
車のタイヤは、頻繁に運転していても、しばらく乗らずに駐車していても、少しずつ空気が抜けていくものです。タイヤの空気圧が低いまま走行すると、タイヤが不均一に摩耗するだけでなく、最悪の場合、バースト(破裂)を引き起こす可能性もあります。ガスステーション(SS)で燃料を入れるついでに、スタッフに空気圧を確認してもらうこともできますが、正直なところ、給油以外のことで車に触れてほしくありません。そこで、中国製の安価なタイヤ空気入れとタイヤゲージを購入してみました。最近の空気入れには、たいていタイヤゲージが付属していますが、安価な中国製品は信頼性に欠ける印象があるため、検証用として別途エアゲージも用意しました。タイヤ空気圧のわずかな誤差であれば問題ありませんが、大きな狂いがあると安全にかかわるリスクがありますので、慎重になる必要があります。
また、最近ではバッテリー駆動の電動空気入れが非常に安価に手に入りますが、中国製の怪しいバッテリーは爆発などのリスクが怖いので、今回はあえて車のシガーソケットから電源を取る有線タイプの空気入れを選びました。
空気入れ
今回購入したモデルとは異なります。 今回購入したモデルと同等品と思われますが購入店が異なります。今回もいつものようにAliExpressで購入しました。CARSUNというブランドの空気入れで、安価な製品を探しているとたまに見かける名前です。
日本のAmazonでもCARSUN製品は販売されており、Amazonではバッテリータイプのモデルが主に取り扱われているようです。Amazon販売(ただしマケプレ)のモデルはホースが適度な長さで使いやすそうです。(ホースが長いと、タイヤのバルブに接続するのが楽になります。)

商品の包装は、なぜか大きなビニール袋に入っており、スカスカな印象でした。

写真に写っている手前の物体は、サイズ比較用の3.5インチのハードディスクです。空気入れは、コンパクトなサイズで、特に外箱が大きく潰れていることもなく、右側に少しシワが寄っている程度でした。

箱の裏面には、製品の仕様が中国語と英語で記載されていました。

箱の中身はややスカスカで、左から本体、ホース、シガープラグ付きの電源ケーブル、3種類の口金、そして手前に有線版のマニュアル(中国語と英語)が入っていました。Amazonで販売されている製品には布製の巾着袋が付属しているようですが、今回購入したものにはただの白いビニール袋が入っていました。このビニール袋は、おそらく数年後には劣化してパリパリに割れてしまう素材です。個人的には、この袋は不要だと感じました。

本体は樹脂で覆われており、持ち手が付いているため持ち運びがしやすい構造です。CARSUNブランドの空気入れは、このような黄色と黒の樹脂ボディが多く、形状が異なっても基本的なデザインは似たようなものです。

シガーソケットに挿して使うタイプの電源ケーブルです。ケーブルの長さは約2.5m以上あり、セダンやミニバンといった車種であれば、少し大きめの車でも十分に届く長さだと思います。ただし、ハイエースのような大型の箱車だと、届かないかもしれません。

ホースはネジ込んで接続するタイプで、ホース自体が硬めのため、タイヤのバルブに口金を接続する際にホースをひねると、本体との接続部分が緩んでしまうことがあります。これが緩むと、そこから空気が漏れてしまうので注意が必要です。米国式の口金にはロック用のレバーが付いており、口金を固定することができますが、品質が悪いためかロックレバーが跳ね上がって口金が外れることがあるので、ロック中は手をレバーに添えておく方が良さそうです。
また、ホースが短いため、最近増えている大径ホイールを装着している車では、バルブが上に来ると空気入れ本体を地面に置いて使えないことがあります。その場合は、空気入れ本体を手で持ち上げながら作業する必要があります。しかし、空気入れ自体は軽量ですが、ポンプが作動するとそれなりに振動するため、できれば手持ちは避けたいところです。

ホースに取り付けられている口金は、一般の車のタイヤに採用されている米国式のバルブに対応したものです。この商品には、他に3種類の口金が付属しており、それぞれ異なる用途に使われます。まず、左側にあるのが浮輪やエアベッドなどに対応するタイプの口金です。これは、キャンプやレジャーの場面で非常に役立ちます。中央にあるのはボール用の口金で、サッカーボールやバスケットボール、バレーボールなど、スポーツ用具に使用されます。右側は自転車用の口金ですが、取扱説明書によると「自転車用」と書かれているものの、日本の多くの自転車のタイヤで採用されている英国式バルブで使用できるかどうかは不明です。

取扱説明書は、中国語と英語の2か国語で記載されています。中国語がわからなくても、英語は比較的易しい表現が使われているため、英語に自信がない人でもなんとか理解できるレベルでしょう。必要な操作手順がシンプルに説明されているので、迷うことなく使いこなせるはずです。

クルマの運転席ドアを開けると、Bピラー付近にその車両の適正な空気圧が示されたステッカーが貼られていることが多いです。このステッカーには、車種ごとに最適な空気圧がkPa(キロパスカル)やkg/cm2で記載されています。特に、日本車の場合、kPaとkg/cm2で表示されることが一般的です。Bar, kPa, kg/cm2は小数点の位置が異なるものの数値自体は同じです。一方で、Psiという単位はまったく異なる数値を示すため、モードを混同しないように十分注意しましょう。車種によっては前輪と後輪で異なる空気圧が指定されている場合もあります。なお、今回の画像にある車両では前後輪ともに同じ空気圧が設定されています。

この空気入れには、自動で電源が切れる機能が搭載されています。ポンプが動いていない状態でしばらく操作しないと、自動的に電源がオフになります。電源をオンにするには、電源ボタンを2秒間長押しする必要があります。この電源ボタンは、ポンプの動作開始と停止も兼ねているため、一つのボタンで多機能を持たせたデザインとなっています。
Sボタンを使って空気圧の表示単位を切り替えることが可能です。
Mボタンでは、モードの切り替えが可能で、ボール、自転車、バイク、クルマ、SUVといった異なるモードを簡単に選択できます。モードを切り替えると、そのタイプに応じた標準的な空気圧が初期値として設定されます。そこから「+」や「−」ボタンで、適正空気圧に調整します。さらに、☀ボタンを押すことでライトを点灯させることができ、暗い場所での作業も安心です。ライトの光り方を複数のパターンに切り替えることも可能です。バッテリー駆動のバリアントの場合、ディスプレイに電池の残量も表示されるようです。今回購入したのは有線バリアントなので電池残量の表示はありません。

車のタイヤバルブのキャップを反時計方向に回して外します。米国式バルブはバルブ中央のピンを押し込むと堰き止められていた空気が出入りできるようになります。(つまり空気が漏れます)
逆に、ピンを押し込まなければ空気は漏れません。バルブコアに砂や埃や水が入らないよう通常はキャップをしておきます。空気入れの口金をバルブにセットするとピンを押し込んで空気が出入りできる状態になります。

ロックレバーを口金と一直線にした状態(ロック解除)で、口金をバルブに押し当てて素早くロックレバーを倒します。この操作で、空気が漏れないようにしっかりと固定することができます。空気が逃げてしまわないように、確実にロックレバーを操作しましょう。
取り外す際も、ロックレバーを解除したら、すぐに口金を抜き取ることがポイントです。このとき、ロックレバーの操作と口金の取り付け・取り外しをスムーズに行うことが重要です。操作が遅くなると、空気が漏れてしまうので、できるだけ迅速に行ってください。
タイヤの空気圧が空気入れ側で指定した数値より高い場合、スタートボタンを押しても作動しません。これは安全機能として、必要以上に空気を入れないように設計されているためです。空気を入れている際、指定した空気圧に達すると自動的に動作が停止します。指定した空気圧の数値が表示されていても、しばらく空気を入れ続けることがありますが、停止した瞬間が実際の設定値に達したタイミングです。空気圧を下げたい場合は、口金のロックレバーを一瞬だけ解除し、わずかに空気を漏らし、再度ロックレバーをロックし、空気圧の表示を確認する、という操作を繰り返すことで、目標の空気圧まで下げることができます。
小型ポンプなので0.2kg/cm2程度を上げるために20秒程度かかりますが遅すぎるほどではありませんでした。
動作音についてですが、「静か」というわけではありませんが、特別に近所迷惑になるほどの騒音ではありませんでした。日中であれば、他の作業音や生活音に紛れてしまう程度の音量ですので、気にせず使用できるでしょう。ただし、夜間や静かな場所での使用には少し注意が必要かもしれません。
また、電源コードに関しては少し細めで、強度があまり高くない印象を受けました。そのため、ドアを少し開けてそこからケーブルを出すという使い方は避けたほうが良さそうです。万が一ドアが意図せず閉まってしまった場合、ケーブルが挟まれて断線するリスクがあります。最も安全な方法は、運転席や助手席の窓を全開にし、そこからケーブルを通して作業することです。これならば、ドアをしっかりと閉めた状態でも安心して作業が行えます。
タイヤゲージ
2023年の夏から年末にかけて確認したところ、デジタルタイヤゲージの価格は非常に手頃な状態が保たれています。最も安価なモデルでは、300円前後で購入可能です。購入するストアによっては送料がかかる場合もありますが、それでも合計金額は500円程度に収まります。
一方、アナログタイプのタイヤゲージは200円程度から購入できます。価格に見合った品質で、特に精度面や耐久性に難があります。アナログゲージはメーターが壊れやすいという問題もあるようです。安価なゲージを購入するならデジタルゲージ一択だと思われます。

100円ショップで売られていても違和感のないような、安っぽい簡易パッケージです。

本体の素材と質感は安っぽいものですが、価格を考えるとその点は納得できるでしょう。

このデジタルゲージは、電池が付属していません。電池を装着するためには、背面にある3本のネジを取り外す必要があります。驚くことに、新品にもかかわらず背面にはすでに擦れたような傷が多数見られます。この点も安価な中国製品にありがちな部分です。

電池を装着する際は、電池入れ部分にあるバネの位置を確認します。バネがある側がプラス極になります。通常の乾電池ではバネ側がマイナス極であることが多いため、ここは混乱しやすい部分です。

スイッチの蓋は非常に緩く、ズレやすい設計です。背面カバーを嵌めようとすると、スイッチの蓋が外れてポロリと落ちてしまうことがあります。この点は少々イライラさせられます。

裏蓋のネジをしっかり締めた後は、タイヤゲージの電源スイッチを押して起動させます。スイッチはディスプレイの下にある丸いボタンで、押すと数字が表示されます。表示される数字が「0」「0.0」「0.00」のいずれかであれば、電池が正しく装着されている証拠です。この状態で再度スイッチを押すと、表示される空気圧の単位が切り替わります。日本車の場合、PSI(ポンド毎平方インチ)以外の単位に設定するのが一般的です。個人的には、kg/cm2を選びます。

空気圧が「0.0」と表示されている状態で、タイヤのバルブにゲージを押し当てると、一瞬で空気圧が測定されます。押し当てる際や外す際には、ゲージの口金部分とバルブが一直線になるように素早く行うのがポイントです。斜めに挿し込んだり、時間をかけすぎるとタイヤの空気が漏れてしまうため注意が必要です。

測定後、ゲージをバルブから外しても、数秒間はディスプレイに空気圧が表示され続けるので、バルブが見えにくい位置にある場合でも測定できます。
使い勝手も良く、予想外にも空気入れとこのタイヤゲージで測定した空気圧の数値に大きな差は見られませんでした。空気入れ、タイヤゲージ共に実用的で十分に使える製品だと言えるでしょう。
今回の空気入れとタイヤゲージは2023年の夏に購入しましたが、記事の公開は2024年にずれ込んでしまいました。元々、この内容をブログに掲載するか悩んでいましたが、中華製のナビに関する記事を公開する際に、TPMS(タイヤ空気圧監視システム)についても触れることにしたため、関連する内容として空気入れとタイヤゲージの紹介も行おうと決めました。TPMSを紹介する前に、このタイヤゲージについての情報を提供するのが良いと思い、このタイミングで記事にすることにしました。
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