UIS7870搭載の中華Androidナビ TS20の360カメラ設定

UIS7870搭載の中華Androidナビ TS20の360カメラ設定 前編

前回購入したUIS7870搭載の中華Androidナビ TS20に前後左右の360カメラを接続し、映像の調整(キャリブレーション)を行います。今回は、以前K4811で使用していた360カメラをそのまま流用します。カメラの設置方法や、K4811でのキャリブレーション手順については過去記事で詳しく解説しているので、必要に応じてそちらも参照してください。

最近は(この記事のヘッド写真のような)センターマーカーが小さな四角ではなく、大きなチェック柄になっているタイプのキャリブレーションシートが増えてきています。キャリブレーションシートは複数のパターンが販売されていますが、必ず使用するヘッドユニットの360カメラアプリが対応しているパターンを確認してから購入してください。

360カメラアプリのキャリブレーション設定画面には、使用するキャリブレーションシートの種類を選択する画面が表示されます。そのため、そこで選択できるパターンと同じデザインのシートを用意する必要があります。
360カメラアプリが認識できないパターンのキャリブレーションシートは、残念ながらまったく使用できません。市販価格は3千円前後するため、使えないシートを購入してしまうのは非常にもったいないでしょう。また、キャリブレーションでは通常、車の前後に最低2枚のシートを敷く必要があるため、シートが1枚しか入っていない製品では作業ができない場合があります。AliExpressなどでは1枚入りの商品も販売されているため注意が必要です。

さらに、サイドマーカー付きのシートを使用すると、左右方向の歪みをより正確に補正できる可能性があります。ただし、360カメラアプリの中には実際にはサイドマーカーを認識せず、四隅の大きな黒い四角しか検出しないものも存在するようです。

まずは、この記事のヘッド画像のように車の前(と後)にキャリブレーションシートを敷きます。このとき、風で飛ばされないように石などでシートの角を押さえます。ただし、その石が車のカメラから見て黒い四角の4つの角や、シート中央にある小さな黒い長方形2つを隠さない位置に置くよう注意してください。シートのセンターマーカーまたはシートの中心は車のセンターと合わせます。前後のカメラが車の中心からズレた位置に設置してある場合でもこれは変わりません。

キャリブレーションを行うには小型車でも最低4m x 8mほどの広さが必要です。日本の住宅事情では多くの場合は自宅のガレージや庭では行えないでしょう。できればアスファルトやコンクリートで舗装された水平で凹凸のない場所で行ってください。

ヘッド画像では車の前側にだけシートを敷いた状態ですが、実際のキャリブレーションでは車の後ろにも同様にシートを設置します。また、キャリブレーションシートの種類によっては、左右のカメラのすぐ横にサイド用のキャリブレーションシートを敷く場合もあります。

UIS7870搭載の中華Androidナビ TS20の360カメラ設定 1
360カメラアプリは動画タイプのスクリーンレコーダーではカメラ映像が記録されない仕様のようで、この画像では本来カメラ映像が表示されている部分が黒くなっています。
360カメラアプリを起動し、右下の をタップして設定画面を開きます。

UIS7870搭載の中華Androidナビ TS20の360カメラ設定 2
カメラ映像の調整は右下の キャリブをタップします。

UIS7870搭載の中華Androidナビ TS20の360カメラ設定 3
360カメラの設定メニューに入るにはパスワードの入力が必要です。通常のIMEキーボードではなく、専用の文字入力パッドが表示されるのでパスワード「4321」を入力します。

UIS7870搭載の中華Androidナビ TS20の360カメラ設定 4
車の前後左右に取り付けられた4つのカメラ映像が表示されます。中央下部にある「次へ」をタップします。(次の画像は、この画面でカメラ映像が表示された状態のスクリーンショットです)

UIS7870搭載の中華Androidナビ TS20の360カメラ設定 5
1つ前の画像と同じ画面ですが、こちらはカメラ映像が写った状態のスクリーンショットです。見えにくいですが、中央下部の「次へ」をタップします。
ここで、下段に表示されている左右のカメラ映像に注目してください。「右」(画像の左下)のカメラ映像では、写り込んでいる車の側面(前輪と後輪のライン)が斜めになっていることが分かります。

360カメラではキャリブレーション後に映像の歪み補正が行われて表示されますが、カメラ自体が車両の前後方向と平行に設置されていない場合、補正後の映像が不自然になることがあります。そのため、「右」(画像の左下)のカメラ、つまり助手席側ドアミラー下付近に取り付けられているカメラを少し回転させ、車両の前後方向と平行になるよう調整します。

「左」(画像の右下)のカメラ映像と同じように、キャリブレーションシートの左右の辺(画像では上側の辺)が水平に映っていれば問題ありません。なお、キャリブレーションシートが画面上で完全に整列して見える必要はない点に注意してください。

UIS7870搭載の中華Androidナビ TS20の360カメラ設定 6
キャリブレーションシートの種類を選択する画面が表示されます。この360アプリではキャリブレーションシートを「テンプレートタイプ」と呼んでいます。画像では「がとらぼ」の人が所有しているキャリブレーションシートと一致するパターンが表示されています。(これがデフォルトパターンです)

このタイプのキャリブレーションシートは、車の四隅に1辺1mの黒い四角があり、左右中央に2つのセンターマーカーが配置されています。センターマーカーが小さな長方形ではなくチェック柄になっている場合は別タイプのシートになるため、右または左をタップして表示されるテンプレートを変更します。
画像に写っているタイプのキャリブレーションシートを選択した場合、自動キャリブレーションでは四隅の黒い四角に加えてセンターマーカーも認識に使用されます。そのため、カメラ映像の中にセンターマーカーがしっかり映るように、キャリブレーションシートを車から少し離したり近づけたりして位置を調整する必要があります。(シートを車に近づけすぎると、車側のセンターマーカーがカメラの画角に入らず、離しすぎるとセンターマーカーが小さすぎて映らなくなることがあります)

UIS7870搭載の中華Androidナビ TS20の360カメラ設定 7
車の大きさや、車からどの程度キャリブレーションシートを離して設置するかによって、キャリブレーションパラメータは変わります。1つ前のキャリブレーションシート選択画面には、どの距離を測定する必要があるのか図で示されています。どの長さを測るのか確認するため前の画面に戻る場合は、画面下部の「カメラキャリブレーション」をタップします。

本来であれば、ここに表示されているパラメーター入力欄には実際に測定した正確な値を入力するべきでしょう。しかし実際の動作を見る限り、この値は360カメラアプリ内部ではほとんど使用されていないようで、入力した値は保存すらされません。これは以前使用していたK4811でも同様でした。

キャリブレーションシートを水平な地面に正しく平らに敷けていれば、画面下部の「自動キャリブレーション」をタップします。設置環境が悪く自動認識が難しそうな場合には、「手動キャリブレーション」を選択します。

UIS7870搭載の中華Androidナビ TS20の360カメラ設定 8
キャリブレーションシートの位置が適切でない場合、自動キャリブレーションは失敗し、この画像のようなエラーポップアップが表示されます。画像の例では、車の前に敷いたキャリブレーションシートのセンターマーカーがカメラに映っていないことが原因です。そのため、センターマーカーがカメラ映像に正しく映る位置までキャリブレーションシートを移動させます。(今回のケースでは、シートが車に近すぎたためカメラの画角から外れていました)
シートの位置を調整したら、もう一度「自動キャリブレーション」をタップします。

UIS7870搭載の中華Androidナビ TS20の360カメラ設定 9
キャリブレーションシートが適切に配置されていれば、数秒後に「キャリブレーション成功」と表示されます。これで基本的なキャリブレーション作業は完了です。
ただし、成功と表示されても実際には認識が不完全な場合もあります。(次)

UIS7870搭載の中華Androidナビ TS20の360カメラ設定 10
キャリブレーションが正常に完了すると、アラウンドビュー画面に表示されるキャリブレーションシートが歪みなく表示されるはずです。しかし自動キャリブレーションでは、シートの上に置いた石などを黒い四角の角と誤認識する場合があります。その結果、表示されるキャリブレーションシートの角が不自然な形になることがあります。 このような場合は「手動キャリブレーション」または「手動微調整」を実行して修正します。
ただし、上の画像程度の歪みであれば実用上は問題にならないことも多いでしょう。実際には、どれだけ丁寧に調整しても完全に歪みゼロの状態にすることはできません。

UIS7870搭載の中華Androidナビ TS20の360カメラ設定 11
360カメラアプリ画面右下の プロジェクトをタップします。パスワードを求められた場合は4321を入力します。設定リストの中から「オーバーヘッドサイズ」という項目を探し、その値を変更します。

この値が小さいほどアラウンドビュー画面に表示される自車のサイズは大きくなり、その分、周囲の表示範囲は狭くなります。
画像には写っていませんが、設定項目には右ハンドル・左ハンドルの切り替えスイッチもあります。ただし右ハンドルに設定しても、画面に表示される自車イラストは左ハンドル車のままになっています。

UIS7870搭載の中華Androidナビ TS20の360カメラ設定 12
「オーバーヘッドサイズ」の値を大きくすると、自車の表示サイズは小さくなり、周囲の映像範囲は広くなります。ただし車から離れた画面の端に近い部分は歪みが大きくなります。また、360カメラ用の4つのカメラは地面から1m以下の位置に設置されることが多いため、周囲を疑似的に3D合成して表示すると、周囲の物体の高さ表現が不自然になることがあります。

UIS7870搭載の中華Androidナビ TS20の360カメラ設定 13
「オーバーヘッドサイズ」の値を36〜40程度に設定すると、視覚的な違和感が最も少なく感じられます。なお、車の左下(左後方)の白線が途切れているのは、左隣の車がドアを開けており、その影響で左後方の映像合成処理が破綻したためと思われます。

UIS7870搭載の中華Androidナビ TS20の360カメラ設定 14
360カメラの初期値では、アラウンドビューとリア画像が表示されます。しかし、前後左右のカメラは広角の魚眼カメラのため、リアに映し出される映像はそのまま魚眼カメラ映像そのものです。

UIS7870搭載の中華Androidナビ TS20の360カメラ設定 15
360カメラの設定から、上部タブの「 プロジェクト」を選択し、「サイドビュー設定」をタップします。

UIS7870搭載の中華Androidナビ TS20の360カメラ設定 16
「カメラ選択」で「後」を選びます(後が初期値)。
「画像モード」を確認します。初期値は「元画像」です。この元画像というのが補正なしのカメラ映像のことで、魚眼の映像です。
「元画像」をタップします。選択肢が複数表示されるので「キャリブレーション画像」を選択します。

UIS7870搭載の中華Androidナビ TS20の360カメラ設定 17
「画像モード」で「キャリブレーション画像」が選択された状態です。リア画像の魚眼映像が補正されて自然な映像になりました。停車中だけでなく、バック走行中にもリアルタイムで補正動画状態で表示されるため後方の把握がとても簡単です。
ただし、魚眼レンズ映像を補正することによって広角ではなくなり左右方向の映像は映らなくなります。どうしても広角の映像の方が良いと思うなら「元画像」に戻しておきます。

UIS7870搭載の中華Androidナビ TS20の360カメラ設定 18
「カメラ選択」で、「前」「右」「左」をそれぞれ選択してから「画像モード」を「キャリブレーション画像」に変更します。上の画像は「前」ですが、上手く補正できています。フロントカメラはナンバープレート下にあるため魚眼映像では上部にナンバープレートが大きく写り込んでいましたが、それも自動的に上手く切り取られてナンバープレートがあることすら判らない映像になっています。その分、若干横に引き伸ばされているように見えます。
左右の側面はカメラ映像単品で見る機会は少ないですが、それぞれ「キャリブレーション画像」にすることに特にデメリットはない筈なので設定しておくと良さそうです。

360カメラの設定機能については、これまで使用していたK4811の方が完成度は高いように感じます。ただしK4811には、設定によってはバックギヤに入れたときに360カメラが起動しなくなる重大なバグがありました。360カメラが確実に起動するという点ではTS20にアドバンテージがあります。

また、アラウンドビュー表示で自車のサイズを調整できる機能はTS20の方が優れています。一方で、ピンチイン・ピンチアウトによるズーム操作ができないこと、ズーム変更時に映像合成が自動再計算されないことなどから、ソフトウェア面では一部の高級ヘッドユニットに搭載されている360カメラシステムには及ばない部分もあります。

関連記事:

UIS7870搭載のAndroidナビ(ヘッドユニット) TS20を買ってみた

UIS7870搭載のAndroidナビ(ヘッドユニット) TS20を買ってみた 前編

2023年に購入したK4811は、現在でも性能面で致命的な不満はなく、操作に対する反応も良好で、決して悪いヘッドユニットではありませんでした。しかし、昨年夏以降に提供のファームウェアには、更新時にビルド日をチェックする処理が追加され、古いファームウェアへダウングレードできなくなってしまいました。
「がとらぼ」では触れていませんでしたが、2025年2月以降のファームウェアには、1920x1200解像度のバリアントで画面表示は正常なのに、タッチパネルの認識が90度回転してしまうという問題があります。そのため、新しいファームウェアを試しては2025年1月版へ戻すという作業を繰り返していましたが、ダウングレード不可になったことでそれもできなくなりました。しかも、新しいファームウェアのまま戻せないため、タッチパネルの不具合が残った状態です。
本来は、通常のファームウェア更新とは別にリカバリーファームウェアを書き込んで元の状態に戻す方法があります。しかし、うちの個体はリカバリー領域が壊れているのか、リカバリーも実行できませんでした。そのため、ここ半年以上はタッチパネルが使い物にならず、マウス操作で使い続けていました。致命的な問題ではないと自分に言い聞かせていましたが、やはり日常的に不便を感じる場面が多く、新しいヘッドユニットを急いで購入することにしました。

新しいヘッドユニットの候補としては、Duduauto(Mekede)のDUDU7、TeyesのCC4 Pro、Topway(Toparea)のTS20の3機種があり、最後までかなり悩みました。

DUDU7はFYTプラットフォーム系のヘッドユニットですが、ビルトインアプリの作り込みが非常に進んでおり、中華ヘッドユニットの中でもUIデザインにかなり気を使ったモデルです。搭載SoCはUnisocのUIS7870です。これまで使用していたK4811はUIS8581を搭載していたため、SoC性能としてはおよそ2倍になります。日本に入ってきている中華ヘッドユニットで一時期(現在も?)流行したUIS7862xは、この2つの中間程度の性能です。
また、中華ブランドとしては珍しくメーカーサポートとユーザーコミュニティが非常に活発なのも特徴です。登場からそろそろ2年が経過する時期で、次世代モデルの登場が期待される一方、今購入するユーザーにとっては少し気になるタイミングでもあります。

CC4 Proは、前モデルのCC3系がUnisoc UIS7862を搭載したFYT系ヘッドユニットだったのに対し、Qualcommの6490(QCM6490)を搭載した、全く新しい設計のヘッドユニットです。FYT系とは構造自体が異なります。
QCM6490はUnisoc UIS7880と同じ性能レンジに位置するチップですが、若干UIS7880を上回る性能を持っています。また、多くのスマートフォンアプリがQualcomm系チップを前提に最適化されているため、実際の動作では性能が出やすい傾向があります。処理速度を重視するなら、CC4 Proは外せない候補です。
TeyesはUIデザインにも力を入れているブランドで、美しいインターフェースが特徴です。一方で、DUDUと同様に周辺機器を自社ブランドで囲い込む傾向があり、すべて同ブランドで揃えるとかなり高額になります。また、昨年夏に発売された比較的新しいモデルのため、長期的な安定性やソフトウェアの完成度にはまだ未知数な部分もあります。

TS20は、FYT系ヘッドユニットと非常によく似た構成のボードを搭載していますが、FYTとは異なるTS系プラットフォームです。この記事ではTopway(Toparea/鼎微科技)をブランドのように表記していますが、実際には基板メーカーであり、各ショップがそれを組み立てた製品をそれぞれのショップブランドとして販売しています。
そのため製品本体にはメーカーのロゴが無いことが多く、白箱や無地の段ボールに入った状態で販売される、いわゆるノーブランド品です。(販売数の多いショップではショップブランドのロゴ入りカスタム版になる場合もあります)
搭載SoCはUnisoc UIS7870です。2025年頃からは、中華ヘッドユニットのハイグレードモデルの多くがこのUIS7870を採用するようになりました。TS系はFYT系ほどファームウェアやビルトインアプリの完成度は高くないものの、軽快な動作を売りにしてきました。ただし最近はFYT系なども強力なUIS7880を搭載するようになり、体感速度の差は無いという状態です。
最大の魅力は、DUDU7やCC4 Proと比べて約半額という圧倒的なコストパフォーマンスです。また、FYT系よりもカスタマイズしやすい構造のため、色々と改造して楽しみたい人には向いている製品といえます。登場は2024年末頃と思われます。

DUDU7とCC4 Proには360カメラ対応チップ(対応ボード)を搭載したバリアントがありますが、これが非常に高価です。
8GBメモリ、256GBストレージ、13インチ画面のバリアントで比較すると、360カメラ非対応版は安いところで8万円程度から購入できますが、360カメラ対応版になると10万円を軽く超えます。おおよそ+3万円程度と考えてよいでしょう。
一方、TS20は基本的に360カメラ対応版が標準で、安いところでは5万円前後、通常でも+1万円程度で購入できます。また、TS20には16インチ3K解像度ディスプレイ搭載モデルなど、ディスプレイサイズや解像度、その他の構成のバリエーションが非常に豊富です。
TS20本体は安いですが、鼎微の分身であるDofun(兜風)のビルトインアプリをフル活用したい場合は、そのソフトウエアから認識できるハードウエアを揃える必要があります。この点はDuduやTeyesと同じといえます。デバイス自体はAliExpressなどで販売されているノーブランドの廉価品と同等ですが、識別IDの問題で専用品を割高で購入することになります。

どれを購入するか最後まで悩みましたが、実は当初DUDU7に決めていました。しかし、360カメラ対応の件でMekedeショップに問い合わせたところ、話がまったく通じず購入を断念しました。(Hello程度の返答しかしてきませんでした)
CC4 Proは360カメラ用の端子が現在車に付いているカメラと一致せず、変換ケーブルを自作する必要がありそうでした。また既存のプラットフォーム系統とは完全に異なる設計のため、新しい不具合が出る可能性も気になります。中国メーカーは既知の不具合を修正するのが遅かったり、そもそも修正されないこともあるため、不具合のリスクは無視できません。
結果として消去法でTS20を選ぶことになりました。コストパフォーマンスが良いのも「がとらぼ」の人とは相性が良いですし。
ただし、TS系はソフトウェアの完成度にはあまり期待できません。それでも、最近はUIデザインも従来より洗練されてきており、ライバル製品をかなり意識しているように感じます。
なお、Duduを除くFYT系、MTCx系、これまで使用していたK4811の系統(NWD系?)、XY系などは最初から検討対象から外しました。JOYINGも今回はコスパの問題で対象外としましたが、実際には評価の高いブランドの一つなので、一般的にはTS系より優先して検討する価値のある製品だと思います。

今回購入したショップではありません。参考程度にしてください。

UIS7870搭載のAndroidナビ(ヘッドユニット) TS20を買ってみた 1
2026年3月上旬に、TS20の8GBメモリ、256GBストレージ、13インチ画面モデルを約4万8千円で購入しました。
注文から1週間ほどで到着しました。黒いビニールで包まれていましたが、角の部分が少し切り裂かれています。写真右下に写っているCDとケースはサイズ比較用です。

UIS7870搭載のAndroidナビ(ヘッドユニット) TS20を買ってみた 2
中身の段ボールは無地でした。TS系は基本的にノーブランド品なので、これはごく普通です。

UIS7870搭載のAndroidナビ(ヘッドユニット) TS20を買ってみた 3
箱の側面には識別用のシールが貼られていました。

UIS7870搭載のAndroidナビ(ヘッドユニット) TS20を買ってみた 4
フタを開けると、写真にあるように奥側の折り目部分が切り裂かれていました。同じ場所のビニールも切れていたので、中国の税関で開封された可能性があります。日本の税関は商品の開封には気を使うらしいという情報を得ています。

UIS7870搭載のAndroidナビ(ヘッドユニット) TS20を買ってみた 5
内蓋になっている白いスポンジを外すと、ヘッドユニット本体の裏面が見えます。ディスプレイは箱の中央側を向いているため、多少荒い輸送でも画面が守られる構造です。

UIS7870搭載のAndroidナビ(ヘッドユニット) TS20を買ってみた 6
画面部分は周囲と表面が白い高反発スポンジでしっかり保護されていました。

UIS7870搭載のAndroidナビ(ヘッドユニット) TS20を買ってみた 7
ヘッドユニット本体の下には、白いスポンジに囲まれたマウント用の2DIN枠が入っていました。分割式の2枚構成で、必要に応じて1枚または2枚を組み合わせて使用します。ただし、実際にはこの枠を使わないケースが多いと思います。
2023年に購入したK4811や他の中華ヘッドユニットにも同梱されている、いわゆる汎用品です。なお、車種専用パネルが付属しないユニバーサル版(汎用版)に付属する部品です。(次)

UIS7870搭載のAndroidナビ(ヘッドユニット) TS20を買ってみた 8
2枚の枠はサイズが異なり、重ねて使うこともできます。この枠を使う場合は、センターコンソールのパネルを外して加工する必要があります。実際には、マウント金具やマウントアングルのみを使ってヘッドユニットを固定し、この黒い枠は使わない人が多いと思われます。

UIS7870搭載のAndroidナビ(ヘッドユニット) TS20を買ってみた 9
枠の下に入っていたアクセサリ類です。

UIS7870搭載のAndroidナビ(ヘッドユニット) TS20を買ってみた 10
左下がケーブル類、左上がビルトインアプリの簡単なマニュアル、中央下が外付けマイク、右側が先ほどのマウント枠2枚です。

UIS7870搭載のAndroidナビ(ヘッドユニット) TS20を買ってみた 11
ケーブル類の袋の中身と外付けマイクです。
左下はGPSアンテナ、左上はモバイル通信アンテナ、中央は外部アンプ出力・マイク接続・SIMカードリーダーに接続する20ピンケーブル、4ピンと6ピンのUSB-Aケーブル、16ピン電源ケーブルです。右下が外付けマイクです。右上の10ピンケーブルはバックカメラ入力用で、バックカメラのみの場合はこれを使用しますが、360カメラを使う場合は使用しません。

UIS7870搭載のAndroidナビ(ヘッドユニット) TS20を買ってみた 12
ヘッドユニット背面です。本体基板は中央やや下寄りに配置されています。背面カバーにはいくつかの種類があり、どのタイプが届くかは販売ショップ次第です。中央の冷却ファンやそのカバーも同様に、ショップによって異なる場合があります。

UIS7870搭載のAndroidナビ(ヘッドユニット) TS20を買ってみた 13
本体裏から見た左端の端子群です。Wi-Fiアンテナは5GHzメイン用の短いタイプがあらかじめ取り付けられていました。取り外し可能で、おそらくr-SMA端子です。GPSアンテナ端子とモバイル回線用アンテナ端子もあります。
Wi-Fiアンテナの上(写真では左)にはFMラジオ用アンテナ端子がありますが、なぜかテープで塞がれていました。ただしアンテナを接続すると問題なくラジオを受信できるため、実際には使用可能です。オーディオ用の同軸デジタル端子や光端子はこの製品には付属しませんが、対応バリアントが存在するためケースには穴が開いています。そこには灰色のテープが貼られており、穴が隠されています。

UIS7870搭載のAndroidナビ(ヘッドユニット) TS20を買ってみた 14
写真は実際の設置方向とは上下が逆になっています。写真左下(実際の設置では右上)には16ピンの電源ケーブルを接続します。冷却ファンの下(実際の設置では上)には6つのコネクタがあります。
それぞれピン数が異なるため、ピン数に適合するコネクタを接続すれば基本的に差し間違えることはありません。ただし、コネクタの上下方向には注意が必要です。
Aの20ピンは外部オーディオアンプやモバイル通信を使わない場合は接続不要です。
Bの12ピンは360度カメラの前後左右4台を接続する端子で、ウインカー信号入力もここに入ります。カメラ電源も含まれているため接続は比較的簡単です。
Cの8ピンはシリアル通信(Canbus、ソナー)、オーディオL/R、映像入力、リセット信号などです。
Dの4ピンとEの6ピンはUSB用です。ピン数が違うのは識別用で、ファームウェア更新などの際には4ピン側を使用するなどの使い分けがされています。USB-A側からは区別できないため、自分で印を付けておくと便利です。
Fの10ピンはバックカメラ用です。今回購入したTS20には黄色のRCAケーブルが付属していました。この10ピン端子は他にもWi-Fi/Bluetoothアンテナ予備、サイドブレーキ信号、シリアル通信予備、CMMB受信/IR制御などの用途があります。360カメラを使う場合はバックカメラは使用しないため、この端子は接続不要です。
なお、このA〜Fの端子は多くの中華ヘッドユニットで共通規格となっているため、他社製ヘッドユニットへ交換してもケーブルをそのまま使い回せる場合が多いです。ただし一部コネクタが省略されていたり、代わりに別方式の端子が用意されている場合もあります。(Bの12ピンがなく代わりに4つの同軸或いはRCAが存在するなど、なお、この場合はカメラ用電源取得で一手間かかります)

UIS7870搭載のAndroidナビ(ヘッドユニット) TS20を買ってみた 15
マウント時に隙間が見えないようにするためのマウント枠の1段目を取り付けた状態です。このように背面に嵌め込み、ヘッドユニット本体にネジで固定します。反対側(写真で見えている上面)をセンターコンソールのパネルに固定する仕組みです。ただし実際には、この枠を使用せずに取り付けるケースも多いと思われます。

UIS7870搭載のAndroidナビ(ヘッドユニット) TS20を買ってみた 16
1段目の枠の上に、さらに2段目の枠を重ねた状態です。この2枚の枠はサイズが異なり、上に重ねた2枚目の枠の方が一回り大きく作られています。また、2枚目の枠を単体でヘッドユニットに固定することはできず、必ず1枚目の枠の上に重ねて使う構造になっています。つまり、2枚目の枠を使用する場合は写真のような組み合わせ方になります。ただし、こちらも1枚目と同様に実際には使わないことが多い部品です。

UIS7870搭載のAndroidナビ(ヘッドユニット) TS20を買ってみた 17
購入したTS20に付属していた16ピンのパワーケーブルは、写真右のように切りっぱなしの汎用ケーブルでした。各配線を車両側に接続して使うものですが、配線作業が面倒なうえ、仕上がりも雑になりがちです。
16ピンのパワーソケットは多くの中華ヘッドユニットで共通規格となっているため、車種別の変換ケーブルが販売されています。これを使用すると接続が非常に簡単になります。今回は別途購入した車種別ケーブルが、写真の白いビニール封筒で届きました。

UIS7870搭載のAndroidナビ(ヘッドユニット) TS20を買ってみた 18
左が別途購入した車種別ケーブル(トヨタ2010年以前の旧車用)、右がヘッドユニット付属の汎用16ピンパワーケーブルです。

UIS7870搭載のAndroidナビ(ヘッドユニット) TS20を買ってみた 19
赤線で示している左側が今回購入した車種別ケーブルです。トヨタの2010年以前の旧車用は、本来はそれほど配線やコネクタが多くないタイプのはずですが、なぜか大量のケーブルとコネクタが付いています。(次)

UIS7870搭載のAndroidナビ(ヘッドユニット) TS20を買ってみた 20
うちの車は2010年以前の旧車なので、実際に必要なのはオーディオ用の10ピン(フロントスピーカー)と6ピン(リアスピーカー)のコネクタだけです。それ以外の配線はすべて不要で、むしろ邪魔になるだけです。

UIS7870搭載のAndroidナビ(ヘッドユニット) TS20を買ってみた 21
28ピンソケットに貼られているシールを見ると、2012年カムリ/2014-2016年シエナ用となっています。つまり、うちの車より1〜2世代新しい車種向けのハーネスのようです。
この世代ではCanbus通信を利用するため配線が増えており、CANデコーダへ接続するコネクタや、CANデータをヘッドユニットへ送る8ピンコネクタも含まれています。しかし、うちの車ではこれらのコネクタが無くCANデータを取得できないため、これらはすべて不要です。

UIS7870搭載のAndroidナビ(ヘッドユニット) TS20を買ってみた 22
ラジオアンテナ端子やCANデコーダ用の端子、さらに黄色のRCAケーブル2本も含まれていましたが、今回はいずれも使用しません。

UIS7870搭載のAndroidナビ(ヘッドユニット) TS20を買ってみた 23
ヘッドユニットのディスプレイのベゼル部分です。ディスプレイには保護シートが貼られており、左下の隅にタブが付いていて、そこからシートを剥がせるようになっています。ただし、設置が完全に終わるまでは剥がさないことをおすすめします。
画面左下には小さな穴が2つあり、上がリセットボタン、下が内蔵マイクです。このディスプレイは、2023年に購入したK4811の13インチディスプレイと同じものです。つまり今回K4811からTS20に交換しましたが、内部ボードと背面構造が変わっただけで、車内での見た目は全く変わりません。

UIS7870搭載のAndroidナビ(ヘッドユニット) TS20を買ってみた 24
ヘッドユニットに同梱されていたケーブル類です。内容はオーディオ出力(外部アンプ用)、外部マイク、そして冷却ファン用のケーブルです。
ヘッドユニット背面の冷却ファンは、機種によっては内部基板へ直接接続されている場合もありますが、TS20ではケーブルが外部に出ており、このケーブル群にある2ピンコネクタと接続する方式になっています。
ディスプレイには内蔵マイクがありますが、実際には音声認識の精度を考えて外部マイクを使用するケースが多いです。今回は外部マイクが付属していたため、このケーブル群にある外部マイク端子に接続しました。外部アンプを使用しない場合、他のRCAケーブルは使用しません。

UIS7870搭載のAndroidナビ(ヘッドユニット) TS20を買ってみた 25
写真は、これまで使用していたK4811です。右上の16ピンコネクタが、どうやっても抜けません。ロック用のツメを押して引き抜こうとしても全く外れませんでした。取り付け時にもかなり固かったので、その影響かもしれません。
実は以前から抜けないことは分かっていたため、今回あらかじめ新しい車種別16ピンケーブルを購入しておきました。
写真左側の20ピンコネクタもかなり固く、指でつまむだけでは外れませんでしたが、ツメを押しながら上下両側から内張り剥がしを使って少しずつ持ち上げたところ、なんとか取り外すことができました。

UIS7870搭載のAndroidナビ(ヘッドユニット) TS20を買ってみた 26
360カメラは、K4811で使用していたものをそのまま使います。そのため、4台のカメラを統合する12ピンケーブルも、K4811で使用していたものをそのままTS20へ差し替えました。
同様に、CANデコーダもOBDからヘッドユニットへ接続する8ピンコネクタまで、すべてK4811の配線をそのまま再利用しています。

UIS7870搭載のAndroidナビ(ヘッドユニット) TS20を買ってみた 27
今回購入した車種別16ピンケーブルは、おそらくうちの車より新しい世代向けのものですが、2010年以前の車でもほぼそのまま流用できます。そのため販売店が「旧車用」として送ってきたものだと思われます。
ただし、1か所だけ配線仕様が異なっています。うちの車より1〜2世代新しい車では、リバース信号が28ピンコネクタの2番ピンに接続されています。しかし、うちの車の世代では5ピンコネクタから取得する方式です。
そのため、28ピン2番ピンにつながっているピンクの配線を途中で切断し、ギボシ端子を取り付けました。
これで以前に購入したリバース用5ピンハーネスに簡単に接続できるようになります。(次)

UIS7870搭載のAndroidナビ(ヘッドユニット) TS20を買ってみた 28
以前購入していた5ピンハーネスでは、リバース信号の配線は紫色になっています。そこに先ほどギボシ端子を取り付けたピンクの配線を接続しました。
これでリバース信号が確実に接続され、ギアをリバースに入れると自動的にバックカメラ(うちの場合は360カメラ)映像へ切り替わるようになりました。

UIS7870搭載のAndroidナビ(ヘッドユニット) TS20を買ってみた 29
設置が完了しました。K4811の13インチディスプレイと同じため、画面の色が鮮やかで非常に見やすい印象です。

UIS7870搭載のAndroidナビ(ヘッドユニット) TS20を買ってみた 30
メイン画面です。右側の地図が表示されているエリアはPiP(ピクチャー・イン・ピクチャー)ウインドウになっています。
テーマはブライトモード(昼モード)とダークモード(夜モード)の2種類があり、写真はブライトモードの表示です。

UIS7870搭載のAndroidナビ(ヘッドユニット) TS20を買ってみた 31
CANデコーダの設定画面です。CANデコーダのメーカーはRaise、車メーカーはトヨタを選択し、車種は今回は「その他」を選択しました。
RAV4などを選んでも動作はほぼ同じで、2010年以前の古い世代の車では車メーカーを正しく選択していればどの車種を選んでも大きな違いはないようです。
OKを押すと選択したCANデコーダ用の最新車種別データとMCUデータをダウンロードし、ヘッドユニットが再起動します。

UIS7870搭載のAndroidナビ(ヘッドユニット) TS20を買ってみた 32
ヘッドユニット情報画面です。

UIS7870搭載のAndroidナビ(ヘッドユニット) TS20を買ってみた 33
ヘッドユニットのCAN情報とソフトウェアバージョンです。ファームウェア(システムバージョン)は2025年10月21日版がインストールされていました。TS20では、2026年3月時点でV20.1.1系、V20.1.2系、V20.2.1系の2種類が存在します。1.1系と1.2系は公表されていない何かが別物となっており現時点では互換性が無いことになっています。つまり、1.1系がインストールされている場合に1.2系ファームウエアに更新しようとしたり、その逆を行うと仮想文鎮化することになります。(正しい系統のファームウエアでリカバリーできるようです) 2.1系は2026年1月に最初にリリースされた系統でよくわかりません。
自身が所有するTS20のシステムバージョンを確認し、同じ系統のファームウエアで更新しましょう。OTAでは正しい系統しか表示されないのでOTAで更新するのが無難です。

3月26日の発表によるとTS20.1.1, TS20.1.2, TS105のファームウエアが統合されるとのことです。どのように統合され、今後はどのようなバージョンとして提供されるかは不明です。

そういえば言語設定を変更していませんが、最初に起動した時点から日本語表示になっていました。おそらく販売店側で設定してくれていたのかもしれません。

これまで使用していたK4811も、タッチ操作に対する反応自体は非常に良く、操作でストレスを感じることはほとんどありませんでした。しかしSoCの性能が低くメモリが少ないため、重いアプリを起動すると処理能力の不足がはっきりと感じられました。
今回のUIS7870は、2026年3月時点の中華ヘッドユニットとしては高速なSoCです(スマートフォン用としては中下位クラス相当)。K4811に搭載されていたUIS8581の約2倍の処理能力があり、さらにメモリも4GBから8GBへ倍増しています。そのため複数アプリを同時に動かしても動作が軽く、画面遷移も速く、体感的な快適さは明らかに向上しました。
また、K4811では個体差かもしれませんがストレージの書き込み速度がかなり遅く、アプリのインストールや更新に非常に時間がかかっていました。しかしTS20では、スマートフォンと同じ感覚でアプリのインストールや更新が進み、待たされることがほとんどありません。

購入時は、K4811と見た目もディスプレイもほとんど変わらないため、「中身のボードが変わっただけで約5万円は少し高いかもしれない」と感じていました。しかし実際に使ってみると、十分に満足できる買い物だったと思います。
何より、タッチパネルが正常に使えることのありがたさを改めて実感しています。これはどの機種に替えても改善したでしょうが。

TS20ヘッドユニット設定のためのメモ

  • 工場出荷時設定パスワード1: 123456
  • 工場出荷時設定パスワード2: 8888
  • MCU詳細設定: 7890
  • ファクトリーリセット: 7890
  • 明るさ設定: 7890
  • 360カメラ設定: 4321
  • Android開発者モード: 7890**  **は現在時刻hh:mmのhh(時間:24h制)
  • ブートアニメ変更: Topway (アニメ変更後要再起動)

工場出荷時設定は入力したパスワードによって表示される設定項目が完全に異なります
Android開発者はデフォルトで有効(メニューからは要パスワード)

TS20ヘッドユニット情報源

2026年春まで情報の多かったTelegramはロシア政府の方針によりロシア人利用者がMax (VK)などに移動したため過疎化しています。

TS20ファームウエア情報

TS系ヘッドユニットのファームウエア/ビルトインアプリ/関連ファイルを網羅

関連記事:
Up