360度カメラ対応の中華13.1インチAndroidナビ 前後カメラの取り付け

360度カメラ対応の中華13インチAndroidナビ 前後カメラ取り付け

新しいAndroidナビに接続する360度カメラをクルマに取り付けます。1台のカメラで360度ではなく、クルマの前後左右に計4つ取り付けてクルマの周囲をグルリと表示可能にするものです。このカメラの取り付けるためにはクルマのあちこちをバラすことになりますし配管にケーブルを通すのは苦労するのでこの手の作業がキライな方は費用はお高めですが素直にカー用品店や整備工場などに持っていって取り付けて貰う方が良いでしょう。今回は自分で取り付けましたが専用工具が無いのと素人なのでかなりの時間を要しました。手も真っ黒になるし二度とやりたくない作業だったといえます。

この記事は、前半がバックカメラの取り付けで後半がフロントカメラの取り付けです。大変な作業であることは間違いありませんが、左右のドアミラーにカメラを付けるのと比べると前後のカメラは格段に容易です。

バックカメラの設置

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ナビ裏からバックカメラのケーブルを助手席のグローブボックスの裏に出し、助手席のドアのサイドシル(ドアステップ)のカバー下にケーブルを通しました。後席もサイドシルを通しました。

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後席のサイドシルを通ったケーブルをそのままドアのモール(ドアトリム)の裏に通して天井付近まで登らせました。そこから荷室の天井と壁の境にケーブルを押し込み、リアハッチまで通しました。

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リアハッチを跳ね上げた状態。車体の天井に穴がありドアへケーブルを渡すジャバラのパイプが通っています。車体側、リアハッチ側の両方でジャバラのゴムをちぎらないように浮かして外します。天井の内張りの中までケーブルが来ているので穴を通してジャバラの横に出します。天井の内張りは柔らかいので留具を外さなくても指が入る程度の隙間を作れます。その隙間からケーブルコネクタを穴に通しました。穴の部分には白い樹脂のジャバラ留めがあって太いコネクタ(写真の黄色のやつ)は通りにくいですが全く通らないということではありませんでした。

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ゴムのジャバラは見た目は太いのですが、他のケーブルで半分埋まっていますしジャバラのボコボコが硬くて太いコネクタを通すのを邪魔してくれます。シリコンスプレーを使いましたがそれでもなかなか通らなくて苦労しました。ジャバラを通してリアハッチ側の穴の横に出します。リアハッチの内張りを剥がすと穴だらけなのでリアハッチの左下の方の穴からリアガラスの横を通ってジャバラ側の穴まで通線ワイヤを通します。このリアガラス横が意外と狭かったのですが他のケーブルも通っているのでガシガシやるのは危険です。既存のケーブルをドアの中で切ったらシャレになりません。通線ワイヤがジャバラ側の穴まで来たらカメラケーブルのコネクタとガムテープで余計な凸が無いように繋いで通線ワイヤを引き戻します。カメラケーブルはジャバラ部分と車体天井の穴の部分で大きな抵抗がかかるのでムリに引っ張らずに、先にそれぞれの箇所でしっかり引き出しておいた方が良いと思います。簡単に書いてますが、ジャバラを通すのと通線ワイヤをジャバラ側まで出すのはかなり苦労させられました。特に通線ワイヤを通すのはずっと上を向いての作業だったので首が痛いし。

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リアハッチのリアガラスの横をその下まで通したのでリアハッチ中央のリアワイパーのモーター下あたりまで配線しました。ナビ裏から通してきたケーブルはこの位置まで通せば十分です。適度に結束バンド(タイラップ)で留めます。ケーブルがプラプラだと走行中にケーブルがリアハッチ内で鉄板にコツコツ当たって異音の原因になりかねません。写真の左半分ではスポンジテープのようなものでケーブルが鉄板に貼り付けられていますがメーカー(トヨタ)の行った作業です。これは良さそうですが、このようなスポンジテープは持っていません。

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リアハッチの外側です。リアガラスの下(ワイパーの下)にナンバープケート用の庇のようになっているガーニッシュが取り付けられています。元から取り付けられていた純正カメラはこのガーニッシュの穴に隠れるようになっていましたが、そのせいでバックカメラの画角が狭められて後ろの遠くが見えないものでした。今回はこのガーニッシュのカメラ穴を通してガーニッシュの外側(下)にカメラを付けることにしました。カメラ丸見えの位置ですがガーニッシュの下の奥まったところに付けるのであれば保安基準を満たすと思われます。 このクルマのガーニッシュは左右に2本ずつ長いネジが出ていてリアハッチ内側で六角ナットを使って留められています。また、中央のトヨタエンブレムの裏側に樹脂のツメが付いています。ネットの情報では六角ナットを外すためにワイパーモーターを外す必要があるようなことが書いてありましたが、奥まったところに手と工具を入れることができたのでワイパーモーターを外す必要はありませんでした。このガーニッシュから生えている4本の長いネジを先にリアハッチから抜き、45度ほどクルンと裏返す感じで、最後にエンブレム裏のツメの順で上手く外すことができました。ガーニッシュには他にナンバー灯やリアハッチのオープナーのスイッチへのケーブルが繋がっているので気をつけて作業します。

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ガーニッシュ裏は普段掃除できない場所ですが、メッチャ汚いです。 元のカメラはガーニッシュの穴からそっと外を覗くようにリアハッチの外板に両面テープで取り付けられていました。リアハッチの外から内側にカメラケーブルを引き込む部分に丸いパッキンがあります。(これも汚かった) そのパッキンは新しいカメラでも使うので破ったり切ったりしないようにします。元のカメラのケーブルはもはや不要なので切断します。パッキンはこの切断したところから抜きます。純正カメラもゴミ箱行きです。そしてガーニッシュ裏を拭き掃除。穴があるので水をかけるのはダメ。

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カメラ側の細いコネクタに先程取り外したパッキンを通します。パッキン中央の穴は小さいですが細いコネクタならゴリ押しで通りました。このパッキンはケーブルの途中まで通しておきます。カメラ側ケーブルのコネクタをリアハッチの穴に通し、パッキンを元の位置にしっかり嵌めます。リアハッチの車内側でカメラコネクタを繋ぎます。元のカメラ穴からカメラーを外に出すようにしてガーニッシュを元通りに固定します。

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元のカメラが両面テープで留められていたのと同じように新しいカメラも両面テープで停めることにしました。また、今回はガーニッシュの下側です。元のカメラはガーニッシュの右端に近いところにありましたが、カメラが左右どちらかに寄るとバック時にクルマが斜めになりやすいので中央に近いところに設置します。ただし、ナンバープレートの文字にかかる位置に設置すると車検に通らないらしいのでクルマのナンバーを読むのに全く支障がない程度に右にずらしました。車体の外は過酷な環境なので両面テープは3Mの強力両面テープの「自動車用(外装)」を使いました。このテープは耐候性と耐水性が高いので劣化しにくい筈です。また、フロントカメラの取り付けに自動車部品取り付け用でない粘着テープを使用すると保安基準に適合しなくなるのでこのテープは必要だと思われます。バックカメラ取り付けには必須ではないかもしれませんが。この両面テープは接着剤に近いので剥がすことが考慮されていない点はご注意ください。貼った直後は弱そうな感じですが貼ってから数日以降(暑い時期)はガッチリひっつき、無理やり剥がしてもベッタリ残り手におえません。

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拡大写真だとナンバープレートにカメラが大きくかかっているように見えるのでもう少し引きの画像です。カメラが大きくないので良さそうです。

今回、リアカメラの配線は少し遠回りで通しました。結果、ケーブルの余りが30cm程度でした。うちのクルマはハッチバックとはいえ小型で全長395.5mmしかありません。3列シートのような長いクルマで遠回り配線だと長さが足りない可能性があります。

フロントカメラの設置

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ボンネットを開けてエンジンルームの中です。このクルマの場合は運転席側のハンドル裏近くに車内へのケーブル引き込み部があります。車種によってケーブル引き込み穴の位置は異なり助手席側のバッテリーの裏ということもあります。

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ケーブル引き込み穴の既存のケーブルが通っているところにはもう追加のケーブルを通すのは難しそうです。追加ケーブル用の予備穴がすぐ横にあるのでその先端をハサミかニッパーで切り落とします。なるべく先端寄りで切り取るのが良いと思います。これで運転席側までケーブルが通せます。

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カメラケーブルはエンジンルーム側から運転席に通します。細いコネクタ側を予備穴に差し込みます。このフロントカメラ用のケーブルには一部だけですがケーブル保護用のジャバラが付いているのでエンジンルーム内で予備穴ギリギリのところのまでジャバラ来るようにします。ジャバラの長さには余分はないようなのでジャバラを運転席まで通さない方が良さそうです。

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予備穴は運転席裏側に直接繋がっているため、この予備穴に隙間があるとエンジンルームから直接空気や水気が入ります。キャビン用の通気孔はエンジンルームのワイパー下あたりにあることが多いので場所的には大して変わりませんが一応塞ぐ方が良さそうです。自己融着テープでしっかり塞ぎました。カメラのコネクタも(一応防水仕様ですが)同様に自己融着テープでしっかり巻いて防水防塵を確実にします。

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バンパー(とナンバープレート)上のスリットまで配線してフロントカメラを設置してみました。仮止めなので粘着力が高くない普通の両面テープを使っています
スリットは中央に近いほど隙間が狭まるためカメラをスリットの隙間に入れるとすると中央からかなり離れた位置になります。このクルマは先端中央が凸なので、この位置だとキャリブレーションシートの両端の■の片方が車体中央先端に隠れてキャリブレーションが難しくなり歪みのない映像にできません。高さ的には最も良いのですが、斜め下を向けられないのと画像の歪みを上手く修正できないことからこの位置はボツとしました。

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ナンバープレート下のスリットに入れてみました。ここのスリットは隙間が広めなので斜め下に向けることもできます。車体の左右のちょうど中央に設置できるのでキャリブレーションしやすいです。ただし、位置的には低すぎるのは気に入りませんし、この低い位置でさらに斜め下を向けるのも良くなさそうです。また、ナンバープレートが上から迫っているのでカメラ映像の上半分が遮られます。
しかし、フロントグリルを切り取るという荒業を避けたければこの位置がベストなようです。カメラケーブルはプラプラしないよう結束バンドで留めました。保安基準的にはケーブルが見える状態は良くないようです。両面テープを使う場合は前述のとおりです。

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エンジンルームから差し込んだカメラケーブルは運転席側のブレーキペダルの上の方に出てきます。ここからナビ裏は近いのでそのまま線を通してナビに接続しました。フロントカメラの設置は設置場所をどうするかを除けば悩むところが少なく簡単でした。

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エンジンルーム内ではケーブルが動いて熱い部分に触れたり稼働部品に噛み込まれたりしないよう結束バンド(タイラップ)で固定します。

ナビの360度カメラアプリ側は前後左右の4カメラが斜め下を向くように設置することを前提として作られているようです。今回のフロントカメラはほぼ水平に設置しましたが、斜め下を向けないとオートキャリブレーションがそのカメラだけ成功しません。ただし、オートキャリブレーションが失敗したカメラのキャリブレーションを手動で行えば問題ありません。簡単ですし。

次回は素人には最難関だったドアミラーへのカメラの取り付けです。

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360度カメラ対応の中華13.1インチAndroidナビ 本体設置

360度カメラ対応の中華13インチAndroidナビ

2023年は13インチ画面のカーラジオ、カーステレオ、ヘッドユニットなどと呼ばれる所謂「中華Androidナビ」が急激に増えました。(13インチは日本ではほぼ販売されていないようです)
13インチディスプレイというのは超横長タイプでなければほぼA4の紙とほぼ同じかより僅かに大きい程度です。AliExpressを見ると1920x1200のQLEDというのが多いようです。2021年以前だと激安の中華ナビはタッチパネルの反応が悪かったり起動に1分以上かかったり2GB以下のメモリで遅すぎてイライラさせられるものが多かったようですが、2023年は2万円以上であればナビとしてはほぼ問題ない程度の処理速度が得られます。13インチディスプレイタイプは5千円ほど高くなるようです。なお、5万円以下ではナビとしては十分なものの処理性能は3年前のエントリー帯のスマートフォンにも及ばない程度です。

また、2023年は360度カメラ対応モデルが増えました。クルマの前後左右にカメラを取り付けることで、クルマの真上から見下ろすようにクルマの周囲を表示してくれるようになります。アラウンドビューなどと呼ばれるものです。これは4カメラ接続用のポートがナビの背面に存在する必要があり、さらにナビのファームウエアも360度カメラに対応しなければなりません。2023年末時点では3万円以下のモデル/バリアントでは非対応である可能性が高くなります。購入時にはしっかり確認する方が良いでしょう。ちなみに360度カメラは前後左右の4つセットで5千〜1万5千円程度のようです。このカメラは解像度は高くないものの非常に広角です。画質が高くないといっても使用頻度が高い後部用はバックカメラとして十分な画質です。ただし、離れたクルマのナンバーが読み取れないのでドラレコ用としての録画には向きません。
前方(または前後)のドラレコ用カメラとしてはUSB接続のダッシュカメラ (Dash Camera), DVRカメラが販売されているのでそれを購入するのが良さそうです。2000円以下のものは殆どが720pです。1080pは2000円程度からあるようですが、安いのはカメラの実解像度は720pなのに録画映像が1080pのインチキ1080p対応モデルなことが多いので注意する方が良いでしょう。1000円台の最廉価モデルでもARなADAS機能が付いていることが多いようです。この手の安価なカメラのADASはオマケレベルなので期待しないでください。また、Androidナビと接続して使用するにはメーカー/販売店から提供される野良アプリをインストールする必要があります。単純なUSBカメラではないということです。

360度カメラ対応の中華13インチAndroidナビ 1
実家のクルマはNHZN-W57という純正ナビが付いていますが、古いクルマということもあり地図が10年前のもの。そして昔の純正ナビは超ドケチ仕様なので2020年以降は正しい日付を設定できないようになっている。なので1日の最初にナビが起動したときに読み上げる挨拶の日付が数年前というわけのわからない状態になっています。日付は挨拶以外では使用している様子はなくGPSが捕捉できる状態になるとGPSで時間は合わせてくれるので実用上は問題ないものの乗車後いきなり機嫌を悪くさせてくれるのでキライ。あと、古い純正ナビは所有する音楽ファイルをナビに入れるのに制約が多すぎて実質使い物にならないので困る。

今回購入したナビとは異なります。

2024年05月17日 現在、AliExpressで JMCQ 2Din 13 inch Android 11 Car Radio の取り扱いまたはプロモーションはありません。

今回購入したナビとは異なります。

360度カメラ対応の中華13インチAndroidナビ 21
今回はAliExpressで4GBメモリ64GBストレージのナビと360度カメラのセットとトヨタ車用のハーネスをまとめて購入し、36,209円でした。この価格なのでCPUの性能は期待できません。360度カメラは単品または追加オプションとして購入すると割高なのでセットがあるならセットでの購入が得です。360度カメラセット品は確実に360度カメラ対応なので安心できます。また、面倒なナビ裏の配線作業を少しでも省きたいなら乗っているクルマのメーカーと合うハーネスも買うのが良いでしょう。なお、少なくともトヨタの場合は年式に応じて数種類ほどあるようです。基本的にオーディオ用のコネクタとリバースのラインが接続できれば問題ありません。なお、バック(リバース)でハンドル連動のガイドラインを表示したりクルマの各種情報を中華Androidナビで表示するにはCanbus(Can通信)やOBDの接続が必要なようです。

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ブラックフライデーの繁忙期の注文でしたが荷物は厳重に包まれていたこともありほぼ潰れなし。写真のように外箱の右下に少しの角打ちがある程度。茶色のダンボールではなく一応は化粧箱入りですが、メーカーやモデル名が大きく書かれていないので所謂ノーブランド品です。この手の商品を販売しているショップは製品の知識がないので困ったことがあっても頼れません。問い合わせても役に立つ回答は得られないので覚悟しておいた方が良いでしょう。ただし、ブランド品よりお安めです。というか、安い以外に利点がありません。

360度カメラ対応の中華13インチAndroidナビ 3
箱を開けたところ。箱の外にある白いビニールがナビ本体。本体を取り出した下には各種ケーブルや金具、工具、取り付け枠が入っている。マニュアルのようなものは紙切れ1枚入っていないし、ストア側が用意したウェブ上のマニュアルの類も一切無い。これは全く何も知らない人にとっては不安でしかない。まぁ「ハマるところに挿す」だけですが。あとは、Androidスマホ/タブレットを触ったことがあれば何とかなる。

360度カメラ対応の中華13インチAndroidナビ 4
左からナビ本体、ナビに付属のケーブルや金具,ヘラなど、クルマ取り付け用ワクの1つと360度カメラのセット、クルマ取り付け用ワクの1つ、中央の下が古いトヨタ車用のハーネス。黒い樹脂の枠が2つ付属するが、使用できる車種は限定されそう。うちのクルマではクルマ側の2DINの枠が独自の曲面付きで合わないので使わないが、仮取り付け時にはこの黒枠も使い途がないわけではない。

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左はナビ本体のウラ面、中央上はナビ付属のケーブル類、中央下が360度カメラセットとトヨタ車用ハーネス、右の2つが樹脂の黒枠。

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ナビ本体のオモテ面。画面が汚れたように見えるが養生フィルムを貼ったまま。そして、最初から汚れていた。この養生フィルムは綺麗には貼ってあるが、貼ったまま使う用ではないので設置が完全に終了したらサクッと剥がしてください。360度カメラを取り付ける場合はなんどかナビ本体を付けたり外したりする可能性があるのでいきなり剥がすのはオススメしません。
左は大きさ比較用のA4サイズのラベル用紙。ナビの画面はA4とほぼ同サイズで僅かに大きい。

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古いトヨタ車用のハーネス。左の黒いコネクタがナビ裏に刺さり、右の3つのコネクタがクルマ側のコネクタにつながるが、右側の真ん中のコネクタはうちのクルマでは対応するものがない。この右側の真ん中はハンドルにスイッチが付いている場合に接続するもののようだが、うちのクルマにはステアリングスイッチは無いので対応するコネクタも無いみたい。
1本だけピンクの線があるが、これはクルマのリバース信号に接続するもの。シフトをバックに入れたときにバックカメラの映像を表示したいなら接続しなければならない。リバース線にはコネクタが付いていないので何か適切な方法で接続する。クルマ側はコネクタになっている筈なので対応するコネクタを買って接続するのが良さそう。古いトヨタの場合は5ピンで車速とパーキングとリバースがセットになったコネクタがそう。
ちなみに今回は古いトヨタ車用ハーネスを同じストアで同時購入したが、このハーネスを購入しなかった場合はケーブル切りっぱなしのパワーコネクタが付属する筈が、それは付属していなかった。ちょっとセコいのか惑わせないための優しさなのか。

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360度カメラのセット。左上からドアミラー設置用のパッキン。オレンジの箱がドアミラーの底に穴を開けるためのホールソー。四角い板のような物2つは前と後ろの四角いカメラを斜め下向けで固定するためのもの。左下は4つのカメラをナビまでつなぐ中継用のライン。フロント用はエンジンルームに通すため蛇腹も付いている。中央がカメラで。半球状に円筒が付いたような2つがドアミラーの底に設置する左右用。レンズ付近が円筒で奥側が四角っぽいカメラ2つが前と後ろ用。一番右はカメラをナビ本体に接続するための分岐ケーブル。

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360度カメラセットでなくてもナビ本体に付属するケーブルや金具などのセット。
左からオレンジの2つが内張り剥がしのヘラ。左上がWi-Fiのアンテナ。その右が映像入力用のコネクタ。その右の上がマイク。その下がカーオーディオ接続用のケーブルと4G通信のSIMを入れるケーブル。その右(下)は4G通信用のアンテナ。その上は金具取り付け用のネジと用途不明のマグネット。その右(上)がUSBケーブル2本。その右がナビをクルマに取り付ける金具左右分。その下がGPSアンテナ。

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これは全く別売りの360度カメラ用のキャリブレーション用のシート。この写真に写ってるのは四隅が黒い四角のタイプ。2000円程度で前後用の2枚が入っている。クルマの前後に適切にセットすることで左右のキャリブレーションも行える。キャリブレーション用のシートは数種類あるが、ナビ側でシートの種類を選択できるのでどれを買っても問題ない筈。チェック柄入りとか抽象画っぽい変なシートはお高め。基本安いので良い。

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ナビ本体は1216gのよう。元々クルマに付いていた純正ナビと比べるとメチャクチャ軽い。ただし、このモデルの本体背面はすべて金属っぽいのでディスプレイ裏が樹脂なタブレットなどと比べると重め。

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ディスプレイ部分の厚みは11mmだった。強度がある造りとしては薄め。ナビ基板が収まっている中央部分も十分に薄い。

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ナビ本体の背面。左上の白いのは各種コネクタが刺さる部分。社外品オーディオ用ケーブルやUSBケーブルや360度カメラもここ。コネクタはそれぞれ違う形状なので間違って刺さることはない筈。
左列の丸いのは上からWi-Fiアンテナ用、GPSアンテナ用、4Gモバイル通信アンテナ用、一番下は予備というか上位モデル/バリアントでしか使われないよう。使わない穴なら蓋くらいして欲しい。右上のPOWERと書かれている部分はメーカー純正オーディオケーブルやリバース線などがつながるメインのコネクタ用。赤いのはヒューズ?右下のRADIOはラジオアンテナ用。これは元々純正ナビに刺さっていたラジオアンテナのプラグを刺すので、クルマ側のラジオアンテナプラグがこの丸くてぶっさす形状でなければ変換コネクタ等が必要。

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クルマのセンターパネル部分。ご覧のように古臭いが本当に古いクルマなので。シフトレバーがこの位置なので画面が回転するタイプのナビは選択肢に入れられなかった。まぁシフトレバーがこの位置でなくても画面回転は要らないかな。首振りタイプで少しだけ上下左右に向きを変更できるタイプもあるけど、元のナビと同じ程度の角度で固定で良いかと思った。固定の方が安いし。

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自前の内張り剥がしまたはナビに付属の内張り剥がしを使ってセンターコンソールのパネルを剥がします。この手のパネルはほぼ全てがツメで引っ掛けてあるだけなので内張り剥がしだけで開けられますが、車種によっては画像のようなセンター部分だけではなくダッシュボードを大掛かりに開ける必要があるかもしれません。このクルマの場合はシフトレバーがあるのでレバーのロックボタンを押してパーキングではなく「D」あたりまでレバーを下ろすとパネルを通しやすくなります。パネルを剥がしたら純正ナビは4本のネジで固定されているだけなのでネジを外して引きずり出しナビ背面のコネクタを全て外します。

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ナビ側面には金具が付いていますが、この金具は新しいナビでも使うので旧ナビから外し、元々取り付けられていた部分に戻してネジで固定します。写真では穴の中の左右にネジで留められている金具です。

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ナビに付属の金具と元の金具の当たり方を確認します。元の金具には凸が数箇所ありますが、この凸が新しいナビの金具のスリットに上手く嵌る位置を確認して新しいナビの取り付け位置などをシミュレートします。購入した新しいナビの金具は奥行きがあまりないので写真の状態が唯一フィットする位置でした。

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新しいナビ側に取り付けられるものを全て繋ぎます。写真では側面に金具を取り付けていますが、アンテナ端子類やラジオアンテナを挿すのに金具が邪魔なので実際にはクルマ側の配線と繋いでから金具を付けます。
コネクタを嵌めた後に一時的に外したい場合、白いコネクタとメインのコネクタ(Power)は外すのがカタくて、特にメインのコネクタは短いこともあるのでクルマ側のコネクタを外すのがラクです。

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リバース線は5ピンのコネクタを用意してそれを使ってクルマ側と接続するのが良さそうだが、今日の時点ではまだコネクタを用意していないので電子工作用のピン付きケーブルを使って仮接続。クルマ側の5ピンコネクタの留具を上にした状態で右端がリバース。ピンを挿して試したところ、下側の小さい穴でないとリバース12V信号が取れなかった。つまりコネクタを使わないのであれば下の小さな穴が確実。2024年1月22日:コネクタを使い接続し直しました。(次)

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2024年1月22日追加: トヨタ車用5ピンコネクタとギボシを使い、しっかり接続させました。これで簡単に抜けることはなくなりました。

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仮付けしました。写真は運転席に座ってほぼドライバーから見た状態です。角度的には元のナビの画面と同じです。ただ、大きいのでハザードのボタンが半分隠れます。運転中に押せなくはありませんが、ハンドルとナビの画面の間に指を1本押し込む感じになります。購入前はシフトレバーをパーキングの位置にしたときにギリギリ当たるか当たらない程度かと心配していましたが実際には全然問題ありませんでした。
この後、360度カメラのケーブル接続でナビ本体裏にアクセスするためにナビ本体を付けたり外したりするので画面の養生フィルムはまだ剥がしません。

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ナビ裏とグローブボックスの裏、そのアッパーボックスの裏はつながっているのと付属のUSBケーブル2本が短めということでアッパーボックスの裏の穴からアッパーボックスにケーブル類を引き出しました。写真を撮った時点では何も考えてなかったので気づかなかったのですが、4GのSIMカードスロットケーブルと4Gのアンテナケーブルは使う予定が無い(法律的にも使えない)ので配線する必要なかった。
USBの1本にはSDカードを挿した。これには音楽ファイルが入っています。SDカードのフォーマットはEXT4はNGでexFATなら認識できました。購入したAndroidナビの標準の音楽プレーヤーはSDカードを接続しただけで中の楽曲ファイルを全て自動認識してすぐ再生することができました。ただし、楽曲ファイルのディレクトリは無視されてしまうので全部の楽曲が一覧にリストアップされてしまう。楽曲ファイルが大量にある場合は逆に困るかも。

360度カメラ対応の中華13インチAndroidナビ 20
Antutuのv10ではタブレット扱いでベンチマークを動かせませんでしたが、ハードウエアの情報を見ることはできます。CPUは8コアのUnisocの8581Aでクロックは最大1.6GHzであると表示されました。安めの中華ナビとしては中程度といえます。Cortex-A55は性能は期待できないのでゲームはできないでしょうが、ナビとしては十分に速く動きますし消費電力も少ないです。実際、動作はサクサクめです。特にタッチ操作の追従具合がとても良く、安めのAndroidスマホより素直な感じです。システム再起動はコールドスタートなので待たされますが、通常の起動はロゴ表示を除けば1秒程度の待ち時間なので起動待ちでイライラすることはありません。

この中華ナビは技適の認証がありません。日本で電波を使った通信を伴う使用のためには2020年最強コスパWi-Fiルーター Redmi路由器 AC2100 (前編)の記事と同様に技適の特例申請を行う必要があります。この手のノーブランド品は認証番号を入手するのが難しいことがありますが、申請手続きを行えば1つの実験につき最大180日まで一応合法的に使用できます。(この申請は製品の使用より実験がメインです)「屋外での使用を含む」の選択を忘れないでください。また、この製品はSIMカードを使ってモバイル通信も可能ですが、SIMカードを使う通信は特例申請の対象外なのでモバイル通信は利用してはいけません。
一応、念の為。この特例の申請は、誰かが申請したら同じモデルの製品を誰でも使えるようになるということではありません。申請した人だけが使えます。

ナビ本体の設置は難易度低いのですが、カメラの取り付けは結構大変です。それは次回以降。

このK4811(uis8581A版)ナビのパスワードメモ

  • ファクトリー設定(簡易版): 1617
  • ファクトリー設定(詳細版): 16176699
  • ファクトリー設定-スタイル: 111333
  • Androidデベロッパーモード: 345543
  • 360度カメラ設定: 0000

購入したストアに問い合わせたら全くアテ外れな返答しかしてこなかった。いくら販売している製品についての知識がないにしても酷すぎる。
結局、正解はXDAのヘッドユニットのフォーラムの過去録から見つけました。

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