Androidの地図アプリとして、日本ではGoogleマップが一般的です。他にもナビ・地図アプリはありますが、長所・短所含めて考慮してGoogleマップが最も優れていると言えるでしょう。ただし、Androidアプリ版Googleマップはスマートフォンでの使用を前提に設計されているため、Android車載機での地図・ナビ利用にはいくつか不便な点があります。
その一つが、地図モードで起動した際に「ヘッドアップ(ヘディングアップ)」表示にならないことです。スマートフォンでは電子コンパスを利用して、進行方向に合わせて地図を回転表示できますが、電子コンパスを搭載していないAndroid車載機では自動で回転せず、地図は北が上のまま、または以前の表示向きを維持したまま現在地を中心として移動に合わせて地図がスライドします。そのため、信号待ちの際などに地図を見ると、進行方向が直感的に把握しにくく、混乱することがあります。
一方、Googleマップで目的地を設定しナビモードにすると、GPSで車の移動方向を検知し、その方向が上になるように地図が回転表示されます。また、視認性を向上させるために斜め後方から見下ろす俯瞰表示が採用され、より直感的に道の状況を把握しやすくなります。
さて、Googleマップアプリには通常の地図表示モードの他に「ドライブモード」と呼ばれる隠れモードが存在します。このモードでは、ナビモードと同様に進行方向を上にして自動回転し、さらに俯瞰表示も可能です。また、地図モードで表示される余計な情報がドライブモードでは非表示になるため、視認性が向上します。しかし、この「ドライブモード」はユーザーによるアプリ操作では起動できない仕様となっています。
この記事では、Androidナビ(Android車載機)の地図表示で、このドライブモードを常用する方法について紹介します。

例えば、中国では百度地図や高徳地図、ロシアではYandexナビゲーター、南朝鮮ではNAVER Mapが一般的に使用されていますが、日本ではやはりGoogleマップが最も広く利用されています。Androidナビを購入すると、グローバル版や日本向けカスタム版では標準の地図アプリがGoogleマップになっていることが多いでしょう。Androidナビ(車載機)を起動すると、Googleマップが全画面またはウィンドウ表示されますが、標準の地図モードでは進行方向に関わらず北が上の固定表示または手動回転したままとなるため、画面上の地図の向きと実際の進行方向が一致せず、直感的な地図読みが難しくなります。

Googleマップが全画面表示中はこのような画面です。最近のGoogleマップでは画面には、画面左下(または画面下部)に「スポット」「保存済み」「投稿」などのメニューが表示されます。また、おすすめスポットの情報が大きく表示されることもあり、邪魔に感じることが少なくありません。さらに、画面上部には「レストラン」「観光スポット」「コーヒー」などの検索ボタンや、「自宅」「職場」などのショートカットボタンも配置されるため、これらも地図上の邪魔者になります。

行き先とルートを指定しナビモードに切り替えると、ヘッドアップ表示により車の進行方向に合わせて地図が回転します。3D表示を有効にすると、さらに俯瞰視点での表示が可能となります。ただし、Googleマップの横長画面(日本語)では、現在地アイコンが右下近くに配置される仕様になっており、右側の情報が見づらいと感じることがあります。
また、Android車載機には電子コンパスが搭載されておらず、停車前の進行方向も記憶しないため、起動時や停車時に車の向きと地図の向きが一致しないことが多いです。その結果、停車時に地図がグルグルと回転してしまい、混乱する原因になります。

Googleマップの「ドライブモード」は、ユーザーのアプリ操作では直接起動できません。ショートカットアイコン作成アプリを使用すれば「ドライブモード」で起動することは可能ですが、ショートカットアイコンでは自動起動させることができないため、Android車載機での使用には適していません。
そこで、Googleマップを「ドライブモード」で起動するための専用アプリをインストールします。本記事では、Google Playから入手可能な「Driving Mode Shortcut」アプリを紹介します。同様の機能を持つ別のアプリがあれば、それを使用しても構いません。
Google Playからインストールします。
2025年6月13日追記:
2025年6月上旬に、Driving Mode ShortcutはGoogle Playから削除されました。

Androidナビ(車載機)は機種によってUIが異なりますが、今回はK4811を使用して設定を行います。
アプリドロワーから「カー設定」をタップします。

「カー設定」アプリを開き、左メニューから「ナビゲーション設定」をタップします。
右画面で「起動時にナビゲーションは自動的に実行する」のスイッチをオンにします。これにより、電源オン時などナビが起動した際に指定したナビアプリ(次の指定)が自動的に起動するようになります。
この設定をオフにしても地図アプリは起動しますが、「ドライブモード」の起動が失敗する可能性があるため、必ずオンにします。
「ナビゲーション設定」では、デフォルトのナビアプリを指定できます。K4811のグローバル向けGMS搭載モデルでは、初期設定でGoogleマップが指定されています。ナビアプリを指定することにはなっていますが、地図・ナビ以外のアプリを登録しても問題ありません。今回は、この設定に「Driving Mode Shortcut」アプリを指定することが重要なポイントとなります。(次の手順)
Knnnn以外のAndroidナビを使用している場合は、自動起動するアプリのリストに「Driving Mode Shortcut」アプリを登録すると良さそうです。

アプリのリストが表示されるので、「Driving Mode Shortcut」アプリを探してタップします。選択後、「保存」ボタンは表示されませんが、選択した時点で設定が反映されます。

引き続き、「カー設定」アプリの左メニューから「ホワイトリスト」をタップします。
右画面下部の「追加」ボタンをタップし、「Driving Mode Shortcut」アプリをホワイトリストに登録します。
このホワイトリストは、Androidナビがバックグラウンドで動作するアプリをタスクキル(強制終了)するのを防ぐための設定です。Androidナビは、リソース管理のためにバックグラウンドのアプリを頻繁に終了させる傾向があるため、ホワイトリストへの登録が重要になります。
このホワイトリストには、最大で3〜5個のアプリしか登録できない可能性があるため、既に上限に達している場合は、不要なアプリを削除して空きを作る必要があります。
Knnnn以外のAndroidナビにも、同様のホワイトリスト設定が存在するはずです。機種ごとの設定方法を確認し、適切に登録します。

アプリのリストが表示されるので、「Driving Mode Shortcut」アプリを探し、その行の○が⦿になるまで長押しします。
選択できたら、画面下部の「OK」をタップします。

ホワイトリストに「Driving Mode Shortcut」アプリが登録されていることを確認したら、設定は完了です。
設定直後は地図モードからドライブモードに切り替わっていないため、しばらく待つか、Androidナビを再起動するか、車の電源を切って再始動します。

上の画像は全画面表示のドライブモードです。現在地のアイコンは画面下部中央に表示されるため、左右の情報量に偏りがなく、見やすいデザインです。また、画面の周囲に不要な情報が表示されない点も大きなメリットです。
上の画像は13インチ(1920x1200px)のAndroidナビで表示したもので画面サイズに余裕があるため、多少の余計な表示があっても問題ありません。しかし、低解像度で小画面のモデルでは、余計な情報が表示されると地図表示の有効面積が非常に狭くなってしまうため、ドライブモードのスッキリしたレイアウトは特に有効です。

K4811のメイン統合画面のナビウィンドウにも、ドライブモードで表示されます。13インチの画面では、このナビウィンドウのサイズは約7インチになります。
通常のGoogleマップの地図表示モードでは、このウィンドウに余計な情報が多く表示され、地図の情報量が制限されていました。しかし、ドライブモードでは不要な要素が表示されないため、より多くの地図情報を確認でき、視認性が向上しています。さらに、ナビゲーションを使用していない状態でも、進行方向に応じて地図が自動で回転するため、より直感的に地図を見ることができます。
車載Androidナビの通常の地図モードには不満がありましたが、ドライブモードを導入することで、その問題が大幅に改善され、非常に満足のいく表示になりました。
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はじめまして。
AndroidナビでのGoogle mapのヘッディングアップ表示を検索してたどりつきました。
コレだ!
と記事を読み進めたところDriving Mode Shortcutが削除されてるとのことで、落胆しております。
いきなり不躾で恐縮ですが、何か代替え案を教示いただけたら幸いです。
よろしくお願いします。
コメントありがとうございます。
Driving Mode ShortcutアプリはGoogle Playからは削除されていますが、他のアプリ配布サイトには存在します。また、このアプリは今もGoogleマップアプリのドライブモードを表示できます。
Driving Mode Shortcutアプリはタスクキルに対応する機能を内蔵しているようで、それはメモリの少ないAndroidナビには有用な機能ですが、ランチャー(ホーム)アプリによってはDriving Mode Shortcutアプリを正常に終了させることができなくて、ひたすらDriving Mode Shortcutアプリ(Googleマップアプリのドライブモード)が再起動して画面を専有しようとし続けます。この状態が発生するとAndroidに慣れていない人は回復できない可能性があります。特に自動起動を設定しているとシステム再起動後もやっかいなことになります。ご注意ください。
代替手段は、ショートカットを作成するアプリでドライブモードのショートカットを作成するものです。ショートカットからは自動起動はできませんが、Driving Mode Shortcutアプリのような終了できない不具合も発生しません。
ただし、Androidナビに標準で搭載されているランチャーアプリやAndroidナビ用のサードパーティーのランチャーの多くはショートカットに対応していないのでショートカットを作成してもそれを表示することができません。つまりショートカット単体では使えない可能性が高いです。
別の方法としてはMacroDroidアプリとドライブモードのショートカットを組み合わせるものです。これは、ドライブモードを表示させることができる可能性が高そうに思われますが、試行錯誤が大変そうですし、私自身はMacroDroidをAndroidナビで使用していないので断定はできません。また、MacroDroidでの動作は期待ほどは安定しないかもしれません。
アドバイスありがとうございます。driving mode shortcut他のサイトで見つけたのでダウロードしたのですが、インストールがうまく出来ませんでした。
何度か試したのですが、Androidはナビ以外使用したことが皆無な私は、不具合回避が無理っぽいので諦め、macroDroidを使用したのですが、ナビ側の設定なのかmacroDroidそのものがナビ起動時に動かず、明示的に起動してあげないとダメでした(^^;;
足掻いてる最中にCar Home Ultraってアプリを見つけたので試したところ、うまく動いたので、ランチャーアプリの動きですがdriving mode shortcuの代わりに立ち上げてそれを使用してます。
ヘッディングアップ表示まではワンステップ多いですが、ナビ起動と同時にランチャーが開くので、意外と使いやすいです。
がとさんの記事、大変参考になりました。
他の記事もヒントとアイデアの山みたいなので、チョイチョイ通わせてもらいます。
ありがとうございます。