期待したいところです。

上記の不具合は気になるものの、正常に動作している状態では、これまで使用してきた2種類のTPMS製品よりも使い勝手が良く、安定して動作し続ける点は高く評価できます。
特に、TPMSの情報が常時ヘッドユニット上に表示される安心感は大きく、運転中の安全性向上にも寄与するため、総合的には十分に導入価値のあるシステムと言えるでしょう。今回購入したバルブ型センサーとUSBレシーバのTPMSセットはDoFunショップでの販売価格がサードパーティーの汎用品と比べて特に高価というほどではないため、既に汎用品を所持しているなどという理由がなければDoFun TPMS用の専用品を購入しても良いのではないかと思います。前回のカメラは汎用品と同じ品質で価格だけ3〜4倍もするため他の方に購入をお勧めできるものではありませんでした。

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