古い車の原状回復 ノックスドール オートプラストーンでタイヤハウスの静音化

古い車の原状回復 ノックスドール オートプラストーンでタイヤハウスの静音化 前編

これまで、主に車内へ制振シートを貼ることで静音化を進めてきました。前輪では、樹脂製フェンダーライナーの裏側にも制振シートを施工しています。また、車両後部についても、ボディ外板の内側や、タイヤハウスの車内側から手が届く範囲に制振シートを貼ってきました。しかし、後輪のタイヤハウスには車内側から制振シートを貼る以外には特に対策をしていませんでした。むしろ経年劣化により、後輪タイヤハウスの車外側では、凹凸のある純正保護膜が剥がれ、一部で鉄板が露出している状態です。

そこで今回は、ノックスドールのオートプラストーンをタイヤハウスの車外側、特にタイヤの回転によって泥や小石が当たりやすい部分を中心に施工することにしました。ノックスドールには車用アンダーコート剤が複数ありますが、オートプラストーンは黒いゴム状の厚い被膜を形成する製品で、タイヤハウスへブチルゴム系の制振シートを貼るのに近い効果が期待できます。また、制振シートはタイヤハウスへ施工すると剥がれ落ちるリスクがありますが、オートプラストーンは正しく施工すれば基本的に剥離の心配が少ない点もメリットです。

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ノックスドール オートプラストーンの1L缶です。1Lで施工できる範囲は、コンパクトカーなら後輪左右のタイヤハウス2か所程度が目安になります。ただし、車種によってタイヤハウスのサイズは異なるため、大型車では1輪分程度しか施工できない場合もあります。逆に、タイヤハウスが小さい軽自動車であれば、膜厚をやや薄めにすることで4輪すべて施工できる可能性もあります。ただし、防音・制振効果を重視するなら、できるだけ2mm以上の厚みで施工したいところです。
実はこの缶は1月に購入していたものですが、寒い時期は中身が硬くなり塗り広げにくいと聞いていたため、暖かくなるまで保管していました。そのため、缶の蓋には少し埃が積もっています。

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缶の背面にある説明書きです。施工時は屋外など風通しの良い場所で作業する必要があります。また、溶剤系の製品のため火気厳禁です。作業中は換気と安全対策を十分に行いましょう。

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今回は後輪左右のタイヤハウスへ施工します。YouTubeの施工動画を見ると、タイヤを外さず作業している例も多くありますが、実際にはタイヤを外した方が圧倒的に作業しやすく、塗り残しも減らせます。
タイヤの回転軌道の延長線上にあたる部分では、タイヤハウス内側の塗装が剥がれていました。これは走行中に小石や砂が当たり続けたことが原因だと思われます。施工前は洗剤で水洗いするだけでなく、パーツクリーナーなどを使って油分もしっかり除去しておきます。なお、2026年5月現在はパーツクリーナーが中東情勢により酷く値上がりしていますが、ここでケチると塗膜が早く剥がれる可能性があるためたっぷり使用して脱脂します。

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タイヤを外すと、ブレーキローターやブレーキパッドが露出します。これらの部品にオートプラストーンが付着すると好ましくないため、紙やビニールなどで養生しておきます。また、施工中はオートプラストーンが垂れて地面を汚すため、タイヤハウスの下にも新聞紙などを敷いておくと安心です。

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今回は後輪サスペンション周辺まで施工するため、事前にパネルの継ぎ目や周囲のパーツ配置を確認しておきます。サスペンション本体や可動部分、ボルト周辺には塗布しないよう注意が必要です。

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ノックスドール オートプラストーンの缶を開けると、中には非常に黒い泥のような素材が入っています。見た目は黒い海苔の佃煮、柔らかい黒餡のような質感です。コールタールに似て、手や衣服に付着すると除去が大変なので、取り扱いには十分注意します。

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施工時は、手や服を汚さないようにビニール手袋とビニール製の腕カバーを着用します。さらに、袖の隙間も汚れると困るので、手袋と腕カバーの接続部分をガムテープで固定しておきます。

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薄手のビニール手袋だけでは、オートプラストーン施工中に破れてしまいます。そのため、上から軍手を重ねて着用します。実際の塗り込み作業はこの軍手を使って行います。なお、ビニール手袋と軍手は汚れるので使い捨てになります。

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軍手でオートプラストーンを缶から適量つかみ取り、そのままタイヤハウス内側へ直接塗り付けていきます。一度に大量につかみ取ると、作業中に地面へ垂れやすくなるため、少量ずつ施工する方が作業しやすくなります。

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タイヤハウスの中でも、特にタイヤの回転軌道延長上にあたる部分は厚めに塗るのがおすすめです。厚塗りする場合は、一度に極端に厚く塗るのではなく、1日乾燥させてから重ね塗りすると垂れずに仕上がりが良くなります。
また、意外と塗り残しが発生しやすいため、塗面をよく確認しながら施工すると安心です。ただし、確認のためにタイヤハウス内へ頭を入れないよう注意してください。オートプラストーンは意外と垂れてくるため、頭髪や顔に落ちると非常に厄介です。

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左後輪タイヤハウス前側です。重ね塗りして仕上げた状態で、十分な厚みを確保できています。

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左後輪の後側です。樹脂パーツとの境目には、無理にオートプラストーンを塗り込んでいません。白い紙は、オートプラストーンを付着させたくない部分を保護するための養生です。

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サスペンション周辺や樹脂パーツ部分を避けながら、必要な範囲へしっかり施工できています。

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右後輪側の施工後です。こちらは給油パイプ用の樹脂カバーが無いため、左側より塗装面積が広くなっています。サスペンション保護用の紙カバーは黒いガムテープで固定しているため境界が少し分かりにくいですが、塗る部分と塗らない部分をしっかり分けて施工できています。

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拡大して塗面を確認すると、細かい塗り残しがたくさんありました。タイヤハウス内部は凹凸が多く、乾いた泥のような表面になっているため、見た目以上に塗料が入り込んでいないことがあります。
軍手にオートプラストーンを少量取り、指先で叩き込むように塗ると細かい部分まで施工しやすくなります。施工後はスマートフォンなどで写真を撮影し、画像を拡大して塗り残しがないか確認すると確実です。

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塗り込み状態を確認し、このように全面がしっかり覆われていれば施工完了です。

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養生用の紙とガムテープを取り外した状態です。この部分はタイヤの側面付近にあたるため極端な厚塗りにはしていませんが、それでもオートプラストーンの厚みは1.5mm以上を確保できています。

今回のノックスドール オートプラストーン施工では、すでに車内側へ静音シートをある程度施工済みだったこともあり、正直そこまで大きな効果は期待していませんでした。しかし、車内側から制振シートを貼れないタイヤハウス前方部分への施工が効いたのか、ロードノイズ低減には予想以上の効果がありました。
特に低速走行時では違いをはっきり体感できます。一方で、高速道路の荒れた路面では依然として大きなロードノイズが発生します。そのため、静かな路面との差が大きくなり、逆にロードノイズが目立って感じられる場面もありました。

今回は後輪左右のタイヤハウスのみの施工ですが、今後は前輪タイヤハウスの樹脂インナーライナーが無い部分や、床下の車外側にも施工を広げる予定です。特にフロア下への施工はロードノイズ対策として高い効果が期待できます。ただし、オートプラストーンは高温なる部分には施工できないため、エキゾーストパイプ周辺には使用できません。そのため、エキゾーストパイプからマフラー周辺には耐熱性のある別のアンダーコート剤を使用する予定です。

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古い車の原状回復 くすんだクリア層を磨いてツヤ肌復活

古い車の原状回復 くすんだクリア層を磨いてツヤ肌復活 前編

今回は施工中の写真がほとんど保存されていなかったため、掲載しているのは施工前に使用した道具類と、施工後のルーフパネルの写真のみです。

うちの車は来年で20年を迎える古い車です。これまでは、いわゆる「ウロコ」汚れを落とすために、フクピカの水垢・雨ジミ対応クレンジングシートを使用して定期的に手入れをしていました。そのため、年式の割に極端に汚れているわけではありませんでしたが、塗装表面全体がどこか白っぽくくすみ、「黒」本来の深みや艶が失われていました。
水垢・雨ジミ落としに対応した「フクピカ」は、拭くだけで使える製品としては驚くほどウロコ除去性能が高く、手軽さと効果を両立した優秀なアイテムです。ただし、実際には普通に「拭くだけ」で綺麗に仕上げるのは意外と難しく、成分がボディ表面に残りやすいという欠点もあります。また、塗装のクリア層自体が劣化して発生した「くすみ」までは除去できません。むしろ、フクピカの成分が残った状態で放置すると、クリア層の傷やくすみの原因になる可能性もあります。

今回は、フクピカで雨ジミ(ウロコ)取りではなく、ポリッシャーとコンパウンドを使用し、塗装のクリア層表面を薄く研磨してくすみを除去することにしました。クリア層を削る作業になるため、簡単そうに見えてDIYとしては比較的難易度の高い施工です。

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フクピカにはさまざまな種類がありますが、雨ジミや水垢の除去性能があるのはこのタイプだけです。価格は比較的安価ですが、効果は非常に優秀です。ただし、使い方が悪いとウロコ汚れは十分に落ちません。特に、製品説明書どおりに軽く拭くだけでは除去しきれないことも多いため、ウロコが取れる使用方法を事前に調べてから丁寧に施工する必要があります。
このコンパウンドはリキッドコンパウンドと書かれているのがまさにそのとおりで、コンパウンドとしてはシャバシャバなタイプです。ポリッシャーで使用するより手磨きにより適しています。しかし、ポリッシャーで使用できないわけではありません。バフに染み込みやすいため効果的な使い方が少し難しくなるだけです。
コンパウンドによる研磨は、塗装のクリア層を実際に削る作業です。そのため、頻繁に施工するものではありません。数年に1回、「ここぞ」というタイミングで行う程度に留めるのが理想的でしょう。つまり、個人で所有する車を1台磨くだけであれば、この程度の少容量コンパウンドでも十分です。今回使用した製品では、小型車1台の全面施工で半分以上を消費しました。 また、数年に1度しか使用しない場合、開封済みコンパウンドは劣化する可能性があります。残った分を無理に保管して再利用するよりも、思い切って廃棄した方が安全です。あるいは、ボディ以外の樹脂パーツや別用途の研磨用として使うのも良いでしょう。ヘッドライト磨きやドアバイザーの樹脂磨きにも適しています。

古い車の原状回復 くすんだクリア層を磨いてツヤ肌復活 1
コンパウンドは「細め」「極細」「超極細」の3種類を使用するため、バフも3種類用意し、それぞれ専用として使い分けます。組み合わせを間違えないよう、コンパウンドとバフの両方に1、2、3と番号を書いて管理しました。
この写真では、「細め」用としてスポンジバフをすでにポリッシャーへ装着しています。しかし実際には、「細め」コンパウンドとスポンジバフの組み合わせでは、クリア層表面の頑固なくすみを十分に除去できませんでした。最終的には、「細め」コンパウンドとウールバフの組み合わせで丁寧に磨くことで、ようやくくすみを落とすことができました。
つまり、今回のようなくすみ除去では、「細め」の工程をどれだけ丁寧に行うかが非常に重要です。この段階では表面が一時的に「くもりガラス」のような状態になりますが、それは劣化したクリア層表面をしっかり削れている証拠でもあります。その後、「極細」「超極細」と順番に磨き込むことで曇り感が消え、最終的には鏡面のような艶へと仕上がります。

古い車の原状回復 くすんだクリア層を磨いてツヤ肌復活 2
「超極細」まで磨き終え、中性洗剤で水洗いして拭き取り乾燥させた完成状態です。まだワックスを施工していないにもかかわらず、クリア層のくすみが完全になくなったことで、非常に艶のある仕上がりになっています。山や電線、電柱まではっきり映り込んでおり、まさに鏡面仕上げです。写真下部に見える白っぽい細かな点は、メタリック塗装に含まれているアルミフレーク(ラメ)が反射しているものです。

完成後は、犠牲皮膜としてワックスも施工しました。作業自体はかなり大変でしたが、その苦労に十分見合う仕上がりで、20年近く前の車とは思えないほど綺麗になりました。
もしかすると近いうちに、リンレイの「ウルトラハードWコーティングPRO」のような市販コーティング剤で、さらに保護コーティングを施すかもしれません。
なお、施工翌日から2日半ほどは酷い筋肉痛になり、脚に力を入れるたびに泣きそうでした。歩き方も完全にヒョコヒョコ状態でした。

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