古い車の近代化改修 低グレード車のルーフを静音・断熱施工 後編

古い車の近代化改修 低グレード車のルーフを静音・断熱施工 後編

前編ではルーフ内側のバラシ作業まで行いました。想像以上に手間取りましたが、パーツを破損させることなくルーフライナーを取り外すことができました。今回は、その続きとして制振・遮音・吸音・断熱の施工を行います。

制振材はこれまでと同じものを使用しました。ブチルゴム層とアルミシート層で構成された製品で、サイズは46cm × 5m × 2.3mmのロール状、重量は約10kgあります。耐熱温度は-15℃~130℃という仕様のため、夏場に高温になる車体外板に貼っても、剥がれ落ちる可能性は低そうです。(説明書きの性能が本当であればですが)
アルミシート面には塗装と凹凸模様が施されており、圧着状態を視覚的に確認しやすくなっています。制振効果を最大限に引き出すには、鉄板にしっかり密着させる必要があり、模様が潰れる程度まで強く圧着します。ただし、その分施工後の見た目はあまり良くありません。美観を重視する場合は、表面が平滑なタイプの制振材を選ぶのも一案でしょう。 ブチルゴム面は粘着層になっており、剥離紙を剥がして鉄板に直接貼り付けます。剥離紙は破れやすく、手がゴム成分で汚れることがあるため注意が必要です。また、アルミ層は薄く硬いため、切り出し作業では軍手などを着用して手を保護した方が安全です。
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3M スプレーのり111 430ml S/N 111

参考価格: 2,796 円
販売価格: 2,422 円

(2026年01月20日 の参考価格)
車内のシート類の貼り付けにはスプレーのりが便利です。特にルーフは熱くなるため耐熱温度の高い製品が求められます。3Mの111は耐熱性の高いスプレーのりですが、少し高価です。また、スプレーのりの噴射が液体っぽい状態で飛び散りやすいです。スプレーの出方が綺麗な3Mの99は使いやすいですが、耐熱性と接着力が111に劣ります。

制振・遮音・吸音・断熱の方針

「がとらぼ」の中の人は貧乏でケチセコなので、高価な材料は殆ど使いません。最高の部材で最高の結果を狙うのではなく、安価な部材で(最高ではないにしても)いかに高い効果を得るかのコスパを重視しています。そこでChatGPT、Grok、Geminiを使い、さまざまな材料と施工方法をシミュレートし、最も安価で効果の高い方法を検討しました。
今回は実際にルーフライナーを下ろしてみるまで天井裏の空間がどの程度あるか分からなかったため、施工可能な厚みを数パターン想定して効果を計算しています。なお、AIはネット上の情報を元に回答するため、高価な材料を使う方法を勧めてくることが多く、その点は少し苦労しました。これまでの静音化でフロアに使っていたダイケンの遮音シートの残りがまだだくさんあるのでルーフにも使うつもりでいましたが、AIによるとルーフに遮音シートを使ってもほぼ意味が無いということだったので今回は使用しないことにしました。

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画像は、AIで作成した今回の施工の断面図です。
ルーフ外板の内側には、これまでの施工と同じ制振材を使用し、ルーフリーンフォースメント(ルーフクロスメンバー)がある部分を除いて、できるだけ全面に施工します。車両上部が重くなるデメリットはありますが、制振材を遮熱材としても兼用する狙いです。 制振材は貼り付け面のブチルゴムだけでなく、反対側にアルミシートがあり、熱反射層としても機能します。そのため、部分的に制振材を貼るだけでは断熱効果が十分に得られません。
うちの車では、ルーフリーンフォースメントの厚みが約1cm、その下のルーフライナーまでの隙間も約1cmで、合計2cm程度しか空間がありません。このため、断熱材や吸音材に厚みを偏らせても十分な効果が出ない可能性があります。そこで、空気層を積極的に活用する方法を採用しました。
制振材から内側にルーフリーンフォースメントの厚み分だけ空気層を確保し、熱の対流、音波の散乱・減衰、湿気(結露)対策を兼ねます。その下側には、空気層を潰さないための蓋として、ダンボール(実際にはプラダン)をルーフリーンフォースメントの車内側に設置します。プラダン自体も中空構造(薄い空気層)のため、わずかながら低周波の減衰効果も期待できます。
スポンジ系の断熱材は使用せず、非常に薄いアルミシートをプラダンの内側に貼り、赤外線(熱)の反射を狙います。その内側には吸音材として約1cm厚のニードルフェルトを施工します。実際には、ニードルフェルトはルーフ側ではなくルーフライナーの裏(上側)に接着します。ニードルフェルトは高性能な吸音材とは言えませんが、音波の拡散と反響音の減衰・吸収には十分な効果があります。
プロの方でも吸音材の効果について正しく理解していないのか遮音材と混同しているのか吸音材に効果がないと説明していることがありますが、直接的な強い音を弱める(遮音)効果は低くても響きを減衰させる吸音としては効果があります。
予算に余裕があれば、シンサレートのようなポリプロピレン系断熱吸音材の使用が効果が高そうですが、その場合は材料を潰さないだけの空間が必要です。また、天井裏に3cm以上の余裕があるなら、ダンボールとアルミシートの代わりにGSメタルシートのような両面アルミの特殊断熱材を使う方が効果的でしょう。この特殊断熱材は上側に空気層、下側に吸音材を配置することで性能を発揮します。これらを使用できる空間の余裕がなければ期待通りの性能を得られない可能性があります。
さらに天井裏の隙間が5cm程度あれば、閉細胞フォームの使用も検討できます。吸音効果は控えめですが、価格の割に断熱性能が高い素材です。
なお、グラスウールやロックウール系の断熱吸音材は、「がとらぼ」では最初から選定候補に入れていません。(チクチクするのと細かく硬い繊維ホコリがでるので)
材料費は、制振材は1ロール使用し5千円弱と最も高価ですが、プラダンは1枚200円以下、アルミシートは110円、ニードルフェルトは約1m×2.5mで2千円台です。すべて合わせても1万円かかりません。なお、耐熱温度の高い強力なスプレーのりが別途必要です。

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うちの車では、天井にルーフリーンフォースメントが5本通っていました。これらはネジなどで簡単に取り外せる構造ではなく、ルーフパネルと接着されており、ある程度振動を抑える役割を果たしています。
ルーフリーンフォースメントとルーフパネルが接触していない車種では、ルーフを叩くと大きく長く響くことがありますが、うちの車では静音未施工のドアの外板と同程度の響きでした。(それなりには響きます)

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ルーフリーンフォースメントは数か所でルーフパネルと接着されており、さらに数か所に穴が空いていました。この穴がクリップ固定に使えそうだったため、当初予定していたテープ固定ではなく、急遽クリップで部材を固定する方法に変更しました。これにより、施工後の材料落下を確実に防げそうです。

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フロントガラスとルーフの境目です。二重天井構造ですが内部は閉じています。サンバイザー固定用などの穴や後部方向に向けた隙間はあるものの、制振材を貼れるほど大きな開口部はありませんでした。この部分のルーフパネルへの制振材施工は断念しました。

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側面には前席・後席用のカーテンエアバッグがあり、ルーフとの境部分には鉄板の突起が露出しています。この突起はアルミシートを貼る際の固定ポイントとして利用できそうです。

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天井中央のルームランプ取り付け金具です。うちの車では、この部分が天井裏の空間が最も薄い箇所になります。

制振材の施工

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ルーフパネル内側をシリコンオフでしっかり脱脂します。ルーフは特に脱脂が重要で、不十分だと重い制振シートが夏場の高温で剥がれ落ちる可能性があります。耐熱温度が100度未満の制振シートは、ルーフには使用するべきではないので、耐熱性能を調べて購入してください。

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ルーフリーンフォースメントがある部分には制振シートを貼れませんが、それ以外の部分には可能な限り隙間なく、ルーフ全面に制振シートを貼っていきます。ルーフパネルに制振シートを圧着する際に先が丸いものや硬いローラーを強い力で使用すると強く押された先端やローラーの角でルーフパネルに歪みや変形が発生することがあるようです。斜めから光が当たったときに外板の変形や歪みが見えてしまうそうなのでご注意ください。

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ルームランプの下あたりから後方を撮影しています。フロント側と同様に、ルーフパネルには可能な限り全面に制振シートを施工しました。

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ルームランプ周辺です。ルーフリーンフォースメントから飛び出している金属板の下にも、できる限り制振シートを貼っています。

空気層の施工

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ルーフリーンフォースメントの車内側に、切断せずそのままのプラダンを置き、ルーフリーンフォースメントの穴を利用してクリップで固定しました。また、クリップ留めだけでは走行時の振動でプラダンがバタつく可能性があるため、プラダンの四隅とルーフリーンフォースメントと接する端はカーペット用強力両面テープで固定しました。

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プラダンは1800x900mmの1枚だけを無加工で使用したのでサイドの端までは貼っていませんが、前後はルーフクロスメンバーに引っかける形で載せています。切断せずとも、まるで測ったかのようにぴったりの長さでした。これでメインの1cm厚の空気層とサブの空気層ができました。

熱反射層の施工

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プラダンの車内側には、100円ショップで購入した防寒用アルミシート(災害時に体を包むタイプ)を貼りました。アルミシートはプラダン側に耐熱スプレーのりを吹いて接着しています。写真はリア側です。

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同様に、プラダンに貼ったアルミシートです。写真はフロント側です。

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同様に、プラダンに貼ったアルミシートです。写真は右サイドです。アルミシートのサイドエッジは、カーテンエアバッグ展開の妨げにならないよう、エアバッグより上側で固定しています。カーテンエアバッグ上部には金属プレートが露出しているため、その上にカーペット用両面テープを貼り、アルミシートのエッジを固定しました。

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使用したスプレーのりは3Mの111です。スプレーのりの中では耐熱温度が高く接着力も強力ですが、姉妹品の99と比べると噴射状態が悪く、施工性はあまり良くありません。また、3Mの多用途耐熱ガムテープは、今回施工した天井にケーブル類を固定するために使用します。(次)

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純正ではルーフライナー裏側(上側)にテープでケーブル類が固定されていましたが、今後ルーフライナーを再度外す可能性を考えると、ライナー側に固定するのは作業の妨げになります。そこで、施工した天井側に多用途耐熱ガムテープを使ってケーブルを固定しました。

ルーフライナーへの吸音材施工

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純正のルーフライナー裏側(上側)には、断熱吸音材が3か所だけ貼られていました。写真で白く見える部分です。これらはルーフリーンフォースメントが無い部分に嵌まり、ルーフパネルと接触する構造になっていたようで、振動を抑える役割があったと思われます。一方で、ルーフライナーとルーフパネルの間には、これ以外の断熱吸音材は一切ありませんでした。夏に暑く冬に寒く走行中に車内に音が響くのも納得です。
この断熱吸音材はシンサレートかと思いましたが、知っているシンサレートより繊維がやや硬く、少しチクチクするため、別素材かもしれません。

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純正の断熱吸音材を剥がしました。ルーフライナーには接着剤で固定されていたため、わずかに繊維が残りました。

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ニードルフェルト施工前に、ルーフライナーを車内へ戻します。ルーフライナーは、斜めに倒した座席のヘッドレストで支えた状態です。

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ドアを開け、ルーフライナー裏側(上側)にスプレーのりを吹き、少し待ちます。同様にニードルフェルト側にもスプレーのりを吹き、少し置いてから接着します。中央のルームランプ周辺は広めに切り取ります。狭く切り抜くと、ルームランプ固定に支障が出る可能性があります。
サイドのエッジ付近は、カーテンエアバッグの動作に影響が出ないよう、ニードルフェルトを貼っていません。他の素材でも同様にしたと思います。ただし、写真のニードルフェルトのエッジ部分は天井裏でも最も空間がある箇所なので、ここだけ多層にする方法も考えられそうです。
写真のニードルフェルトは安価である分低品質なのか繊維埃が大量に出て掃除に苦労しました。高価でも1cm厚のシンサレートを使用した方が良かったかもしれません。

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写真の右側がフロントです。サンバイザー取り付け穴は塞がないようにし、マップランプ部分は広めに切り取っています。写真撮影後、サンバイザー固定に支障があったため、角を少し切り取りました。

施工後の戻し

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ルーフライナーは後席カーテンエアバッグの上のひっかけ部分を最初に取り付けると1人でも楽に作業できます。
ルーフライナーと各パーツの取り付けで、最も苦労したのがサンバイザーの固定です。サンバイザーの固定部を写真の状態まで組み立て、天井側の穴に差し込んだ後、C型カバーを後から嵌めてロックする方法が最も確実でした。金具のロックにはかなり力が必要です。さらに、C型カバーの閂が完全に嵌るまでは油断すると、せっかくロックした金具が天井側に抜けてやり直しになるため注意が必要です。

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アシストグリップは、カバーを含めて完全に組み立てた状態で、ルーフライナーと固定部の穴位置が合っていることを確認し、そのまま押し込むだけです。しっかり押し込めば金具が固定されて抜けなくなりますが、中途半端だとアシストグリップを掴んだ際に脱落して危険です。

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マップランプとルームランプは比較的簡単に固定できます。A/B/Cピラーの内張りを戻し、ラゲッジエリアのパネルも元に戻します。

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リアハッチ付近のクリップ3か所を差し込めば、ルーフライナーの固定は完了です。

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Bピラー上部はスペースが狭く、ルーフライナー固定時にシワが寄って焦りました。天井中央のルームランプ周辺もルーフライナーに少しシワが発生しました。しかし、元に戻して2〜3時間経つとシワは自然に消えていました。強く折り曲げない限り、多少のシワは気にしなくて良さそうです。

施工後に、一般道・高速道路・雨の中を走行してみました。すでに他の静音化でかなり静かになっていましたが、走行中に耳障りだった一部の音が、実はルーフから伝わっていたことを初めて実感しました。その音が抑えられ、さらに静粛性が向上しました。ルーフは耳に近いため、鉄板の響きが直接伝わりやすかったのでしょう。
また、雨が降った際にルーフに当たるカンカン、パラパラという音もほぼ消え、フロントガラスに当たる雨音だけが聞こえる状態になりました。雨音に関しては、予想以上の効果です。
現在は非常に寒い時期のため、断熱効果として「車内が施工前より暖かい」と感じることを期待していましたが、正直あまり感じられませんでした。冷気は天井からよりも窓から伝わるからかもしれません。夏の暑い日に効果を実感できることを楽しみにしています。

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これまで車内の静音化として、ドア、リアハッチ、タイヤハウス、フロアの施工を行ってきました。その結果、走行中の騒音はかなり抑えられましたが、雨が降るとルーフに当たる雨音がカンカンと響き、せっかくの静音化が台無しになります。また、ノーマル状態のルーフだと車内が夏は非常に暑く、冬は冷えやすいという欠点もあります。そこで今回(と次回)は、ルーフの静音・断熱施工を行います。

制振材はこれまでと同じものを使用しました。ブチルゴム層とアルミシート層で構成された製品で、サイズは46cm × 5m × 2.3mmのロール状、重量は約10kgあります。耐熱温度は-15℃~130℃という仕様のため、夏場に高温になる車体外板に貼っても、剥がれ落ちる可能性は低そうです。(説明書きの性能が本当であれば)
アルミシート面には塗装と凹凸模様が施されており、圧着状態を視覚的に確認しやすくなっています。制振効果を最大限に引き出すには、鉄板にしっかり密着させる必要があり、模様が潰れる程度まで強く圧着します。ただし、その分施工後の見た目はあまり良くありません。美観を重視する場合は、表面が平滑なタイプの制振材を選ぶのも一案でしょう。 ブチルゴム面は粘着層になっており、剥離紙を剥がして鉄板に直接貼り付けます。剥離紙は破れやすく、手がゴム成分で汚れることがあるため注意が必要です。また、アルミ層は薄く硬いため、切り出し作業では軍手などを着用して手を保護した方が安全です。

ルーフクリップ外し

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車種によって場所や数が異なりますが、うちの車ではリアハッチ内側の上部に3つのルーフクリップがあります。ルーフライナーと同系色のため目立ちません。天井全体に多数のクリップが使われている車種もあるようです。

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クリップを抜くには内張り剥がしを使用しますが、ルーフライナーは柔らかく傷みやすい素材です。内張り剥がしの支点を直接ライナーに当てると、簡単に跡が付いたり破損したりします。そこで、写真のように硬めのシートや樹脂板などを挟み、力を分散させながら梃子をきかせて引き抜きます。

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ルーフライナーを固定するクリップは、ピンにひだが付いたような形状ですが、うちの車は年式が非常に古いため、樹脂が劣化してボロボロになっていました。その結果、ひだ部分が崩れており、保持力も若干低下しているようです。しかし、交換用の新しいクリップは購入していないので施工後には再びこの劣化したクリップを使います。

後席シートベルト外し

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後席のシートベルトはCピラー上部に固定されています。Cピラーの内張りパネルを剥がすためには、このシートベルト固定部を先に取り外す必要があります。固定部には樹脂製のカバーが付いているので、手前から上方向に捲るように外します。

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カバーの爪(突起)は縁ではなく内側にあります。引っ掛ける爪ではなく、摩擦で固定する構造です。カバーを外すと内部に14mmのボルトが現れるので、これを緩めて抜き取ります。

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ボルトは長めですが、締め付けトルクはそれほど強くなく、比較的簡単に外せました。

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抜いたボルトには金属製のスペーサーが付いています。これはボルトを下に向けると簡単に抜け落ちます。スペーサーを付けたまま、シートベルトを床付近に垂らしておきます。
これでCピラーからラゲッジスペース側壁上部の内張りパネルを取り外せる状態になります。

アシストグリップの取り外し

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前後左右のドア上部には、それぞれ1つずつアシストグリップが付いています。このアシストグリップはバネにより、通常は天井に沿うように折りたたまれています。アシストグリップを引き下ろすと、根本部分にカバーが現れます。(次)

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根本カバーの側面には小さな凹みがあり、そこにマイナスドライバーなどを差し込んで下方向に引きます。カバーは薄い樹脂製のため、多少の変形は起こりますが問題ありません。隙間ができたら内張り剥がしを差し込み、徐々に広げていきます。カバーは下方向へスライドする構造です。

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カバーの内側には固定用の突起があり、その突起には返しが付いています。このため、外す際にやや抵抗がありますが、カバーを摘んで力を入れて引き抜きます。

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突起が嵌っていた位置には金属クリップがあるので、上側の金属部分を下に押し下げます。これでアシストグリップの固定が解除されるため、アシストグリップ全体を下方向に捲るように動かします。

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アシストグリップを取り外すと、穴の中に金属クリップが残っているので指で摘みます。

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金属クリップを摘んだまま、内側方向に力を加えて引き抜きます。金属クリップには返しが付いているのでひっかかって抜けにくいことがあります。

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金属クリップを抜き取った後の穴の状態です。

Bピラーの引き下げ

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Bピラー下半分の内張りはクリップ留めです。後席ドアのウェザーストリップ付近から指を掛け、内側方向に引くと外れます。今回は完全に外す必要はなく、Bピラー下半分の内張り上部が約10cm浮けば十分です。

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Bピラー下半分の内張りパネルを浮かせると、上半分の内張りパネルを下方向へスライドさせることができます。約5cm下げれば、ルーフライナーを外すためのスペースとしては十分です。

サンバイザーの取り外し

運転席および助手席前方の天井にはサンバイザーが付いています。固定方法はメーカーや車種によって異なり、ネジ留めであれば比較的簡単に取り外せます。しかし、クリップ留めの場合は構造を理解していないと非常に難しくなります。残念ながら、うちの車は厄介なクリップ留め方式でした。素人DIYでは、ここで断念してしまう可能性もあるポイントです。

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まず、バイザー受け側の留具を外します。これは90度捻ってから引き抜くだけで外れます。

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抜き取った留具の根本部分です。返しが付いているため、折らないよう注意しながら外す必要があります。

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次に、バイザー本体側の取付部です。ここにはC型の樹脂カバーがあり、赤丸部分の爪を内張り剥がしなどで外して浮かせます。このC型カバーには内側に大きな突起があるため、捻ることはできません。また、薄い樹脂製なので無理な力をかけると簡単に破損します。この部品がサンバイザー固定の要となるため、破損すると交換が必要になります。

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C型カバーの楕円形の細い側を片方浮かせると、閂(かんぬき)のようにバイザー留め金具を押さえている突起が見えます。バイザー本体を調整しながら、できるだけC型カバーを押し下げます。反対側も、少なくとも1cmほど浮く程度まで押し下げます。

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片側の閂が外れるとロック金具が解除され、バイザーがぐらつく状態になります。そのまま揺らしながら浮いている側をさらに捲るように動かすと、バイザー本体を取り外すことができます。
写真では、片方のロック金具が天井側に残り、もう片方がバイザー側に残っています。このロック金具は1つで3方向を固定する構造で、外すには楕円の細い側を内側方向へ動かす必要があります。

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天井側の穴の中に残った金具を外します。左右を摘み、中央の穴が広い部分へスライドさせると外れます。金具自体にも返しがあるため、指だけでは外しにくい場合があります。

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バイザー本体の留め金具が、どこにどのように引っかかっているかを理解しておくと作業が楽になります。構造を把握していないと、取り外しはかなり困難です。

室内ライトの取り外し

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続いて、前席上部のマップランプを外します。まずランプカバーを外しましたが、ユニット内にネジやレバーは見当たりませんでした。そのため、内張り剥がしをユニット外周の隙間に差し込み、少しずつ浮かせてました。

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マップランプユニットは、天井フレームに4つのバネ金具で固定されているだけでした。ユニットを浮かせた状態で金具を押し、ルーフライナーの穴を通すことで簡単に外せます。金具はユニット側に固定されていて、無理に外す必要はありません。

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マップランプのコネクタは、中央フロント側から接続されていました。コネクタのロックを押し下げて、そのまま引き抜きます。

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コネクタを外すと、マップランプユニットは完全に取り外せます。

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次に、天井中央のルームランプを外します。こちらは先にランプカバーを外す必要があります。カバーはスイッチのない側の隅にある凸部で引っかかっているだけなので、内張り剥がしを差し込んで外します。写真上段左右の赤丸部分です。

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ルームランプユニット内部にはロック解除用のレバーがあります。写真の赤矢印部分と、対角上にもう1つ同様のレバーが付いています。(次)

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両方のレバーを押してロックを解除しながら、ユニット全体を引いて浮かせます。

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ルームランプのコネクタは少し特殊な形状で、簡単に外せそうになかったため、ルーフライナーの穴からユニットごと天井裏へ押し上げました。

ルーフライナー剥がし

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ルーフライナーはAピラー上端で固定されているため、Aピラー内張りを内側に浮かすか、必要に応じて外します。カーテンエアバッグ非搭載車では比較的簡単ですが、搭載車では防爆ベルトにより数cmしか動かせません。この場合、防爆ベルトを外す必要がありますが、切断してはいけません。フロントドア上のウェザーストリップを外すと作業は楽になりますが、捲るだけでもルーフライナーエッジを下ろすことは可能です。

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ウェザーストリップを外す、または捲って、ルーフライナーのエッジを下方向に引き下げます。

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ルーフライナー裏にケーブル類がテープなどで固定されているのを外す必要があります。
ルーフライナーのエッジを降ろした部分から手を入れてケーブルを固定しているテープを剥がします。

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後席ドア上部には、ルーフライナー裏(上側)に取り付けられた樹脂製の支持具があります。これはルーフ端の金属突起(アシストグリップ取付部)に引っ掛ける構造です。後席ドア上部のウェザーストリップを外すか捲り、ルーフライナーのエッジを下ろしてできた隙間から手を入れ、写真の白い樹脂部品の爪を金具から外します。これでルーフライナーを完全に取り外すことができます。
この左右後席ドア上のひっかけがあるおかげでルーフライナーの取り外し・取り付けが一人でも楽に行える作業になっています。

ルーフライナーを車外に出すまでの準備が結構手間でした。ここまでパーツの構造を調べながらで2時間ほどかかりました。取り付けにはサンバイザーを除いてあまり時間はかからないと思われます。
後編では、いよいよ天井の制振・断熱・吸音施工を行います。

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