AdSenseより稼げる? 面倒だけどEzoicを導入してみる (前編)

もしも・・・EzoicがAdSenseよりかせげると知っていたら

AdSenseは、広告コードをウェブページに貼っておけばクリック報酬型広告やインプレッション報酬型広告が自動で表示され収益を産み出します。最近は審査がとても厳しくてブログのジャンルによっては利用できないことがあるかもしれませんし、苦労して審査を通っても報酬が激減しているので個人のウェブオーナーさんにとっては厳しい広告となっています。 とはいえ、ではAdSenseよりラクに利用を開始できて高報酬なクリック報酬型とインプレッション型の広告のサービスがあるかというと「無い」です。そんな都合が良いのがあるなら皆AdSenseから乗り換えてる筈ですし。

以前に「がとらぼ」でも紹介したThe Moneytizerはインプレッション型の広告サービスとしては優秀な方ですが、クリック報酬が無いのとインプレッション報酬もAdSenseに及ぶかといえば疑問です。PVが多いサイトだけどAdSenseは利用できなくてアフィリエイトにも合わないようなジャンルのウェブサイトでは良さそうですが、多くのウェブオーナーさんが求めているものとは違うかなと。

今回取り上げるEzoicは、報酬の面ではAdSenseを凌ぐとも言われていますし、Ezoic Cloud (CDN)を利用するのでウェブページの表示の最適化と高速化も行えます。
なかなか良さそうではありますが、CDNを使ったことが無い人にとってはワケがわからなくて難しいと感じるかもしれませんし、CDNの利用に慣れていても導入はそれなりに大変です。そして、AdSenseの代替として期待している人を糠喜びさせてしまったかもしれませんが、AdSenseを利用していることが前提なので「AdSenseを利用できないウェブサイトまたはウェブオーナーさんは利用できません」。Ezoic管理前提で申込んだ場合に通常のAdSenseとは異なる審査基準であることに賭けて試すのはアリかもしれませんが、審査基準が緩くなるという情報は見たことがありません。既に1つ以上のウェブサイトでAdSenseを利用しているもののAdSenseに登録されていないウェブサイトを登録する場合はGoogleによる審査が行われます。おそらく通常のAdSenseの審査と同様と思われます。

Ezoicは日本での利用者が多くないようで日本語の情報が少ないですが、今後利用する人が増えることを期待して申込みから運用までを複数記事でお届けします。

アカウントの登録

Ezoicとの統合 1
https://www.ezoic.com/を開き、「Start Now」または右上の「Get Started」をクリックします。

Ezoicとの統合 2
1ヶ月のページビューが1万未満の新興サイトと1万以上の普通の?ウェブサイトで入口が分かれています。しかし、違いはよくわかりません。初心者向けのEzoic's Access Nowによるガイドが提供されるだけかもしれません。

Ezoicとの統合 3
メールアドレスを2回入力します。これはEzoicからメールを受け取れるものにしてください。また、このメールアドレスがEzoicのアカウント名になります。
入力したら「CONTINUE」をクリックします。以後、Ezoicからメールが届きますがこの時点では確認用のリンク等が書かれたメールは届きません。登録が終わり、次回以降に「ログイン」する際に確認メールが届きます。

Ezoicとの統合 4
Ezoicを利用するドメイン名を入力します「http://」,「https://」は要らなくてドメイン名だけ入力します。独自ドメインでなければ利用できません。terms of serviceを読み、同意したらチェックを付けます。
「CONTINUE」をクリックします。

Ezoicとの統合 5
あなたのウェブサイトをEzoicと統合することで可能になることの内、興味のある項目にチェックします。上から、「広告収入」「ウェブサイトのページ表示の高速化」「アクセス分析」
3つともにチェックしておけば良いでしょう。
「CONTINUE」をクリックします。

Ezoicとの統合 6
初期登録は完了です。
「GET STARTED」をクリックします。

Ezoicとの統合 7
名前とパスワードを入力します。日本のサービスではないので名前は全てローマ字で入力します。パスワードは、今後Ezoicにログインする際に使用するものです。非常に重要なので十分な長さのランダムな文字列で、他所で使っていないユニークなものにしてください。
「SAVE」をクリックします。

あなたのサイトをEzoicと統合する

「統合する」というと意味がよくわかりませんが、今後あなたのサイトはEzoic CloudというCDNを利用する形になります。つまり、あなたのサイトのあるウェブサーバとそれを読みに来る一般の閲覧者の間にEzoic Cloudが入ります。そのため、DNSを変更する必要があります。これは普通にCloudflareなどのCDNを利用する場合も同じです。仮に、あなたのサイトがexample.comでそのIPアドレスが192.168.0.10だとして、CDNを利用するとexample.comのIPアドレスはCDNの10.0.200.200などに変わります。と、いうかCDNのIPアドレスにしなければ誰もCDNに読みに行きません。そこでDNSにCDNのIPアドレスを登録すれば良さそうなところですが、単純にそれだけではなく少し複雑なことをするのでDNSそのものをCDNに渡してしまうのが普通です。ドメインをレジストラで取得する際、DNSはそのレジストラのものを利用することが多いでしょうが、CDNが用意しているDNSに切り替えます。それはEzoicを利用する場合もです。
なお、「ネームサーバーの切り替え」は「ドメインを別のレジストラに移管」することではありません。混同しないでください。
以下、その「統合」。

Ezoicとの統合 8
サイト統合で最初に行うのはドメインネームサーバ(DNS)の変更です。
画面では「Recommended」(推奨)ということになっていますが、Ezoicを利用するなら必須といって良いでしょう。
Name Serversの「SELECT」をクリックします。

Ezoicとの統合 9
あなたが先に登録したドメイン名からEzoicは現在のあなたのドメインのDNSをリストアップして表示します。
それをEzoicが提示したDNSに切り替えます。これはEzoicでできるものではなく、ドメイン所有者がドメインのレジストラで行います。

Ezoicとの統合 10
今回はドメインを登録したレジストラを日本ではお馴染みの「お名前.com」とします。他所のレジストラの場合も同様なので読み替えてください。
やりたいことはドメインレコードの変更(設定)ではなくネームサーバーの切り替えです。
ドメイン設定用のメニューから「ネームサーバーの変更」に進みます。
ドメインを複数所有している場合は、Ezoicを利用したいドメインを選択します。「お名前.com」のDNSではなく他所であるEzoicのネームサーバに切り替えるので「他のネームサーバーを利用」タブを選択します。

Ezoicとの統合 11
Ezoicのページに書かれていたDNS切り替え先のホスト名を「ネームサーバー情報を入力」の欄に過不足なく(全て)入力します。ここで自前のDNSなど余計なネームサーバを追加しないでください。
「確認画面へ進む」をクリックします。「お名前.com」は待ち時間が短めなのであまりのんびり作業しているとログインからやり直しになります。また、完了までの確認画面が多いので途中で抜けないでください。「終わった」と思って途中で抜けると完了しません。

Ezoicとの統合 12
「対象ドメイン」を確認の上、「ネームサーバー情報」の内容が正しいか確認します。
「設定する」をクリックします。

Ezoicとの統合 13
「ネームサーバー変更」が「完了」であればこれでレジストラ側の作業は終わりです。

Ezoicとの統合 14
EzoicのDNS側は、基本的には自動で旧ネームサーバーからDNSレコードが引き継がれているので触る必要はありません。ただし、元々「www」というホスト(サブドメイン)のAレコードを登録していない場合は追加しましょう。wwwサブドメインを追加しても、あなたのウェブサイトは引き続きサブドメイン名無しのURLで利用できます。
逆に、IPv6のIPアドレスAAAAレコードを登録していた場合は、AAAAレコードは消えます。Ezoic Cloudに統合するウェブサイト用のAAAAレコードは基本的には追加しないでください。
慣れている人ならここまでサクサク進めた筈です。右下の「INTEGRATION COMPLETE」(統合完了)ボタンをクリックします。(次の次の次へ)
何かしている内にこの画面を閉じてしまって右下の「INTEGRATION COMPLETE」ボタンを押せないということがあります。焦る必要はありません。(次へ)

Ezoicとの統合 15
Ezoicにログインし、上部の「Settings」アイコンをクリックします。
「Settings」画面の「Site Integration」タブを選んで、「VIEW INSTRUCTIONS」ボタンをクリックします。

Ezoicとの統合 16
「NAME SERVERS INTEGRATION」画面になります。
ネームサーバの切り替えが済んでいるなら右下の「INTEGRATION COMPLETE」をクリックします。

Ezoicとの統合 17
レジストラがネームサーバーの情報を更新して反映するまで時間がかかることがあります。whoisで確認するのが良いでしょう。今ドキは昔と違って数日とか何時間もはかからないことが多い筈です。(待って1時間程度)
Ezoicのネームサーバに切り替わっているようであれば右下の「CONFIRM」ボタンをクリックします。
Ezoicは、ネームサーバの切り替えが完了しているか確認します。

Ezoicとの統合 18
画面上部の「Settings」から「Site Integration」の画面です。
ネームサーバの切り替えが完了していることが確認されると「Name Servers」の右上に「Integrated」(統合済み)の印が付きます。そして、新たに「WordPress Plugin」が出現しています。そのWordPress Pluginの「VIEW INSTRUCTIONS」をクリックします。

中編に続く

関連記事:

TelegrafでElasticsearchにメトリクス送信+Kibanaで可視化 (後編)

Kibana

前回(中編)では、取得したメトリックを可視化する「ビジュアライズ」を作成した。(簡単な例としてUptime)
今回は、ダッシュボードを作成して前回作成したビジュアライズを貼り付ける。またコントロールを追加する。

ダッシュボードの作成

TelegrafでElasticsearchにメトリクス送信+Kibanaで可視化 (後編) 17
Kibana左上隅のでメニュー(左列)を開き①、「Dashboard」をクリックする②。

TelegrafでElasticsearchにメトリクス送信+Kibanaで可視化 (後編) 18
既に何らかのダッシュボードを登録済みでそこにビジュアライズを追加するならダッシュボードリストから既存のダッシュボードをクリック。
新しいダッシュボードを作成するなら右上の「 Create ダッシュボード」をクリックする。
以下、新しいダッシュボードを作成する方で。

TelegrafでElasticsearchにメトリクス送信+Kibanaで可視化 (後編) 19
作成済みのビジュアライズは「ライブラリ」に登録されているので「 ライブラリから追加」をクリック。

TelegrafでElasticsearchにメトリクス送信+Kibanaで可視化 (後編) 20
ライブラリに登録済みのビジュアライズがリスト表示されるのでダッシュボードに追加するビジュアライズをクリック。1回のクリックでそのビジュアライズが1つ追加される。追加されたことがよく分からなくてポチポチ押してしまうと大量に追加されてしまうかもしれないので注意。また、違うビジュアライズもクリックで追加できる。
追加したいビジュアライズをクリックしたら右上の「」(閉じる)で完了させる。

TelegrafでElasticsearchにメトリクス送信+Kibanaで可視化 (後編) 21
追加直後は大きなサイズでビジュアライズが表示される。上の画像のように1つのビジュアライズを登録しただけなら関係ないが、複数のビジュアライズやコントロールを追加した場合はそれぞれ位置を調整したりサイズを調整したり。間違って追加してしまったビジュアライズは、そのビジュアライズの右上の「」(オプション)アイコンの「詳細」(サブメニュー)から削除可能。この削除はダッシュボードから削除するだけで、ライブラリから削除するものではない。
ビジュアライズの左上にはライブラリに登録されたのと同じ名前が表示されるが、ダッシュボードに貼ったビジュアライズの表示名を変更するなら「パネルタイトルを編集」で変更できる。もちろんそのダッシュボード上でだけで有効な変更なのでライブラリに登録されたビジュアライズの名称が変更されるわけではありません。
通常は更に他のビジュアライズも追加しますが、この記事では省略します。
ダッシュボードに登録したのがビジュアライズだけだと絞り込み表示が手動になるので不便です。コントロールを追加します。
コントロールのドロップダウンメニューから「 コントロールを追加」をクリック。(次へ)

TelegrafでElasticsearchにメトリクス送信+Kibanaで可視化 (後編) 22
普通はダッシュボードはホスト別に絞り込んで表示したいだろうからホスト名で切り替えるコントロールにする。フィールド名のリストからホスト名のフィールドを選択することになる。Telegrafで普通に出力すると「tag.host」フィールドを使うのが無難。「tag.host」フィールドを選択する。
ホスト名で切り替えるコントロールなのでラベルには「Host」などのわかり易い名前を入力する。
ホスト名で切り替えるダッシュボードなので複数のホストを同時選択できるコントロールにするのはヘン。「ドロップダウンでの複数選択を許可」のスイッチは「オフ」にする。
右下の「 保存して閉じる」をクリックする。

TelegrafでElasticsearchにメトリクス送信+Kibanaで可視化 (後編) 23
ホスト名で表示を切り替えるコントールが追加された。
ダッシュボードが完成(更新)したら右上隅の「 保存」をクリック。

TelegrafでElasticsearchにメトリクス送信+Kibanaで可視化 (後編) 24
ダッシュボードの名前を「タイトル」欄に入力する。これは「保存されたオブジェクト」(オブジェクトライブラリ)に登録される名前になる。
「保存」をクリックで保存完了。

TelegrafでElasticsearchにメトリクス送信+Kibanaで可視化 (後編) 25
ダッシュボードの保存が完了しても「編集モード」のままになるので、このモードでいろいろ触って間違って保存してしまうと面倒なことになる。
忘れずに「表示モードに切り替える」をクリックする。

TelegrafでElasticsearchにメトリクス送信+Kibanaで可視化 (後編) 26
表示モードの状態。(ビジュアライズが1つしかないので寂しいですが)
ここで、ホスト切り替えのコントロールのドロップダウンメニューをクリックする。ホスト名のリストが表示されるので表示したいホストをクリックする。

TelegrafでElasticsearchにメトリクス送信+Kibanaで可視化 (後編) 27
ビジュアライズの表示が切り替わって選択したホストの状態が表示される。
上の画像のビジュアライズはUptimeで、これは最終値(直近の値)を表示されるものなので基本的にはそのホストのシステムが(再)起動してから「現在」までの時間(日数)が表示されますが、ダッシュボードの右上の(日時範囲)の絞り込みで「過去〜現在」ではなく、「過去〜過去」を指定した場合はその指定範囲での直近側時点での時間(日数)が表示されます。

ビジュアライズ/ダッシュボードの管理

TelegrafでElasticsearchにメトリクス送信+Kibanaで可視化 (後編) 28
Kibana左上隅のでメニュー(左列)を開き、「スタック管理」をクリックする。

TelegrafでElasticsearchにメトリクス送信+Kibanaで可視化 (後編) 29
スタック管理メニューから「保存されたオブジェクト」をクリックする。

TelegrafでElasticsearchにメトリクス送信+Kibanaで可視化 (後編) 30
仮に、前回作成したUptime表示用ビジュアライズまたは今回作成したダッシュボードを「削除」したいとする。「Telegraf Uptime」という名前のオブジェクトが作成したビジュアライズ、「テスト」というのが今回作成したダッシュボード。(上の画像では2つ選択しているが、今回は「テスト」ダッシュボードだけを削除することにした)
削除したいオブジェクトの左端の(チェックボックス)をクリックしてにする。①
リスト最上部の「 削除」をクリックする。

TelegrafでElasticsearchにメトリクス送信+Kibanaで可視化 (後編) 31
削除の確認画面が表示されるので対象のオブジェクトが正しいことを確認して右下の「個のオブジェクトを削除」をクリックする。

TelegrafでElasticsearchにメトリクス送信+Kibanaで可視化 (後編) 32
ここまで前回/今回の記事ではビジュアライズ1つだけの寂しいダッシュボードしか作らなかったが、他のシステムリソース監視用のビジュアライズを作成してダッシュボードに貼り付けていくと役に立つものになる。上の画像はまだプロセス関係とネットワーク関係が足されていないので少し寂しいが一応システム監視用らしいものになってきている。

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